澎湖島のニガウリ日誌

Nigauri Diary in Penghoo Islands 澎湖島のニガウリを育て、その成長過程を記録します。

漢文は「国際言語」

2011年04月20日 13時05分10秒 | 歴史

 昨年度から科目聴講を始めた大学に新学期の授業を聴きに行く。

 この写真は授業の配付資料。これは、ホー・チミンの「獄中日記」だが、すべてが漢文で書かれている。ベトナム語がローマ字表記になったのは、第二次世界大戦終了後だから、それ以前の文書はすべて漢文なのだ。

 朝鮮語もモンゴル語もベトナム語も、現代語を学ぶ限りでは、純粋な外国語として学ばなければならないが、少し前の歴史を原典で知りたいと思ったら、すべて漢文に行き着いてしまう。現代ベトナム語がペラペラでも、もしベトナム史を学ぼうと思ったら、漢文を学ばなければならない。講師の説明によると、ベトナムの大学では史学科と文学科では漢文が必修だそうだ。これは、日本史、日本文学でも同じことが言えるだろう。

 このように書くと、何か中国が偉い国だと言っているように思われそうだが、そうではない。1912年以前には「中国」などという国はなかったし、知識層が文書に用いた漢文と、庶民の日常会話は全く別物だった。
 やはり歴史は面白い。