僕は、14年前に母親が亡くなった時に兄弟間で、相続で争う事が無かったため、
既に実家の建物を相続していた僕が、親父が守った土地を維持する条件で丸々相続した。
隣の家は、相続でお金の奪い合いになり、裁判になって現金を支払う事になり、
20年経った今でも、借金を抱えて生活している。
そういう意味で、僕は本当に恵まれた人生を送れているなと感じるし、
そういった事をさせてくれた立派な兄弟には、感謝しているし誇りに思っている。
相続後は、実家に家を新築するつもりで居たけれど、それなりにお金もかかるし、
子供たちが、育った三鷹を離れたくないと言い出した事もあって、
老後の生活を考え、アパート経営することに頭を切り替えた。
相場の倍の金をかけて建てた事もあって、アパートの経営は住民に評判が良く、
儲かりはしないけれど、借金を返しながらも、お金を回せるので
お金の面では苦労すること無く、定年後の生活を送る事が出来ている。
定年まで勤めた会社では、ある程度仕事をやり切ったという感じもあって
定年時に、会社から必要とされなかった事が、今となっては幸いして
年金が支給される62歳を境に、自分のペースで働ける環境で働いている。
かと言って、今後もずっと働き続けたいかと訊かれたら答えは『NO』ですね。
そもそも、若い頃から働くことに生き甲斐なんて感じていなかった。
やっている仕事が『楽しいから』続けていただけで、責任感や義務感なんて
僕の中には、一切存在しなかった。
ただ『楽しむため』に、一生懸命やったことは事実です。
遊びでもそうだけれど、一生懸命やらないと楽しむなんて事は出来ない。
自分の出来る事で勝負するのではなく、能力以上の事にチャレンジして、
何度も挫折しながら、少しずつ成長して行く事を実感できる事が楽しかった。
そういう意味で、定年まで頑張った会社生活は本当に楽しかった。
人が働く理由は色々あるでしょう。
給料が高い事、人の上に立つ役職に就く事などで、他人より上にいる自分が好きな人。
給料が減ったり、役職から退いた途端に、活気を失ってしまう人を沢山見ているけれど
僕の場合、給料や役職には一切興味が無く『楽しい』事だけが最優先。
仕事も遊びも『楽しいから続けられる』のですよ。
『楽しくないから辞める』と定年前に退職しようかと考えていたら、
もういい加減、頑張って働かなくてもいいんじゃない?
会社が良いって言うんだから、好きなことやって給料泥棒してればいいじゃない・・・
なんて、本社の専務から言われた言葉で、2年ほど好き勝手なことをして
定年を迎えたのだけれど、それからすでに9年が過ぎた。
今の仕事に誘ってくれた元同僚は、役職に就いて、仕事を切り盛りすることに
生き甲斐を感じるタイプで、最近は職場で役職から離れて、
自分の存在感が無くなったらしく、やる事が無いし、必要とされていないから
モチベーションが低下してしまって、辞めようかと思っている・・・
と伝えられた。
そんな彼に、今度は僕が前の会社の専務と同じことを言っている。
彼が辞めるようだったら、僕もタイミングを見て退こうと思っているけれど
反面、マイペースで働いて、小遣い稼ぎできるならもう暫く続けても悪くないかな・・・・
なんて、ずるい事も考えています(笑)