定年退職して、友人の誘いで始めた仕事。
勘と記憶だけで仕事をしてきた職人衆。
腕は良いのだが、いかんせんその技術だけでは食べて行けない。
元々彼らが働いていた冷凍機、冷却装置の会社が倒産して、
僕が今世話になっている、山梨に本社を置く会社が引き取った。
僕の1年先輩の友人が再就職して、その会社の子会社の執行役員になり
彼らに仕事のやり方、進め方を教えて欲しいと僕が依頼を受けた。
まぁ、最初は驚きました。
装置作りをしている現場で煙草を吸っている人間が居たり、
工場内は雑然としていて、とにかく『汚い町工場』の乗り・・・・
最初に言った事は3つだけ。
煙草は場所を決めて、製品の傍では吸わない事。
工具や部品などは整理して、置き場をきちんと決めておく。
使った工具は、アルコール等で拭いて綺麗にしておく事。
事務系の仕事は、書類がすぐに解るように整理する事。
仕事の内容が一目でわかるようなインデックスファイルを作る事。
実はこれ、前の会社で子会社に出向した時にも同じことをした。
前の会社は、さすがに工場は整理整頓がされていて、綺麗だったけれど
書類に関しては最悪。
一つの書類を捜すのに、物凄い時間がかかる。
パソコンでフォルダーを作って、書類を放り込む・・・・
これはどこの会社でもやって居る事。
階層構造が深くて、その上書類の分類も個人の判断で決めている。
僕は探し物をする時間が大嫌い。
前の子会社でも、一か所に書類を集めて分類しろと命令した。
例えて言うなら、フォルダはビルの階、その中のフォルダーは部屋、
さらに棚があって、引き出しがある。
分類したは良いけれど、中には何も入っていない棚や引き出し、
部屋もあったりした。
書類なんて見たい時にさっと出て来なければ意味がない。
仕事は、そういった無駄を省くことに加えて、
スムーズに仕事を進めるための段取が大事。
そんな基本的な事から始めたけれど、なかなか浸透しない。
大きな岩を動かすには、時間とエネルギーが要りますね。
それでも今の事業所が、少しずつ良くなっているのが見えて嬉しいです。
今週末の山場を乗り切れば、自信もつくでしょう。