トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

雖覆一簣、進吾往也

2022-12-20 | 水辺環境の保全
 木枯らし吹きすさぶ中、薄氷の浮く池に立ち込んで泥浚いの年の瀬なんて阿呆の所業と言うしかないが一方では論語の一文が浮かび自ら言い聞かせ震えながら自らを鼓舞する。靴下二枚はウール、保温膝サポーターを装着し保温手袋にゴム引き手袋を重ね立ち入る。

 「一簣を覆すと雖も、進むは吾が往くなり」と詠んで納得と言うか自らを慰める。これも読んで字のごとく自慰なのかどうかは水に流して爺の所業である事だけはまちがいない。まあ、「いい子いい子」の孤爺版である。自らでも禿げ頭をナデナデしてもホルモンは分泌されるのであるから姥捨て山も捨ててはおけない。この輝頭をナデナデする所作はやっぱり危ない所作である事を今知った。叱咤激励のうちには入らずとも激励にはなろうぞ。

 二日前に仕切りの護岸丸太内側に泥土をジョレンで手繰り寄せ盛って仕切り堤としたのだが二日間で泥の堤は沈下して水域は繋がっていた。この日は二回目の泥寄せで仕切り堤を設えたのだ。これで本来の池との通水が絶たれれば漏水部からの浸透で仕切り内の水位は下がるはずであるのだが、先日に仕切り内の水底を麦踏の如く踵で踏み固め、見えない漏水孔潰しをした結果、下棚へ出る漏水は明確に減った。このことから埋め立てする事の妥当性は感じられる。あとは粛々と埋め立てを達成するまでなのだけれど「用土の調達」が生命線だ。