最近、『時間の無駄遣い』を毎日している気がして仕方が無い。
定年退職したら、自分のやりたい事、楽しい事をやって生きよう
って、親から引き継いだ土地にアパートを建てて、それにローンや
光熱費などの金を払わせるように退職後の生活設計をしたお陰で、
ガツガツとお金を稼ぐ必要に迫られていないから、勤労意欲が低く、
必要最低限の時間で仕事は終わらせて、用事が無ければ居ないようにしている。
定年退職を迎えた時に、かつての同僚から
『設計事務所を立ち上げるので、そのアドバイザーをやって欲しい』
と頼まれて、渋々引き受けたのだけれど、当の設計者である若い連中は
妙に自信たっぷりで、アドバイスなど聞いちゃいない。
黙って見ていると結果オーライ、設計の検証も作った物の能力も
検証する訳でもなく、レベルの低い仕事で満悦している。
それで僕はと言うと、事務所で目に見えた金を稼げていないので、
取りあえず自分の給料分だけは稼ごうと言う事で、それまで業者に丸投げして、
丸々儲けを持って行かれていた、電気回路の修理業務をやる事にした。
そんなに難しくないし、僕の給料を差し引いても、一件につき粗利で6万円稼げる。
最初は回路図や仕様書が無い状態で始めた修理。
今は古い資料から回路図を見つけ出して、何とかなってるけれど
それでも設計不良個所が何箇所かあって、それを加修したりで
一つの装置を修理するのに10~15時間ほどあれば直せる様になった。
1か月で6~7台、1台修理するのに12時間、1日4時間で3日が目安。
そんな訳で1日4時間あれば十分なので、午後から出かけているのです。
朝から出かければ稼ぎは増えるのだけれど、4時間で出来るものを
6時間もかけてやって、稼ぎを増やそうとも思わないし・・・・
今や『設計技術者』から、他人が作った装置の『修理工』になってしまった。
かと言って新しい装置を設計する気力もない。
おまけに、自宅から事務所までの通勤に片道1時間半、往復で3時間を要する。
4時間働くために3時間の通勤は、何だか無駄な時間を使っている感覚。
いっそのこと、1台いくらといった請負にして自宅で作業した方が
時間も節約できるし、時間当たりの稼ぎも多くなる。
でもね、そうするとまた外に出なくなっちゃうし、運動不足に拍車がかかる。
通勤で1日1時間は歩くから、今は運動不足解消と割り切って居る。
人生の終盤に差し掛かった今、『時間の無駄遣い』が凄く気になる。
定年退職して技術系の仕事はもう辞めると決めて居ただけに、
僕が抱える今の仕事、電気回路の修理は『時間の無駄遣い』としか感じない。
お客さんの顔が見える仕事をするつもりで居たんだけどなぁ・・・・