久しぶりに『電気実験』なるものを始めました。
部品が無いので、あるものを掻き集めてやって居るのですが、
なんだか、準備しているときからワクワクしている自分が居ます。
実は今回の実験、前の会社で若手にやらせようとしていた実験。
具体的に言うと『ペルチェ素子』による冷却回路の実験です。
今回は僕のお小遣いで買いこんだペルチェ素子を持ってきて、
あるものを5℃まで冷却しようという目論見。
かつて色々と調べてあった資料が役に立って、意外と準備はすんなりと出来た。
ペルチェ素子というのは皆さんご存じないかもしれないので簡単に説明しましょう。
もしかして中学校の理科で習って居るかも知れませんね?
ペルチェ効果とは
『2種類の金属の接合部に電流を流すと、片方の金属からもう片方へ熱が移動する』
というもの。そのペルチェ効果を利用した板状の半導体素子がペルチェ素子です。
今では医療用冷却装置や自動車に積む小型の冷蔵庫に広く利用されています。
これをある物の冷却に使用しようと、実験を始めたのです。
でも、実際に使ってみると、思っていた以上に難敵だということが判りました。
室温26度から2mm厚で100mm×200mmのアルミ板に挟むようにペルチェ素子を固定して、
定格の1/4ほどの電圧を印加してみました。
暫く放置したら冷却側は確かに冷えています。その状態で約7度下がって18℃。
でも、その状態から徐々に温度が元に戻ってしまった。
原因は放熱側の温度が、冷却側に伝わってしまったこと。
この間の断熱が重要なことや、放熱板の配置などにも、ひと工夫必要なことも判りました。
まぁ、最初からすんなり行くようでは誰でも出来るって事だから面白くないですね。
目標まであと13℃下げないといけないとは言え、まだ予備実験の段階。
今は素子の使い方を試したり、模索している状態で、まだ詳細データを取る段階じゃない。
それでも、久しぶりに始めての物に取り組み、色んな事を考えながら、
目標に向かって実験をするってすごく楽しいです。
この感覚、退職した会社で何回も味わったかなぁ・・・・
その都度、上手く行かなくて何度も暗礁に乗り上げた。
誰もチャレンジしないことだったから、一人で打開するしかない。
逆にそうだから、自分の思い通りに事が進められる。
こう云った作業は、なんだか自分を試されているようで本当に楽しいです。
まぁ、今回の実験は上手く行かないと困るんですけどね・・・・
本当に上手くいったら、製品化して売れるかも知れません。
そうなったら更に楽しいですけどね。
やっぱり僕は、冒険が好きな気がします。
定年退職して、会社からニーズが無かったし、あのままパワハラを受け続けて、
それを我慢するような人生はご免なので、雇用延長は止めましたが、
こうやって新しいフィールドでも、楽しいことを見つけて楽しんで居る。
そういった楽しませてくれる環境にも感謝しています。