澎湖島のニガウリ日誌

Nigauri Diary in Penghoo Islands 澎湖島のニガウリを育て、その成長過程を記録します。

軍艦「三笠」で中国人民解放軍の兵士を見た

2010年07月08日 20時22分10秒 | 歴史

 横須賀に軍艦「三笠」が展示されている。考えてみると私も行ったことがない。そこで思い立ってでかけてみた。

 横須賀は何度も通り過ぎたことがあるが、わざわざ行くのは初めて。きれいな遊歩道を歩いていくと、三笠公園があった。公園には東郷平八郎の銅像が建ち、その向こうに「三笠」が展示されていた。


 
 子供の頃、このあたりを遠足で来たことがあるはずだが、「三笠」に行くことはなかった。いま30~40歳代の人はどうなのだろうか。もしかすると、日教組が子供達に「三笠」は見せないという運動をしていたのではないかと思い至った。戦艦を見せることは、子供達を戦争肯定に導く…愚かな教師が考えそうなことだ。皆さんは遠足で「三笠」に行ったことがありますか?

 艦内の歴史展示だが、実にまっとうなものだった。当時の世界情勢として、①列強のアジア進出、②日清戦争・三国干渉、③日英同盟など、日露戦争の誘因となった史実が語られ、詳細な歴史地図が付せられている。このくらいだったら、普通の中学生が見れば、歴史の面白さが分かるだろう。「平和」はきれいごとではなく、国家、民族の抗争の果てに得られる「一時的安定」だということを実感するに違いない。

 
 下の写真を見てほしい。自衛隊の関係者が外国人を「三笠」に案内していた。二人は米国軍人だったが、他にブラジル海軍の軍人もいた。「李」というネームプレートを付けた女性軍人(写真の右から2番目の制服女性)もいたので、これはどこの人かと思い、後を追ってみた。プレートをよく見ると、何と「中国人民解放軍」と書かれていた!「中華民国海軍」(台湾)ではなく、「中国人民解放軍」なのだ。現実はここまで来ているのかと実感した。

(「三笠」を見学する外国軍人)

 数年前、大連・旅順にいったとき、「203高地」で「日本帝国主義」を糾弾する史跡説明書を見た。「ロシア帝国主義」に対する批判は、実に控え目だったことを思い出した。1945年以降、歴史に懺悔を続ける日本人は、唯一の力の源泉である経済力を失ったとき、日本人でいられるのだろうかと本気で心配になった。