トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

ヤマユリ・ササユリの播種

2022-12-01 | 今日は真面目に
 盗掘でめっきりその数を減らしたヤマユリとササユリなのだが、開花直後に人工授粉させ花びらを外し目に留まらない様にしながら1本2本が生き永らえている、とは言え気付かれたら万事休すである。昨季までは採種すれば直ちに直播して数の増殖を試みていたが花数を見たのはたったの一回一期だけで、それも数日間で全て盗掘された。
 年齢を重ねれば直播した範囲の記憶もあやふやとなって復活の兆しは見えない。まあ、復活させればさせたで盗掘されるのはあたり前田のクラッカーではあるけれど「やはり野に置け」なのであるが、これは何時も躊躇し腰が定まらない範疇でもある。

 老い先短い昨今、直播に拘っても結果は惨敗なのは体験値でもあり今回は自宅のプランターに播種し定植まで育てる事にした。
 とは言え発芽するのは再来年の春で更に次の翌春ポットに移植し養成し、またまたの翌春に定植できるだろうと言う足掛け手掛け欄干掛けて2226年頃に定植、開花は2030年以降のスケジュールともなると自分の生存が危うい。直播すればその憂いは無いが発芽成長の歩留まりは千にひとつ位だろうしプランター管理では歩留まりは上昇してもその後の手配の保証が無い。どちらにしてもリスクは大ではあるが「やって観なけりゃ分からない」のである。

 で、プランターを購入し庭土を篩い昨秋の落ち葉堆肥と混合し用土を作ったのだが水はけが悪そうなので赤玉土を一袋購入して再度調合し播種した。ヤマユリとササユリの残り半分の種子はS先生から伝手をたよりに育成してもらう心算だ。今回の用土配合時、潅水する時に「光合成細菌培養液」を散布した。また折に触れ潅水代わりに「えひめAI」の希釈液を用いる試みをする。
 播種の用土は「無菌状態が望ましい」のが定説であろうがあえて土壌バクテリアを豊富にした播種床での試みである。場所が無いから「比較対照区」は用意出来ないものの野生自然下の発芽で「無菌」などありえないしラン科の発芽には特定の菌を必要とする事実もあるのでまあ、遊んでみるのである。

 庭にも数株、採種用があるけれど開花しても結実後に落莢し始め、今期は莢も出来なかった。たまたまネットで資料を覗いていたら「嫌地減少」があるのだとか。早速今冬、残っていれば球根の植え替えを行い復活させねばならない。宿根草とは言え木本ほど寿命が長いとは思ってもいないが多くの種子を散布する性質からリスクに対応した繁殖戦略「血脈は離れた場所に」なのだろうと思える。

 でもなあ、結果が得られるまで長ーい。髪は長ーい友達とか言われるけれど小生には短いお付き合いだった。そんな事もある人生の一コマ、いいえプランター・・・。
 そうそう、S先生から「ササユリを発芽させるのは難しいようです」の情報も得てはいるけれど今回の菌バクテリアてんこ盛りの用土で打開したいと言う密やかな意気地もあるのである。まっ、釣り鐘に木槌、灯篭に肥後守であっても挑戦は活きる証である!。とは言え毎朝の活きている証は既に無くて久しいものの植え替えは効かないし今回のプランターのように埋もれさせて置くだけなのであって人生は演出の出来ないドラマである。

      

          ユリを播種開花見れるか見れないか友は黄泉路へ我もそのうち