澎湖島のニガウリ日誌

Nigauri Diary in Penghoo Islands 澎湖島のニガウリを育て、その成長過程を記録します。

台湾映画「一八九五」を見る

2009年08月25日 10時00分47秒 | 音楽・映画

先日、多量に購入した台湾映画DVDの中から、「一八九五乙未」(2008)を見る。「一八九五」というのは、日清戦争の結果、台湾が清朝から日本に割譲された西暦1895年を指す。「乙未」(きのとひつじ、いつび)は、干支の一つで、干支の組み合わせの32番目

 

で、同じく1895年を意味する。
日本軍の台湾接収に対して、さまざまな抗日運動が起きる。その多くは、日本軍による弾圧という悲劇的な最後をとげるのだが、日本軍および日本人を単純な敵役として描かず、むしろ内面の苦悩を描き出しているところが素晴らしい。この映画が「反日」か「親日」かなどというのは、極めて皮相的な見方で、「海角七号」と同様に、歴史に翻弄された台湾人の心情を読みとるべき映画だろう。
主演女優のシェリル・ヤン(楊謹華)は、愁いに満ちた美女。
こういう映画が作られる台湾は、やはり大陸とは全く違うのだと改めて思う。

【ブログ】ザ・ホスピタルより 

日本軍が台湾を接収した1895年当時を描いた作品で、抗日戦争を繰り広げる台湾人(主に客家人)と日本軍の軍医だった森鴎外の視点でストーリーが展開していきます。抗日とは言っても鴎外や日本軍指揮官らの苦悩する心境がしっかりと表現され、日本人俳優が多数出演していることも活かされていますので、台湾と日本の双方の思いや歴史を知ることができます。そして当時の客家人の文化や風習が鮮やかに伝わり、大変勉強になる作品だと痛感しました。 「ザ・ホスピタル」では時代の最先端を走るテレビレポーターを演じたシェリルでしたが、本作では古風なヒロインを好演。戦う夫を支えながら家庭を守る女性で、抑えた演技ながらも芯の強さを感じさせる表情が印象的でした。シェリルにとっては挑戦的な役だったでしょうが、演技の幅が広がったのではないかと思います。  そしてアンアンは、シェリル演じるヒロインの使用人でしたが、ある出来事をきっかけに盗賊団に身を置いてしまうことに。過去を断ち切り、ボスに忠誠心を捧げる悲しい女性を演じています。 台湾で大ヒット中の本作は“今年一番の感動映画”というキャッチフレーズ通り、リアルな歴史を感じる感動作でした。日本では、2009年に開催される映画祭での上映を計画中とのこと。機会がありましたら、ぜひ見ていただきたいです。

「一八九五」公式サイト(中国語):http://www.1895.com.tw  


閔妃殺害(乙未事変)事件を何故いま謝罪するのか

2009年08月25日 00時02分54秒 | 歴史

テレビ朝日系列「報道ステーション」で奇妙な映像を見た。114年前の朝鮮王朝・閔妃(ビンピ)を殺害した当事者の子孫が、韓国に謝罪に行くというドキュメントだ。  

                    (台湾映画「一八九五 乙未」)

たまたま、台湾で同じ年に起きた抗日闘争を描いたのが、上記の台湾映画「一八九五 乙未」だ。このDVDは未見だが、日本人の立場にも理解を示し、極めて客観的に史実を描いていると評価されている。

 一方、閔妃殺害に関しては、犯人の子孫であるという八七歳の老人医師が、和解を求めて韓国へ謝罪の旅に出る。しかしながら、閔妃の子孫とされる韓国人は、日本人の老医師に土下座して謝罪を求める。周囲には、謝罪に来た日本人が土下座する映像を撮ろうとする韓国のマスコミ陣が取り囲む。

これはいったい何なのか? 「南京大虐殺」が問題になったときも同じような光景を見た記憶がある。その昔、サヨクの日本人は中国にでかけ、「日本帝国主義」の犯罪を糾弾し、中国人民との連帯をうたった。当時の中国側は、加害者は「日本帝国主義」であり、「日本人民」はその被害者だという理解だった。
ところが、今や「南京大虐殺」は、残虐な日本人の戦争犯罪だということになっている。「民族の犯罪」という訳だ。
歴史認識というものは、先方の都合でかくもころりと変わる代物なのだ。

もちろん、日本が企てたという暗殺の陰謀は、決して肯定できるものではない。老医師の気持ちも分からぬではない。
だが何故、総選挙間近のこの時期、こういうタイミングで、このニュースが流されるのか。テレビ朝日の本音がどこにあるのか考える必要があるだろう。はっきり言えば、外国人参政権を認めようとする民主党をバックアップするためではないか。日本はこんなに悪いことをしたのだから、参政権くらいあげてもいいじゃないか…というキャンペーンなのか?

一方的な懺悔など、日本人同士でもなかなか理解されないのに、文化が異なる韓国人に果たして通じるのだろうか。これが素朴な疑問だ。

【番組の概要】
1895年に起きた閔妃(日本での呼称:びんぴ)殺害事件の全ぼうや、実行犯たちの子孫が110年ぶりに韓国を訪れ謝罪する場面を盛り込んだ特集が、24日夜10時からのテレビ朝日のニュース番組で放送される。  日本の地上波テレビ局のニュース番組のうち、最も高い視聴率(20%)を誇るテレビ朝日の『報道ステーション』は24日、明成皇后殺害事件に関する14分間の特集を放送する。今回の特集は、韓国を代表するドキュメンタリー演出家であり、韓中日3国放送プロデューサー・フォーラムの常任組織委員長を務めるチョン・スウン監督が、2005年に制作したドキュメンタリー『110年ぶりの追跡 明成皇后殺害事件』を基にしている。テレビ朝日の関係者は「日本人があまりよく知らない歴史的事実という観点から、特集番組を放送することを決めた」と説明している。  明成皇后殺害事件は、日本ではほとんど知られていない「恥ずべき歴史」だ。チョン監督のドキュメンタリーは、朝鮮駐在の日本公使だった三浦梧楼が、48人の刺客を動員し、景福宮に乱入して明成皇后を暗殺したという歴史的事実のみならず、実行犯の一人である国友重章の孫に当たる河野龍巳さん(88)、家入嘉吉の孫の嫁に当たる家入恵子さん(76)などが初めて韓国を訪れ謝罪したことにも触れている。  テレビ朝日のニュース番組は05年以降、毎年韓国を訪れ、しょく罪を続ける子孫たちの姿を取材している。