秋篠宮の記者会見が行われた。娘の結婚について重大発言があったようだ。
私ごときがそのことについて論評するつもりはない。だが、少しだけ気になったことを記す。
1 憲法を引用する意味
「秋篠宮さまは会見で、結婚は両性の合意のみに基づくとする憲法24条の規定を引き合いに出した」と書かれているが、憲法第一条、第二条は天皇について次のように規定する。「第一条 天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であって、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基づく。」「第二条 皇位は、世襲のものであって、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する」。
秋篠宮が憲法の中の”好都合”(?)な箇所だけ引用したのは、いささか無責任のそしりを免れないのかも知れない。第一条、第二条には、他ならぬご自身に関わることが書かれているのですからね。
2 ICU(国際基督教大学)について
秋篠宮夫妻は学習院出身。岳父は学習院大教授でもあった。二人の娘も学習院で教育を受けながら、大学はICUを選んだ。
ICUは極めて特殊な大学で、米国流教育スタイル(リベラルアーツ=教養学部)を踏襲する、日本で唯一の大学。GHQが「大日本帝国」を解体するための占領政策の一手として設置した大学だ。そのキャンパスは「日本の中のアメリカ」と言って差し支えない。保守の本流?たるべき皇族の一員が目指すような大学ではないのだ。
日本国憲法の引用、ICUへの進学、そのどちらにも感じる違和感。それは、一般家庭の話になぞらえれば、次男の我儘、気ままということか。いや、失礼を申し上げました。
「親としては尊重。結婚を認める」 秋篠宮さま、眞子さまの思い表明に
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55歳の誕生日を前に記者会見される秋篠宮さま=東京・元赤坂の赤坂東邸で2020年11月20日(代表撮影)
秋篠宮さまは30日、55歳の誕生日を迎えられた。これに先立ち、東京・赤坂御用地の赤坂東邸で宮内記者会との記者会見に臨んだ。長女眞子さま(29)が小室圭さん(29)との結婚に向けた強い思いを表明したことについて「親としては尊重すべきものだと考えている。結婚を認めるということだ」と述べた。「決して多くの人が納得し喜んでくれる状況ではないと思っている」とも話し、2人にさらなる対応を求めた。 【55歳の誕生日を迎える秋篠宮さまとご一家】 秋篠宮さまは会見で、結婚は両性の合意のみに基づくとする憲法24条の規定を引き合いに出した。「本人たちがそういう気持ちであれば尊重すべきものだ」とし、眞子さまと話し合いをしてきたことも明らかにした。 秋篠宮さまはこれまで、小室さんの母親に金銭トラブルがあるとの週刊誌などの報道を念頭に、結婚の前提として小室さん側に「相応の対応」を求めてきた。 これについては「対応を全くしていないかと言えばそんなことはないと思う。やはり、見える形になるのは必要ではないか」と指摘。「結婚する段階になったら、経緯も含めてきちんと話すことは大事だ」との考えを示した。「結婚と婚約は違う」とも述べ、今後の予定も「追って考えていく」とするにとどめた。 眞子さまは今月13日、「結婚は、私たちにとって自分たちの心を大切に守りながら生きていくために必要な選択です」とするお気持ちを宮内庁を通じて公表しており、秋篠宮さまの発言に注目が集まっていた。 秋篠宮さまの会見は、代替わりに伴う国の一連の儀式が終わってから初めて。新型コロナウイルスの感染拡大で延期された「立皇嗣(りっこうし)の礼」が今月8日に行われたことに「安堵(あんど)している」と振り返った。皇太子や皇太弟という名称ではなく秋篠宮家の当主を維持することには「秋篠宮家に非常に愛着を持っている」と答えた。 新型コロナが社会に与えた深刻な影響にたびたび言及し、医療関係者への感謝を述べた。国民と交流する機会が減る皇室のあり方については「その時々に合わせて何ができるかを常に考えていくことが大事」と語った。【和田武士、稲垣衆史】