アフガニスタンの政権崩壊の急速さを報道で知る限り、9・11の飛行機による米国テロのあと、報復戦闘で多くの費用と人命が失われ、元に戻った気がする。当時と違って石油・石炭のアメリカ経済に占める地位が下がり、中東の存在感が薄くなっているのを感じる。やはり人口数が工業生産国には魅力でアフガニスタンのように薬物による収益だけでは中国をはじめどの国にも好まれないだろう。かといって内陸国なので飛行機による物資輸送には限界があり、鉄道輸送にならないといけない。ここに中国の鉄道事業の関与があるかどうかが先の世界を占う。もし道路だけなら、中国よりロシアだろう。
アフガンを安定させるには食を安定させねばならない。それに換金作物を必要とするが内陸国でオイルや天然ガス、貴重な鉱物が産出しないと結局麻薬の原料となるケシ栽培しかない。
日本で衰退産業となりつつある漬物ももしかすると市場調査をすればアフガンで仕事になるかもしれない。日本から東南アジアへそして中国に行った漬物原料産地は、今中国でも人件費とか農業人口の激減で前ほどうまみが減った。次の産地を探しているがやはり危険な地域しか産地とならないだろう。リスクが大きければリタ-ンも多い。いやな連想だが戦前の満蒙開拓団が頭に浮かぶ。ロシアやモンゴル平原から山菜のワラビが輸入されていることをあまり知らないようだ。農薬もなく、さらに平地なので取るのは楽だ。ただ量を増やすため硬いのも取るのが欠点ともいえる。
今の農業は1国だけでは成り立たない。物資の輸送には船便が基本でコンテナの鉄道は次になる。従ってアフガニスタンは農業振興では厳しい。鉱物資源探査で生きるしかないと感じる。