トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

棚部の手入

2022-12-28 | 今日は真面目に
 二つ池の埋め立てはどうにか年を越える事なく終了したものの埋め立て用土の不足もあって「完了」とは言えず、浚渫土が溜まった頃合いで一輪車で10回程度は運ぶ必要があろう。「よし!」と思えるまでには20回は運ばなければならないけれど来期の浚渫量だけでは不足だ。
 とは言え一段落には間違いなく、この日は二つ池のある棚3の手入をした。平坦部への威之志士様の跋扈蹂躙の結果、表土が剥ぎ取られて固まった残りを棚の草地、地盤の沈下した範囲に運んで多少とも平らかになるようにしてから北側の斜面のネザサを刈り取った。

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 密集しているとも言えない生え方なのだが生えている部分の植生は貧弱になっている。棚幅だけの斜面でもネザサを排除すれば有用な植生を誘導できる。一応は南面している斜面であるから期待は損なわれる事は無いだろう。刈り取ったネザサも草地の凹部に集積した。現在は役に立たなくても春以降の生物層に何らかのおもてなしにはなるのだ。

 帰宅するには少々早かったので用意してある種子を播いておく。踏み分け道になる範囲にはオオバコ、埋め立て部を含め湿潤な部分にはホトトギスとレンゲソウ、そのほかの草地に誘導する範囲にはクローバー、レンゲソウ、フジバカマなどを混合した種子を振りかけておく。今までの経験値から発芽率は僅少だろうけれどそれでも定着する株が出来れば構成種は増えるのだ。

 吾亦紅の種子も採種してあるけれど量が少なく直播するにはリスクが高い。早春にポット育苗で苗を作り水際に植え込む予定だ。ネザサを刈り取った斜面はイヌビワやイボタノキを定植する予定なのだが苗作りは来春からであるから数年は草地のままだろう。思いがけず実生の有用樹が生じればそれも良し。
 写真、奥の範囲にはイヌビワを育てイシガケチョウを誘い定着させ、イボタノキにはイボタガを産卵させエイリアンそのものと言いたい前衛的かつ傾奇者の姿を見たい、というのが目下の妄想である。池の中央部には絶滅危惧種のミズアオイを囲いの中で維持したいのだが用材が無いので設えは出来ていないものの発芽する頃合いまでには何とかせにゃならん。ホント「貧乏暇無し」とは誰が言ったのだろうか…「議員に誠無し」は衆目の一致する現象だろうが「暇だから貧乏」もまた真なり。

 まっ、それはともかくとして満水位が持続しオーバーフロー部から安定して排水されている池の様子を見ると早春のニホンアカガエルの産卵が待たれる。安定湛水を目的に埋め立てしたので期待は大だけれど、必ずしもこの池で産卵してくれる訳でもなくなったのも事実だ。水位の安定しなかった記憶でもあるのだろうか。
 池の濁りは作業の結果ではなく恐らくコガモの群れが夜間の塒にしている事から来ているのだろう。ここ数年は飛来しているから間違いないはずである。