トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

あーあ!昨日は順調、今日はスカ

2020-04-11 | 小人閑居して憮然
 泥水地フジバカマ周囲の坪刈りをすべくのこぎり鎌を用意してでかけたのだが水音がしない。減水していた訳でもないが接続流路の流れは少なくなっている。これは断水だと判断して吐水口まで確認に行くと水が出ていない。昨日は順調だったのに理由が分からない。
 とりあえず管路の最低部にある排砂バルブを開けてみたけれどチョロ水のままだった。取水升からこの排砂バルブの間で詰まっているのが確認できた。

 取水升はオーバーフローしていたし升内の砂泥も吸水口まで達していないので、土砂の流入の理由が判明しずらかったのだが、取水升上流部で盗水している二カ所が流路脇に移設されていた。この時の掘削や設えで濁りとともに土砂流入が生じたものと思われる。こうなると排砂バルブを開けただけでは済まず、ポンプで強制送水するしか手が無い。
 ところが週末は大荒れの天候になるようで、今、強制送水しても週末の増水でまた断水は目に見えている。週末降雨の予報だから断水でも干上がる心配はないだろうから雨上がりまで作業は延期だ。

                  水が来ていない        排砂バルブを開けても吐水量は減少したまま

 

アサヒナカワトンボ初見

2020-04-11 | 小父のお隣さん
 昨日まで順調だった送水が滞っている。降雨も無いし理由が不明だけれど、とりあえず管路の一番低い位置のが排砂バルブを開いてから取水升まで確認に行った。その折に視野を動いた影があった。トンボとは思わなかったけれど確認のために探したら居たのだった。小生にとっては今期初見なのだが5日に飛翔を見た人がいる。それでも今回の初見は断水が無ければありえなかったのだった。

 アサヒナカワトンボの初見となった由縁の断水でよかったのかどうか、と問われれば断水など無い方が良いに決まっているが、人により「初見」を選択する思考もあるわけだから価値観や価値判断で新型コロナの席巻蔓延も当然左右されるのだろう。
 撮影は位置を変えてしたかったけれどワンチャンスとも言うべき発生初期では冒険は出来ず、足元の悪い斜面でようやく2枚さつえいできた。

                 

春雨じゃあ、台所に立とう・・・

2020-04-11 | 何よりの楽しみ
 三月も末の事だったのだが雨の日、「春雨じゃ、濡れて参ろう・・・」なんて粋なシーンは誰だったか思い出せなくなった小生なのだった。急に寒さが増して小雨の日では出かける気分も無い、テレビを見る気分にもならない。そこで頂き物の「はるみ」で再度、発酵シロップを仕込んだ。途中「4月のイベント用に」と思い至って4リットルボトルに増量した。きっと好評な炭酸飲料となるだろう。

    ➡   

 先日、お出かけして試食してもらった「蘇」が意外に美味しくなかったのが不思議で理由が分からない。最初に作ったのが「ヨーグル蘇」だったから、これと蘇を比較しても無理があるだろうと思いなおし、美味しかったヨーグル蘇を作ってみようとコンビニで牛乳パック2本を調達しホットプレートで加熱開始。撹拌し蒸発させる事80分余りでマヨネーズ状態にまでなった。「蘇」にするにはまだに詰める必要があるものの「乳酸菌発酵」させるから加熱はここまでだ。

 ここで気が付いたのは「前回の「蘇」とは色合いが異なる、ということと味も今回の方が良い。前回の蘇はバター味みたいで風味に欠けた。初回、前回、今回と異なるのは牛乳のメーカーで、違いはそれに起因するのかどうかまでは定かではないけれど、作ってみなけりゃわからない。
 種になるヨーグルトを二匙混入させヨーグルトメーカーに入れる。40度10時間の設定なので翌朝には完成する予定で今回は量を多く仕込んだので後輩の栄養士に試食させ感想を聞きたい。きっと得体のしれない食品だから嫌がられるかもしれんなあ。

 で、その結果「発酵バターの様だけど何?」のメールが来たがプロと言えども判るはずもないか・・・。

                    満杯だ   ➡    マヨネーズ状で止め  ➡  

むせ返る香りの後の頭痛かな

2020-04-10 | 感じるままの回り道
 フイールドにしている沢筋からの水が注ぐ里のY川の両岸と隣り沢を水源地まで歩いてみた。アサヒナカワトンボが出現したという情報にせかされて見物しに出かけたのだが、世間は「家に留まり外出しないように」のご時世なのに能天気であったわい。そのためか肝心のアサヒナカワトンボを初見することは叶わず帰宅した。

 しかしY川の三面張りの河床の中は菜の花が満開なのだった。アブラナなのか花菜なのか品種までは判別できないけれど、川筋を長く覆い隠して居る様は久しぶりに見る「菜の花畑」の感があった。しかしながらいささか閉口したのは香りが充満して強烈過ぎた。風に乗って流れてくるくらいなのなら心地よいと感じただろうに見た目より香りについていけない。
 水仙の花の香りも頭痛を起こす香りで、これも見た目で心地よくても体感で逃げたくなるのだ。

 あまりにも香りが強いし花は続くし、河川に咲く花であるから摘んでも咎められない。ここに注目して「花1kg」採集し芳香蒸留水を作ってみたくなった。水仙の時は青臭い臭いも入ってしまったけれど菜の花はどうだろうか。摘んで戻りたかったけれど散策の足拵えで河原に降りれない。翌日以降にしても花は十分すぎるほどあるので準備をして「お花摘み」に来よう。

 春の黄色い花のもう一方は在来種タンポポだ。香りは感じられないもののタンポポ原っぱを出現させるのは季節の楽しみでもある。ただ原っぱに植えた木々が大きくなり種を飛ばした頃から日陰になってしまう環境になってからは花の密度が減ってしまった。低草類を維持するために刈り払い管理をしていても木立が大きくなって影響するところまでは考えが及ばなかった。
 すべては色即是空・空即是色、年年歳歳同じように思えてもそれはまどろみにいるような幻でしかないのかもしれない。
 

棚田部「猪走りの」解消4 「温水田の拡幅」

2020-04-10 | 水辺環境の保全
 護岸木は据えたものの、その後の作業が遅々として進まない。畔の軟土の上では土を一輪車では運べないからバタ板を敷きのばして走路にするのだが、埋め立て部へは90度曲がらねばならない。足元も軟弱なので作業がはかどらないのであった。
 そんなこともあって活力減退の上に連日の疲労腰痛が出そうな塩梅で、更に気分はグズグズなのだった。そんな折に顔見知りのバードウオッチャーの親父さんが来たり母子連れでハイキングに来たりでは挨拶に続いて「小鳥がどうの・・・」とか「オタマジャクシは・・・」とか雑談に身が入って更に作業は手つかずで「わっぱか」となるのだった。

 作業開始前は「今日は温水田の外周を掘り出す!」つもりでも、如何にせん心と体が乖離して「帰りたい」気分が山々なのだった。結局は温水田の拡幅部を掘り取り始め土手の越流歴のある部分に盛り土しながら半端で終わった。一応は段差工を施し土を加え、ここに田から抜き取る予定のスゲの株をならべ侵食防護にする予定なのだが、まだまだ先は見えてこないものの一日一輪車一車でも何時かは終わるだろう…。そう、明けない夜は無いのだ!

           ➡        

三日月池の初産卵

2020-04-09 | 小父のお隣さん
 少々時期が早いと思いつつクロスジギンヤンマの羽化体がいないかと三日月池に立ち寄ってみた。そこで見たのはウジャウジャと群がるヒキガエルのオタマジャクシだった。「まさか!」の思いだったのは三日月池を設えて十数年経過しているのにかって一度たりとも産卵は無かったのだ。池の南側1/3ほどしか日照に恵まれない環境だし、トンボ池や泥水池より水深がある。卵塊が隠れるほどほどの水位でもないし日当たりも悪いのだ。
 それでも今期の産卵時期には確認の見回りもした。水が濁っていた上に水深もあるから卵塊の確認は出来ず「産卵無し、いつも通り」と観ていたのだった。通常の水見回りも雨水だけの池で干上がっても手出しの出来ない環境のため水見回りのコースには入っていない。

 ところが前述のごとく朽ち折れたクヌギの枝周りに群がっていたのである。「ヒキガエルの産卵は産まれた水域で行う」と物の本で読んだ記憶があるけれど、フイールドの水域はすべて創出した水辺環境である。最初に産卵した個体の「産まれた場所」では無いのは明白で、ものの本も例外には弱いのだろう。
 そういえばかのアホウドリ、いいえ沖の大夫も生まれた場所で営巣産卵するとなっているが、繁殖活動の記録番組でも古巣でなく新天地で営巣したカップルを報じていた。大多数はそうでもコロンブスやマルコポーロのような個体は出るのだと感じる。群れで身を守るオタマジャクシの集団から離れて遊泳する個体は何時も目にするけれど、このような個体が生息域拡大や新天地を作り出すのだろう。まあ、いつの世も世代のアドレナリンが新しい世界を創り出す。そのせいで新型コロナウイルスの蔓延は御免だけれど・・・。

                      

イベントに備え現場で蒸留テスト・・・

2020-04-09 | 今日は真面目に
 現地蒸留する場所の水栓増設と作業台設置が終わったから実際の蒸留を行ってみた。材料は後輩が「芳香蒸留水作り」を聞きつけて届けてくれた金柑3.6kgである。これを二回分として分け2ℓの芳香蒸留水を作る。
 鍋の中はほぼ満杯状況で1回ごとにほぼ90分を費やした。イベント時に1ℓ用意すると3時間以上必要で、やはり蒸留器2基で行った方が良いと理解した。

 風の対策は波板の切れ端を使ってうまくいった。当日までに2枚合わせにして両端を針金で結びC型に立てて中にコンロを置けば多少の風には大丈夫だろう。今回は間に合わせなのでコンクリート廃材とビール籠で安定させたけれどC型にすれば自立する。テーブル上もすっきりするはずである。
 
    暫定テスト  ➡   金柑からの精油成分は多いと感じた  ➡   後日作った風防

食草にしていたら大発見!?

2020-04-08 | 蝶の食草園
 キジョランの種子だとばかり思っていた冠毛付きの種子、昨年育成したポット苗を見てもらったら「シタキリソウ」と言う同じ科の植物らしい。この植物はキジョランに似ていても「アサギマダラの幼虫の食草にはならない」のが定説なのだそうで、もし食草として確認出来たら学術的にも貴重な情報なのだとS先生から伺った。
 調べてみると以前はガガイモ科に属し、最近ではキョウチクトウ科に分類されたのだとか。どちらも毒成分を有する科でもあるが近似種ではないとなると食草となる可能性は低いというべきか。

 前回、親蔓を確認した折に、食痕があったように記憶していたから再度現認して撮影してきた。高い場所なので手に取って観察できるわけもなく写真での確認だから誤差が大きいそしりは免れない。
 写した葉を見ると食痕らしく見えるのだけれど、果たしてS先生はどう判断するだろうか。プリントしてフイールドで渡そう。あれやこれやと無駄な思案をしていて気付いた事がある。「親ヅルは立派で種子も長年散布していたはずなのに周囲に子蔓が見られないのはどういう訳だ?」ああ、これで今夜も眠れない・・・。

                 

危機一髪、漏水孔を潰した!

2020-04-08 | 水辺環境の保全
 6日には底が見えてしまった二つ池。シューズだったので作業できず翌日持越しで作業の第一選択肢に躍り出たのだった。6日の観察では漏水孔が判明せず、底に張り付いたアオミドロを除去してから探そうとレーキとスコップを携えて作業に出かける。
 ところがである、二つ池前段部に拳が入るほどの孔がみられ水が入っているではないか。この範囲は畳一枚分の広がりの中で度々漏水孔が露わになる場所でもあった。

 まだ稲作をしていた当時、耕起代掻きしていた牛が作業中に陥没孔に嵌り、それ以降、この田に入るのを嫌がるようになった話を古老から聞いたことがある。その場所は2mほど離れた部分なのだが、まだ水域だった当時、漏水を止めようと土嚢を入れていた時に小生も陥没に遭って、人知れず埋もれてしまうのではないかと怖い思いもしたのだった。それで水域にするのは断念し陸地化させたのだが、地下の漏水トンネルは埋めようがなく、思い出したように顕在化するのだ。

 今回も泥で水の浸入を押さえ、掘り上げたら地下40cm程度のところで横穴になっている。この穴に添い掘り進め、適当なところで埋め固めれば良いのだが、それをする元気は「猪走り」の解消を済ましたばかりの小生には無い。とりあえず粘土質の塊を押し込み踏み固めて一件落着。
 早めに終わったから芳香蒸留水を作る菜の花を摘みに行ってから確認に戻ると、オタマジャクシが群れていた部分に水位が上がっている。翌朝には元に戻るだろう。危ないところだった。

 顕在化した漏水孔   ➡    潰して終わる          下棚への出水部

今期初トンボは何!?・・・

2020-04-07 | 小父のお隣さん
 月曜日にアサヒナカワトンボを探して河川を行ったり来たりして空振り。今日は漏水孔潰しが思いのほか早かったので里の河床に降りて菜の花を摘んでいた。いつものごとく「芳香蒸留水」を仕立てる材料なのだ。
 蒸し鍋に入るだろうと思われる量まで摘み土手に上がるはしごまで行く途中でキラッと光るのが目に入った。直感的に「テネラルの輝き」とベルトに携えたカメラを取り出した。実は「花摘みだからカメラなど無用」と思ったものの千載一隅のチャンスがあるかもと携行したのが幸いした。

 カワトンボかと思ったけれど胸の色彩からムギワラトンボ風に見える。しかし出現の早いシオヤトンボかと思ったりもして、いつものごとく毎年おなじ曖昧さはそのままだ。要は判断できなかったという事なのであった。

             

※ ブログを見てSさんから「ダビドサナエではないだろうか」とメールが来た。ダビドの出現は春一番みたいな位置にあるからそちらが正解か。小生、ダビドとは全く思わなかった。

昨日は満水、今日漏水・・・

2020-04-07 | 小人閑居して憮然
 昨日の水見回りでは満水だった二つ池、今日は底が出ている。水は流入しているからどこかに漏水孔があるに違いないのだけれどアオミドロが底を覆っていて判明しない。今期はこのアオミドロが大繁殖して上の池と隣接池、その下棚の二つ池は底が見えないほど緑藻で満ちてしまった。これでは水生生物の生活に支障があるだろうと推測して杞憂もあるけれど打つべき手立てが分からない。ひたすら引き上げるしかないのだろうか。

 と、そんなことより減水の事態の方が切羽詰まった緊急事態である。普段なら発見した折に対処してみるのだけれど、この日はアサヒナカワトンボを見出すべく足ごしらえはハイキングシューズで、これでは作業に入れない。水溜りを覗けばヒキガエルのオタマジャクシがアフアフしているしメダカも所在なさげだ。干上がるまでに満水にしたいものの翌日回しの作業にするしかないのだった。
 まあ、すべては御仏の御心次第、神仏のご加護次第と思うしかない手も足も出なかった小生だった。歌謡曲にあったなあ「ごーめんね ごめんね ターマーちゃんタマちゃん・・」だっけ。

         二つ池A      二つ池B


世界初!乳製発酵スイーツ「ヨーグル蘇」2作目

2020-04-07 | 何よりの楽しみ
 あまりの旨さに二度目の「ヨーグル蘇」を作った。今回、前段は「春雨じゃあ・・・」で既に記したけれど後半が要である。2ℓの牛乳を90分かけ水分を飛ばし「蘇」になる直前で種ヨーグルトを加え10時間の保温で完成した。発酵前より硬めになり表面には恐らく乳脂肪分と思われる色違いの部分が出来ていた。やはり発酵前より格段に美味しくなっているのは間違いない。

 美味しさは中山間地域活性化に取り組んでいるご婦人たちにも好評だったので、小生の爺我自賛ではないだろう。時間の経過の中で朧に形を見せてきた妄想があった。「高栄養・滋養食品で、かつ吸収しやすいに違いない」という思いだ。小生はその道の玄人ではないので後輩の栄養士の自宅に押し付け配達し感想を聞くつもりだったのだが、たまたま古巣の現職後輩が金柑を4kg弱届けてくれたので、お返しに全て使用して2リットルの芳香蒸留水を作って届けたのだ。

 その折、たまたま後輩の後輩栄養士が話の輪に入り、「ヨーグル蘇」の話題で「食べてみたい」というから「これ幸い」とばかり取って返して届けたのだった。感想は後程になるのだろうが、手渡す時の立ち話に「ヨーグル蘇」をリンゴやバナナなどと合わせてペーストにすれば喜んで食べるのではないか、発酵食品で消化吸収も良いだろうから食の細い子や病中病後にも適う食品と思っている、なんてプロを前に一家言をのたくってしまった。
 小生は既に試みる立場にはないし広告する立場でもないけれど「有用な食品」としての灯りは感じているのである。若い栄養士曰く「親御さんにも紹介してみますね」の一言で満足して帰宅。たわいもない吾輩である。

 今回の種ヨーグルトは冷蔵庫内にあったヨーグルトを使ったけれど、市販の菌製剤には3種入った乳酸菌製剤やビール酵母と乳酸菌を合わせた錠剤、それに酪酸菌製剤などがある。酪酸菌では乳酸発酵はしないだろうけれど他の2種は乳酸菌が入っている。この錠剤を粉末で混入すればヨーグルトが出来るはずで、それも薬剤として使われる有用菌である。出来上がりに違いが出る可能性もあるものの、それは「作る密やかな楽しみ」の部類と言える。

キアゲハ初見

2020-04-06 | 小父のお隣さん
 「5日、アサヒナカワトンボが出た」との情報を得て休日にする予定だったけれど里の主流と隣り沢の支流を歩いてきた。丹念に目を配ったけれどトンボの姿はなく、初出現の頃は個体数も少ないから必ず目にすると言う幸運は無いとあきらめた。

 川際からフイールドに帰る途中の畑でキアゲハを見つけた。初見だし春型に違いないだろうが体格がでかい。夏型くらいの大きさに見えた。まあ、「犬も歩けば棒に当たる」の諺を引き出すまでも無く「爺爺も歩けばけつまずく」いいえ「爺爺も歩けば蝶に当たる」と言うべきか・・・。トンボは見れなかったもののチョウに当たったチョウ幸運!

                       

初見のてんこ盛り日だった5日!

2020-04-06 | 小父のお隣さん
 桜吹雪の中、初見のオンパレードだった5日、久しぶりに腰痛が起きるかと危惧しながらの作業がようやく終わり、これも久しぶりに疲労感を覚えつつも「これが始末だから・・・」と、エコトーンとして設えた突き出し部にキアゲハのキッチンガーデンとすべくセリとミツバを至近から移植して「猪走りの解消」作業をようやく終えたのだった。

 駐車場を見通すとS先生が来ていた。教えてもらいながら短期記憶が劣化した事もあり「三歩下がれば師の教えを忘れる」状態の小生としてはメモ帳と現物を持ち再び名前を乞うのであった。
 それはともかく久しぶりの大作事が済み「明日は休むぞ!」と決めていた小生にとっては息抜きの機会でもあった。金魚のウンコのようについて周っていたら久々の大ヒット続出の日になった。これも大作事を終えたご褒美であろう。

 アカボシゴマダラの越冬幼虫を先日から見失っており、そのことをお話したら「大きくなって居る」との事。しばらく葉の裏ばかりを探していて「全体を見なければ・・・」と言われてしまった。このおり「着座点」を持つ習性があると教えられ見ると確かに糸で繕った個所があった。幼虫を見つけた時は食事中だったのだが帰りの道すがら覗くと着座点に戻っている。

   カエルは2種、ニホンアマガエルは早春に初見したような記憶があるが「ヌマガエル」は初見も初見、小生にとっては初観測なのだ。もともとフイールドにはヌマガエルは存在せずツチガエルだけだと思っていた。S先生に教えられ捕まえると粘りを感じる体表面にツチガエルほどの凸凹は無い。個体数や生息域を広げているカエルなのだとか。

 ヒオドシチョウは数頭飛翔して、エノキに産卵しに来たようだった。撮影は出来なかったがツマキチョウ初見、シジミチョウ初見、チョウ類の数も増えてきた。庭のジャコウアゲハの越冬幼虫も色変わりしている。ウマノスズクサは萌え出ていないもののそろそろ羽化するのだろうか。

 エノキの若木でアカボシゴマダラの幼虫を眺めている時に目立つ色彩の蜂がやってきた。撮影してS先生に見せると名前を言ったのだけれど「葉バチの仲間、産卵に来たのだろう」しか記憶にない。S先生との周回にまじった昆虫青年、隣の沢筋で「アサヒナカワトンボが出た」と言う。少し下った里の河川筋に行けば見られるかもしれないが、この日散会したのは13時近くでそのまま帰宅した。ようやくトンボの季節が始まる。

絶望ではなく不可能

2020-04-05 | 小人閑居して憮然
 庭にある池はタナゴの飼育に使っているけれど肝心のタナゴたち、飼育5年目に入った今春、日々次々と数を減らしてきた。3月中旬は産卵籠に集まっていたタナゴも次々と姿が無くなって誰も寄り付かない日々が続く。集魚ペレットを沈下させれば集まっていた魚体もみられず、箱眼鏡で水中を伺うと昨年孵化した3匹とドジョウしか見いだせなかった。これでは今期も来季も産卵は不可能なのだ。
 ものの本では「タナゴの寿命は四年ほど」とあるから、既に飼育初めには成体だった群れの寿命が尽きたものと考えるしかない。

 そこで考えた。このまま池を維持しても得るものはなく、水槽で飼育している魚群を池に入れる事にした。池のタナゴと同種なのかどうか分からないけれど、仮に池の3匹と水槽の二十数匹が別種でも飼育を全うさせるから差し支えないだろう。ただ残念なことは人工産卵床の試みを始めたばかりなのに、このことがあったため今期は見送る事にした。
 池の中の購入した鳥取産のシジミは全滅し、人工産卵床の容器に入れたシジミは2個生存している。この残った二個体は池に戻さず「浮揚水槽」で維持する事にした。既に数世代を重ねている魚沼産のマシジミは全く姿を見せていないけれど、産卵用母貝を掘り出したときに多くを確認しているから大丈夫だろう。

 水槽から池に入れた魚群は産卵籠の貝に集まるそぶりも無く、群れを維持したまま池の中を巡っている。様子を確認している風でもあるが、水槽にいた時よりのびのびしており、影を落としても慌てふためく行動は見せていない。体形が小さいから今期は産卵するとは思えないもの次のシーズンに期待しながら二枚貝の肥培に努めたい。