今から40年ほど前は漬物業界も元気であった。特に北海道の新漬沢庵は大阪市場をはじめ全国の漬物専門店でよく売れていた。沢庵の辛みとサッカリン等の人工甘味料を使いさっぱりとした甘味で売れていた。
札幌にあった沢庵メーカーは結束機を使い沢庵のタルの蓋を抑えていたが、北見のメーカーは釘を使って、蓋をタルに付けていた。同じ北海道なのにどうして結束機を使わないのかと尋ねたら、故障したとき北見へ来る出張費が高くてまだ使えないと言っていた。
中国の漬物工場も昔は同じであった。機械が使うことができなかった。故障したとき部品の手当とか出張して修理するまでの時間がかかり、機械導入より人を雇う方が簡単であった。最近の人権費の高騰から中国の漬物業者も機械化を図っているようで修理も現地化されてきたようだ。多分彼らも日本離れとなって中国国内向けの食品業者に転換してゆくだろう。