トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

堤の補修「絞り水導水路」

2022-12-04 | 水辺環境の保全
 台風15号の400mmを越えた降雨で水域は大きな被害を被ったけれどようやく補修が一段落し「ヤレヤレ!」と腰痛も気にならなくなった先日、こんどは120mmの降雨に襲われた。15号以来の降雨なので喜んだ降雨でもあったけれど100mmを越すと被害が現われて来る。
 上の池の絞り水の導水路も越流し堤のほとんどが流失した。まあ、見た目は堤でも実態は「カチカチ山のタヌキのお舟」に同じ底泥を浚渫して盛った堤だから春までは歩く事も適わぬ軟弱な堤でしかなかった。それに越流水が被さればアイスクリームのように流れ去り護岸木が露わ剥き出し状態にまで流出したのだ。

 粒子の細かい泥を浚渫し盛ろうとしても流動激しく盛れるはずも無く、導水路の浚渫だけで当座はお茶を濁す、いいえ水を濁して誤魔化して置こう。池の中に堆積した泥土の部分も春になれば密度が高まるから流動性も少しは緩和するだろう。それまでのその場しのぎである。
 水域の環境保全に関心のない立場から見れば「なんでわざわざこんな水路を用意する。無駄じゃん!」と思うのが当たり前。

 しかし水が入ってくれば必ず土砂を運び込む。単なる「濁り水」なんて構えていると池は泥で埋まってしまうのだ。浚渫も限界があってどうしても池中央部まで砂泥が堆積し難い様に、また浚渫し易い様に道路脇まで誘導し沈泥部を用意するのである。こう言う事を続けていても上の池のオーバーフロー部は当初より40cmも高くなっている。水深は変らないので「その分泥土が堆積した」事になる。
 まあこれ以上、水面を高く出来ない物理的事情が発生する前には小生の手練手管も終っていよう。後は送水も止まり「元の藪っ原」に戻るだろうはお約束だ。