澎湖島のニガウリ日誌

Nigauri Diary in Penghoo Islands 澎湖島のニガウリを育て、その成長過程を記録します。

角界に”近代化”は必要なし

2010年02月04日 13時32分18秒 | 社会

TVのワイドショーなどでは、貴乃花が立候補した相撲協会理事選挙や朝青龍問題について、面白おかしく色々な意見が飛び交っている。
それらの意見に共通するのは、角界は遅れた社会で改革が必要で、一般社会の常識を導入すべきだということだ。
理事選挙については、公正な選挙、自由な個人の意見が反映される選挙というお題目で、無記名で○を記入する方式が採用された。だが、選挙後、一門の中で”犯人探し”が行われたとして、マスメディアはそれみたことかという調子で相撲協会の”後進性”を叩いている。

しかし、マスメディアが貴乃花を角界の救世主のように持ち上げ、相撲協会を”前近代”的な悪の巣窟のように叩くのは本当にまともなことなのだろうか? 
角界の各部屋のあり方、親方と力士の師弟関係、たにまちと力士の関係等々を見ると、これは今や消えつつある、日本社会の”原風景”だと言えなくもない。
私が子供の頃、田舎ではまだまだ伝統社会の因習、人間関係が色濃く残されていた。一見、遅れていて、封建的だと言われたような社会関係が、近隣や親族関係、地域社会中の人間関係においても活きていたので、これを息苦しく思う若者は、都会へと旅だった。

だが、今から振り返れば、伝統社会の人間関係にはそれなりのよさもあったはずだ。少なくとも、派遣切りや孤独死などとは無縁の社会であったことは間違いない。
”和を持って貴しとなす””長いものには巻かれろ”などの格言にはそれなりの合理性があったのだ。

やや皮肉めいて聞こえるが、日本相撲協会は、浅薄なマスメディアの批評など気にせず、信じるところに従って、自らの伝統を守ってほしいものだ。一門の結束は大事であり、和を乱す自由選挙などは伝統になじまないとはっきり言えばいいのだ。
すべてが社会の”進歩”に合わせて”改革”しなければならないなどというのは、単なる幻想に過ぎない。この20年間、政治的、経済的にも日本は”進歩”したのだろうか? 



 


柯徳三氏が死去

2010年02月04日 11時52分17秒 | マスメディア

昨年4月5日にNHKが放送した「アジアの”一等国”」に台湾の日本語世代の代表として登場した医師・柯徳三氏が亡くなられた。享年八十八。ご冥福をお祈りする。

柯徳三氏のような日本語世代の多くが健在で、社会的に活動していた30年ほど前、台湾には言論の自由がなく、彼らが「本音」を語ることはできなかった。日本政府が「中華民国」を棄て、中華人民共和国を「中国」だとしたのもこのころだ。

柯徳三氏のインタビューは、NHKの意図的な編集によって、ねじ曲げられて伝えられた。しかし、彼が言いたかったのは、台湾の日本語世代は戦前の日本統治を恨んでいるのではなく、戦後、突然台湾を国民党政府に売り渡した日本政府こそが問題なのだということだった。

 NHK「アジアの”一等国”」に対する批判は、ほとんどのマスメディアによって黙殺された。その底流には、中国政府の干渉が怖いので黙っていようという卑劣な打算がある。臭いものにはフタということだろうか。

その結果、NHK批判をするものは、産経新聞か「桜チャンネル」のような「右翼」だということになってしまった。 だが、添付した映像を見て欲しい。柯徳三氏のような日本人以上に日本人らしい台湾の日本語世代を。そして彼らが次々とこの世を去っていく現実を…。


NHKスペシャルで「発言ゆがめられた」柯徳三氏が死去

2010.2.4 01:15

このニュースのトピックス:台湾

 柯徳三氏(か・とくぞう=台湾の親日団体「友愛会」元運営委員)2日、心不全のため死去、88歳。葬儀は2月中旬以降、台湾で行う。

 「NHKスペシャル シリーズJAPANデビュー」に出演、発言をゆがめられたとしてNHKに抗議していた。 【産経ニュース】

 

 1/2【台湾取材レポート】柯徳三氏へのインタビュー・前半[桜 H21/6/15]


映画「台湾人生」DVDがリリース

2010年02月04日 00時38分09秒 | 台湾

酒井充子監督の映画「台湾人生」が、今月末DVDでリリースされることになった。インタビューを受けている日本語世代のひとり、蕭錦文(しょう・きんぶん)氏には、昨年、台北と東京でお会いしたのだが、お元気なのだろうか。

映画を見れば、日本と台湾の絆をどうしても考えるはず…。台湾映画「海角七号」とともに、どんな政治的立場の人でもいい、ひとりでも多くの人に観ていただきたい映画だ。

「台湾人生」の公式サイトからオーダーした人には、割引価格で、しかも今月末に入手できるようだ。(正式のリリースは3月末。)

http://www.taiwan-jinsei.com/  (公式サイト)

「台湾人生」 元日本人が生きた台湾と日本の歴史

台湾人生 [DVD]

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