澎湖島のニガウリ日誌

Nigauri Diary in Penghoo Islands 澎湖島のニガウリを育て、その成長過程を記録します。

チベット情勢は台湾総統選挙に影響を与えるか?

2008年03月18日 13時05分31秒 | Weblog
3月10日のチベット蜂起記念日をきっかけに、ラサで発生した「暴動」は、四川省などにも飛び火している様子だ。「青海チベット鉄道」の開通により、チベットの経済的実権は、いっそう漢族によって占められるようになった。現在の中国は、まるで米国の「西部開拓史」のような様相を示しているのだ。言うまでもなく漢族は「白人」、地元のチベット人は「インディアン」という配役だ。

こんな状況下でもチベット人は、非暴力で面従腹背を貫いてきたが、全人代と北京五輪が開かれる今年、ついに忍耐の限度に達したようだ。

このチベット情勢が、今週投票される台湾総統選挙にどのような影響を与えるか?
現時点では、国民党の馬英九が民進党の謝長廷候補をリードしているそうだ。だが、「今日のチベットは明日の我が身だ」という民進党の主張は、案外無党派層に支持されるかも知れないのだ。
昨日、NHKの「クローズアップ現代」でも紹介されていたが、中国と台湾の両岸関係は、経済的に見ればもはや引き返せないほど密接化している。だが、すべてのいきさつや関係を一夜で反故にして、暴力の牙をむき出す。それが中国共産党の本質なのだ。中国政府による今回のチベット「暴動」の説明、さらに「ギョウザ騒動」での強弁は、中国共産党の本質を露わにしたものである。

日本ではイージス艦事故が、漁船とイージス艦のどちらに非があったのかという話が未だ続いている。マスコミは、事故に遭った家族に「自衛隊批判」の言質を取りたくて仕方ないようだ。なんという平和ボケなのだ…。

台湾人は、2・28事件の悲惨な記憶から、中国国民党の独裁的、暴力的な体質を熟知している。時代が変わったからといって、決して忘れることはないだろう。今回のラサ「暴動」は残念な出来事だが、それが結果的には民進党の勝利に繋がり、台湾の安定に資することを期待したい。