さきほど、秋篠宮家長女・真子、小室圭の結婚が正式に発表された。この結婚をめぐる数々のスキャンダルについては、さほど興味がないので触れないが、この出来事が皇室の将来に及ぼす影響を考えてみた。
自民党総裁選挙において高市早苗候補は「皇室への崇敬の思い」を語ったが、彼女が思い描くような皇室は、現実には存在しないことが明らかになった。秋篠宮家の「教育方針」は、「皇族としての特権を享受しながら、”個人の自由”も主張する」というものらしく、二人の娘を学習院大学に進学させず、また長男も学習院に通わせていない。GHQ(連合軍最高司令部)の占領下、米国は中島飛行機(かつてゼロ戦などの戦闘機を生産していた)の会社を解体し、1953年、その跡地にICU(国際基督教大学)を設置した。その建学理念は、次のように書かれている。
「国際基督教大学は、基督教の精神に基づき、自由にして敬虔なる学風を樹立し、国際的社会人としての教養をもって、神と人とに奉仕する有為の人材を養成し、恒久平和の確立に資することを目的としています。 本学は、国際的協力により設置された大学として、その名に示される通り、国際性への使命(I)、 キリスト教への使命(C)および学問への使命(U)の3つを掲げ、目的の実現に努めています。」
なぜ、皇室の「伝統」とは対極にあるように見えるICUを選んだのは、秋篠宮夫妻の不明がすべての原因だという訳ではない。「国体論 菊と星条旗」(白井聡 著)は、戦前における「国体」は菊(皇室=天皇)であったが、戦後は星条旗が「国体」になり替わったという説を唱える。昭和天皇の戦争責任を免罪する代わりに、米国の属国となることを選んだという主張だ。
最近、ネットでは、「保守」であるためには「皇室崇拝」が前提であるかのような風潮がある。だが、白井聡によれば、「昭和天皇はGHQに命乞い」して、戦犯を免れた。昭和天皇は、敗戦後、「皇室全員がキリスト教徒になってもいい」と言ったと伝えられる。
「昭和天皇独白録」のような「正史」的な記録では、昭和天皇の真の姿は見えてこない。白井聡に従えば、昭和天皇は戦争責任を免れるために、国(国民)を米国に売った。だとすれば、そのひ孫がGHQが設立した大学(ICU)に行くことも、何ら躊躇はないことになる。「日本の中の米国」のような大学は、それこそ「開かれた皇族」に相応しいのだろう。
秋篠宮長女の結婚は、国民の皇室観をがらりと変えさせるだろう。マスメディアがどう取り繕っても、皇室への親しみ、共感の度合いが高まることはもはやありえない。なぜなら、国民が皇室の正体を知ってしまったからだ。皇族の隠された資質、秘密を知らされれば、皇統、萬世一系などという建前が、かえって怪しく思えてしまうだろう。
これからの皇室、それは前途多難であることは間違いない。高市早苗が「皇室への崇敬」を強調しているが、彼女は現実の皇室を見つめているとは思えない。
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