この時期、一回だけだがホタルを確認に行く。満月直前の月光の影響を心配したが、泥水地も隣の沢も立ち木の陰で月光は届かなかった。
20時過ぎには、ちらほらと光が見える。飛び方も点滅ものどかなものであるが、保全の状況は厳しくなるばかりである。荒れていた里山も保全が進めば生物が戻ってくる。戻ってきたことが知れるにつれ狩人が増え荒らされる。これは動物も植物も同じで、保全活動が成果を出すにつれ、新たな「破壊活動」を誘引する。
保全区域に、誘い合って補虫網と虫かごを手に手に、立ち入る家族連れに出合って、もう傍観は出来なく、県の担当部署に立て看板の設置許可を取りに行った。結果はまだだけれど、役に立たなくても「保全の場所」程度の周知はしなければならない時代環境になってしまった。
申し立てするにも「数値」が無いと根拠が薄いようにみなされる傾向があるようだが、感覚値の段階で対応しないと「遅きに失する」、そんな事も多いのである。これも感覚値だ。