特に福島県は東京電力の危機管理能力の無さから始まった、
原子力発電所の事故と言う前代未聞の人災による
災害に遭い、まさに泣き面に蜂。
政府も何をやっているのやら・・・・
まぁ、緊急時じゃなくてもまともな事が出来ない政府だから
こんな状況で期待するほうが無理な話なのかもね・・・。
さて、僕の書くことが本当かどうかは判らないけれど
科学技術の世界で生きている立場からすると、
今回の事故に関する政府の見解や、説明に
あれ?って、首を傾げたくなることがある。
今回問題になっている放射線の被曝量。
テレビでも盛んに出てくる許容被爆量は以下のとおり。
①1年間に浴びてもよい人工的放射線 ⇒ 1000μSv=1mSv
②日常生活(1年間)で被爆する放射線量 ⇒ 2400μSv=2.4mSv
③東京-ニューヨークを飛行機で往復 ⇒ 190μSv =0.19mSv
④異検査X線 ⇒ 600μSv =0.6mSv
(1Sv=1000mSv=1000000μSv)
ちなみに医療法施行規則第30条の27(許容線量)は3ヶ月間につき
⑤放射線従事者(全身)の最大許容被曝線量・・ 30mSv(30000μSv)
⑥皮膚のみに対する被曝・・・・・・・・・・ 80mSv(80000μSv)
⑦手 足 関節・・・・・・・・・・・・・・・ 200mSv(200000μSv)
⑧妊娠可能な女子の腹部・・・・・・・・・・ 13mSv(13000μSv)
⑨妊娠中の女子の腹部に対して妊娠と 診断された日から出産までの間に対し
⑩年間(全身)の最大許容被曝線量・・・・・ 50mSv(50000μSv)
が、国連科学委員会(ICRP)によると現在及び将来においても
健康を損なう恐れがないと言われている被曝量です。
さらに日本における自然放射線被曝について(μSv)は
⑪体外からの 被曝 宇宙線 300μSv
⑫ 大地からの放射線 340μSv
⑬体内からの被曝
K 176μSv 、Rn 450μSv、その他 176μSv
⑪~⑬計 1,442μSv =1.42mSv
僕が首をかしげているのは、こういった数値を引き合いに出して
『安全』だとか、『微々たる量』とか言っているメディア。
1mSv/年、2.4mSv/年になるはず。
つまり①②を足して一年間の平均量だとすると、一日の許容被爆量は
3.4÷365≒10μSv/日になるんじゃないかなぁ?
マスコミが取り上げる数値にはこういった時間軸が無い。
つまり出てくる数値が同じ単位でも時間軸を考えると
たとえば1時間に浴びた量なら、年間量に換算すると
24×365=8760倍に相当する量だと考えてもいいんじゃないかって・・・
僕の考えがおかしいと思う人は、指摘してください。
それともし安全だとしても、短時間に浴びたときの影響とか
そういった危険なことを何一つ言わない。
政府が安全と言っているのに、IAEAは危険だと言っている。
どちらが正しいか?判らないが、そういう疑問をなにやら
美味くごまかしているように感じているのです。
たとえば、一滴で致死量になる毒薬も、それを一年で摂取したら
全然体に影響しないことだってあるでしょう?
そういった説明があって初めて、安心できるのにそれをしない。
かつて水俣病の水銀中毒、アスベストの問題のときも
最初は判らなくて、影響は無いと言っていた。
原爆での被爆は記憶にあるけれど、今回のような被曝は
過去に経験が無いのだから、政府が嘘を言っている可能性だってある。
そういう情報を鵜呑みにしないほうがよいんじゃないかって思う。