お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

驚きに悔しい オオクチイケカツオ

2024年10月19日 | 定置網・市場
 最近は定置網に小さなイケカツオ、ミナミイケカツオの入網が増えて来ており、今年もアキイロイケカツオが来ないだろうかと期待している。そんな中、今日は定置網漁を終え市場で水揚げ作業をしていると漁場が近くの小型定置網の人が軽トラに魚を積んで水揚げに来る。何を水揚げに来たのかと魚を入れたカゴを運んでいるところを見ると、カゴから尾鰭が飛び出す程の大きなサイズの魚を入れており、更に遠目で見てもイケカツオの仲間である事がわかり気になる。見に行くとオオクチイケカツオである。しかも驚くことにカゴには3個体も入っているではないか。オオクチイケカツオは今までにここでは2個体見つかっており、最初に見つけた個体は5年前で日本における3個体目の記録ということで報告している(ブログ2019 3.9)。それからも報告はされていないが各地で見つかっているらしくネット上でその姿を見ている。でも、未だに国内では珍しい魚である。その珍しい魚が一度に3個体も揚がるなんて本当に驚きである。更に今までに個体は体色が銀白色であったが今回の個体は少し黄色味掛かっている。となるとアキイロイケカツオや国内未記録種も疑い興奮するが携帯で確認すると残念であるがやはり普通のオオクチイケカツオである。3個体共魚ボラの標本用に確保したいところではあるが、明日地元での大きなイベントがあり今日から準備をしなければならず時間がない。サイズ的に家に置くことは出来ず直ぐに大学へ持ち込まないといけないので今回標本用に確保するのを泣く泣く諦める。普通に入札され誰かに食べられてしまうなんて本当に悔しい限りである。でも、最近はイケカツオやマルコバンなどが市場では非常に人気が出て来ており、その人気に伴い単価も急上昇している。今回の個体はサイズも大きく、それが3個体となると金額的にも非常に恐ろしく確保出来なくて良かったのかもしれない。でも、やはり今後も悔しさが後を引きそうである。

オオクチイケカツオが一度に3個体も

普通に水揚げされてしまう

オオクチイケカツオ


オオクチイケカツオの鱗

写真上:イケカツオ、中オオクチイケカツオ、下ミナミイケカツオ
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またやらかしたかな?ミナミフエダイ?

2024年10月12日 | 採集
 今日は土曜日で夜間採集の日。ようやく涼しくなり風も無いので絶好の採集日和である。もう10月であるが今年の夜間採集ではこれといった成果が無い。近年の自然環境の現状を考えると夜間採集は定点観測なのでいつも通りというのが望ましいのだが、やはり新たな発見があった方が面白い。明日は地元イベントもあるのでサッと済ませて帰る予定で挑む。港に着き魚をいつものように見つけては採集し魚種を確認。いつもと同じでクロサギやクロホシフエダイ、ニセクロホシフエダイなどの幼魚を採集。この港ではあまり見かけないクロホシマンジュウダイの幼魚がいつもとは違う変り種であった。だが、どれも普通種なのでカメラで記録だけ収めては放流して行き、結局標本用に確保するような魚は見つからず今回も手ぶらで帰宅。そして今回の夜間採集で撮った写真をパソコンに移す。そこで撮ったニセクロホシフエダイ幼魚の写真に少し違和感を抱く。現場では気付かなかったが体側上半部の黒斑が今まで見て来た個体よりも大きく感じる。気になるので今までのクロホシフエダイ幼魚の写真を確認する。すると今回の個体は思った通り大きな感じである。そんなの個体差の様にも思う反面気になるので調べる。すると側線より上方の鱗列が側線とほぼ平行に走っているように見える。そうなるとまだ未採集のミナミフエダイになる。ミナミフエダイとなると薩摩半島沿岸の魚類図鑑(ブログ2022 2.25)にも載っていない種である。更に大学の標本データベースを見るとミナミフエダイの標本は沖縄産の1個体のみが登録されているだけであり、鹿児島県初となる。だが、逃がしてしまったのでミナミフエダイであるかどうかは標本が無いので闇となる。またやらかしてしまった感じである。今後の夜間採集でリベンジ出来るだろうか。

ミナミフエダイ幼魚?

側線より上方の鱗列が側線とほぼ平行に走っているように見える

クロホシフエダイ幼魚

クロホシマンジュウダイ幼魚
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ツチノコの様な短いタツウミヘビ属

2024年09月25日 | 定置網
 今日は定置網漁で網を絞って行くと目の前にウミヘビ科の魚が泳いで来る。見た目にタツウミヘビ属と思われる。今までに何度も定置網に入っていたのだが長くて大きな為、家で冷凍保存するのも魚ボラで標本処理するのも大変そうなので1個体だけ確保してあとは見送り確保して来なかった。なので最近は標本を集める為に探していたところである。という事で確保する為直ぐにタモ網で掬おうとする。だが、長さと力がありタモ網に入れても直ぐに出てしまう。勢いで何とかデッキ上に上げて確保する。漁を終え帰港し改めて確保した標本を見ると今まで見て来た個体とは明らかに長さが短く、何だかツチノコの様に見えてしまう。家に帰り今までのタツウミヘビ属(ブログ2022 1.15)の写真を見るとやはり今回の個体は明らかに頭長に対して体長が短い。そうなると今までの種とは別種の疑いもある。ただでさえ苦手なウミヘビ科である。直ぐに大学へ持ち込んだ方がいいのか悩み、ちょっとヒントが欲しくて旧ツイッターに投稿する。すると有難いことに信頼するウナギ目の研究者の方からコメントが入り、日本未記録種の可能性もあるが標本数が少なく国内種との比較がまだ不十分でわからないとの事である。判明するには時間が掛かりそうであるが数多く標本を登録しておく必要があるので大学へ持ち込もうと思い魚ボラの先生に連絡する。すると携帯は繋がったものの学生共々調査で海外にいるとの事である。という事で今から急いで大学へ走ることはなくなり、冷凍保存し機会を見て大学へ持ち込み標本登録することとなる。
タツウミヘビ属









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気になるマルヒラアジ確保

2024年09月16日 | 定置網
 今日は定置網漁で魚を漁獲していると顔つきが違う感じのマルヒラアジを発見。マルヒラアジは頭部背縁が直線的であるのだが、近年頭部背縁が凹む個体が現れ(ブログ2022 1.21)、その特徴が強く現れた個体だろうかと思い、その場ではスルーする。だが、漁を終え帰港し、市場への水揚げ時にもう一度よく見るとやはり気になる。ひょっとして国内未記録種の可能性も考えられ、後悔したくないので調べてみる為に一応標本用に確保する。家に帰りホルマリンを使わず展鰭し、写真を撮り検索図鑑やネットで調べる。だが、形態的には頭部背縁の形状以外はマルヒラアジとなる。結局自分で調べた限りでは海外産にも似たような種は見つからず、この個体はマルヒラアジの奇形と判断する。魚ボラの標本用に確保しているので後は魚ボラ任せとする。
マルヒラアジ?


写真下が普通のマルヒラアジ


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厄介で大きなマダラエイだけど

2024年09月04日 | 定置網
 台風10号が猛威を振るい、昨日ようやく揚げた定置網を入れ終え期待の今朝。定置網漁を操業するとシイラや小さめのカンパチ、ヘダイなどが入り乱れている。その中に大きなエイがいるのが見える。サイズからマダラエイかウシエイだろうと思い、サイズが大きいのでクレーンを使わないと上がらなさそうなので厄介だなと思う。上がって来たエイを見るとまだら模様が見えマダラエイの様である。見ると1個体だけではないみたい。魚を掬うのに邪魔になるので先にクレーンで引っ掛けデッキ上に揚げる。その後も魚を掬っているとまたマダラエイが邪魔をしてクレーンを使い揚げる。マダラエイを取り揚げても取り揚げても次から次へと魚の中から湧いて来るかのように出て来るではないか。一体何個体網の中にいるのだろうか。結局大きなマダラエイは8個体も入網していた。デッキ上に揚げたメス個体から胎児が出て来る。3個体出て来たのでこちらは標本用に確保する。マダラエイはたまに定置網に入網するのだが、いつもサイズが大きく標本用に確保出来ないでいたのだが、昨年ようやく確保している(ブログ2023 4.27)。あれだけマダラエイの標本確保に苦労したのに今回はあっさりと3個体も確保してしまう。今回は胎児な為サイズが小さく自宅で冷凍保存となり、直ぐに大学へ走らないで済む。
大きなマダラエイが入網

マダラエイの胎児が出て来て確保



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運悪かったムツゴロウ公園

2024年08月14日 | 日記
 このお盆休みを利用して福岡の息子の所へ来ていた。帰りはまっすぐ帰らず唐津・有田方面を刊行しながら帰る。全く予定していなかったのだがたまたま有明海近くを通過する事になったので、それならば以前に行って感動したムツゴロウ公園(ブログ2019 8.13)へ寄ってみる。5年前に行った時は沢山のムツゴロウが居り、その行動などを間近で見ることが出来て面白かったのでまた機会があれば来たいと思っていた。前回も下準備も無く偶然立ち寄ったのだが今回も状況としては同じである。前回同様現地に行くまでに心配していたのが潮である。前回は運良く干潮時で沢山見ることが出来たのだがこればかりは運である。いざ現場に着くと運悪く満潮時である。前回見た場所は完全に潮に浸かり水没している。満潮時でも潮に浸かっていない場所を探すがその場所にはムツゴロウどころかトビハゼすら姿は無く、シオマネキなどカニ類が確認出来るだけである。だが、水際ギリギリにようやく1個体ムツゴロウを発見。その後も何個体か確認出来たがその場からは動かずジッとしているだけで面白い行動などを見ることは出来なかった。見ていると潮に浸からない場所には上がらないみたいである。結局惨敗に終わり終了となる。通り掛かったので寄ってみただけなので姿を見れただけでも良しとする。今度は何年後に来ることになるだろうか。
ムツゴロウ公園

まさかの満潮時


前回見た場所も完全に水没


水際ギリギリでムツゴロウ発見



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忘れていたシロフチトビウオ

2024年08月10日 | 定置網
 今日は定置網漁で網を絞ると水面をアヤトビウオが水玉模様の胸鰭を広げて逃げ回っている。その中にサイズが少し小さく胸鰭の模様の違う個体を発見。直ぐに掬い取り確保する。家に持ち帰り検索図鑑などで調べるとシロフチトビウオとなる。シロフチトビウオはあまり聞き慣れない魚種名だなと思い、ここの海域では初記録ではないかと思う。ところが調べると7年前に当時の魚ボラの学生がうちの定置網で獲れた個体を鹿児島県本土初記録として報告しており、私も第二著者として名を連ねているではないか。完全に忘れてしまっており情けなく思う。確かにこの胸鰭の模様は特徴があり、以前に撮影したことを思い出して写真を探すと見つかる。本当に最近よく思うが歳を重ね物忘れが酷くなったことを痛感する。以前なら魚を見ればここで獲れたことがある、未確認というのは直ぐにわかり、更にどこで獲れたのかも覚えていたが、最近はここでの記録があるのか無いのかはまだわかるものの、何時どこで獲れたのかまでは思い出せなく、うちの定置網での初入網でさえその場ではわからず調べなければならなかったりする。なので新たな発見も見過ごしてしまわないか今後も本当に心配である。
シロフチトビウオ

シロフチトビウオの胸鰭


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シギウナギ再び

2024年08月02日 | 魚ボラ
 今日は仕事終了後、お盆前に水揚げする貝を採ろうと考えていた。ところが今日の仕事が猛暑の中での沖仕事だった為、帰宅してから涼しいクーラーに当たると潜りに行く気力は薄れ、家でゆっくりする事にする。家で体を休めているとお世話になっている深海エビ漁の船員さんから電話が来る。今までに見た事のない珍しい魚が獲れ、持ち帰って来たとの事である。急いで港へ向かう。もしも潜りに行っていたら連絡を受けることが出来なかったので家に居てラッキーであった。港へ向かう途中は魚が何なのか気になり興奮状態で向かう。今年の2月には港へ行く途中にトンネルも開通し、狭いくねくねした道を通らずに以前よりも時間短縮で港へ行くことも出来るようになった。港に着くと私を待っていてくれて魚を見せてもらう。魚を見るとシギウナギである。初めて見た魚と言われていたが、実は私が初めてこの深海エビ船に乗せてもらった時にシギウナギが獲れて(ブログ2017 7.26)驚いた事を思い出す。シギウナギは2個体目となり非常に有難い。とても綺麗な状態で持ち帰って来てくれたので直ぐに大学へ走ろうと考える。魚ボラの先生に連絡をして大学へ向かう。水産学部の先生にも別件で用があったのでそちらから伺った為、大学に着くのが遅くなってしまう。今も標本作業は仮の研究室な為、最初学生が居る研究室へ行き、学生を車に乗せて仮の研究室へ行き標本登録してもらう。直ぐに傷んでしまいそうなシギウナギをとても綺麗な状態で確保して来てもらったので良い状態で標本撮影・登録をすることが出来き、本当に漁師さんに感謝である。昨年、一昨年ともう2年深海エビ船に乗船していない。今年も日曜日は予定が次々と入って来ている。今年こそはまた乗船して面白い魚と出会いたいのだがどうだろうか。
トンネルが開通


シギウナギを頂く







シギウナギ
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今後が心配になる採集

2024年07月20日 | 採集
 今日は仕事終了後、頼まれている貝を採りに素潜りへ行く。一応、魚の採集道具も持って行く。だが、今回は貝をある程度採らなければいけないので魚を見つけてもサッと採れそうな魚種でなければダメで時間はあまり使えない状況。でも、最近は定置網や市場でも面白い魚がいなくブログネタがないので探したい思いもある。海に入ると思ったほど濁りは無くある程度遠くまで見渡せる。ところが今の時期にしては意外と魚の姿が少ない感じ。とにかく淡々と貝を探し採って行く。いつも今の時期なら貝を探していても魚に目が行きがちだが今回は魚が少なく魚種も少ない。結局最後まで採集したい魚は見つからず、一度も採集にチャレンジすることなく貝採りに専念できた素潜りとなった。貝採りは目標を上回る程の収穫であったが今の時期としての魚種の少なさが気になる結果となる。これだから定置網や市場でも面白い魚が見つからないのだろうか。今後が心配になる。

ミナミハタタテダイ幼魚

ノコギリハギ
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驚愕の魚ボラ標本処理に初入網イバラタツ

2024年07月03日 | 定置網・魚ボラ
 昨日、魚ボラの先生からメールが来る。魚ボラの未処理の冷凍標本を溜めて置く冷凍庫が空になったので冷凍標本があったら送って欲しいという内容である。魚ボラの冷凍庫が空になったのは魚ボラの先生が赴任して初めての事だそうである。私も魚ボラの冷凍庫は常に満杯のイメージであり、大学へ行く時はいつも冷凍標本を入れるスペースがあるか聞いてから持って行っていた位である。最近は標本作りが体系化され、学生やボランティアの数も増え、1回で標本化出来る数が増えた為だそうである。今年はブログネタにも苦しむほど面白い魚が不漁な為、うちも確保している冷凍標本はまだ少ない。だが、一応溜まった分を今日は大学へ持って行こうと考える。今朝の定置網漁でも普段は確保しない普通種も魚ボラの標本用に確保する。すると選別作業中に小さなイバラタツを発見。イバラタツは昨年の丁度今頃、お隣の定置網で獲れた個体を標本用に頂いたのがここでは初記録である(ブログ2023 7.15)。という事でここでは2個体目であり、うちの定置網では久し振りの初入網となる。これで今日大学へ標本を持ち込むのに花が添えられた感じとなる。更にお隣の定置網の人からもホソウケグチヒイラギを2個体頂く。大学へ行くと今まで使っていた研究室は工事の為使えなくなり、現在は道路を挟んで反対側の教育学部に仮の研究室を設けてあるので魚ボラの先生に案内してもらう。プレハブの校舎であるが天井は低いものの中は綺麗で明るく広く、仮教室であるが作業はし易そうである。イバラタツを標本登録してもらう。標本タグを見るとあと少しで20万番突入である。本当に所蔵の標本数が凄い事になっている。結局、今日定置網で獲れたクーラー一杯に確保した標本は鮮魚だった為、今日の作業で全て標本処理されてしまう。今後、また魚ボラの冷凍庫が満杯になる日は来るのだろうか。
イバラタツ初入網

お隣の定置網の方から頂いたホソウケグチヒイラギ


いつもの研究室は工事中で入れない

鹿大教育学部

教育学部の仮研究室

仮研究室


イバラタツ


今日の定置網漁で確保した普通種

ツクシトビウオに同定


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ゴミかと思ったらカエルアンコウ科幼魚

2024年07月02日 | 定置網
 今日は定置網漁を終え、帰港して市場でオキヒイラギの選別作業となる。ヒイラギ科の別種を探しつつ混ざっているヒメヒイラギやキタマクラなどの雑魚、ゴミなどを取り除いて行く。何気なく目に付いた小さな白いゴミを取り除こうと手に取る。するとゴミではなく魚ではないか。見た感じカエルアンコウ科の魚である事はわかるがとても小さく細かい所までは良く見えないのだがぱっと見普通のカエルアンコウではないと思う。だが、種まではわからない。カエルアンコウ科の魚は体色の変異が非常に多く、体色だけからでは種同定は出来ないのだが、体色が白いので一度地元で見てみたいクマドリカエルアンコウだったら嬉しいと思いながら魚ボラの標本用に確保する。家に帰り簡単に展鰭して写真を撮り、パソコンで拡大して見る。展鰭時にエスカは確認出来なかった。更に軟条数も数えらず、オオモンカエルアンコウかイロカエルアンコウとなりクマドリカエルアンコウではなくちょっと残念。両種とも標本は確保しているのでちょっと残念であるが初めて見るタイプであるので良しとする。
カエルアンコウ科幼魚


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ヨロイアジ雄個体

2024年06月24日 | 定置網
 今日は定置網漁で大きめのヨロイアジが入網。大きいからかいつもとどこか雰囲気が違う感じがする。よく見ると背鰭軟条・臀鰭軟条の中央部が糸状に伸びているではないか。リュウキュウヨロイアジでは大きめの雄個体で同じように軟条が糸状に伸びた個体(ブログ2014 10.28)は何度も見ているがヨロイアジでは今回が初めてである。一応、検索図鑑を見るとヨロイアジもリュウキュウヨロイアジの様に軟条が糸状に伸びている図が載っているのでそのうち見ることが出来るだろうと思っていた。実際に見ることが出来て感動してしまう。だが、魚ボラの標本用に確保したいところではあったのだが今回は会社の方で必要という事で確保するのは諦める。でも、ヨロイアジは毎年増えて来ており、またそのうち獲れると思われるので次回見つけた時に確保しようと思う。今回は写真にだけ収める。
ヨロイアジ雄個体




背鰭軟条中央部が糸状に伸びている

臀鰭軟条
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夜間採集でモヨウフグ属幼魚にスジイシモチ属幼魚

2024年06月15日 | 採集
 今回の夜間採集で採集した残り2種の幼魚。先ずはフグ科の幼魚。腹部に小白点が散在しておりモヨウフグ属の幼魚と思われるが見た目だけで何の根拠もなく定かではない。この辺でよく見るサザナミフグかとも思うが体色が黒くなくグレーっぽく、今まで見たのとは違う感じもする。昔なら家の水槽で飼育して成長過程を見ながら種を突き止めたいところではあるが今は水槽も構えてなく諦める。また、小さな幼魚が群れており採集。現場では暗いし小さ過ぎるので種がわからず、その中から1個体だけ持ち帰る。水槽に入れて撮影。その撮った写真をパソコンで拡大してみるとテンジクダイ科の幼魚と言うか稚魚である。体側に3本の太い縦帯があり沢山いたので最初見た時は近辺でよく見るオオスジイシモチかと思う。ところが特徴の尾柄部に黒色斑が確認出来ない。稚魚の時にはまだ黒色斑が無いのかと思い稚魚図鑑で調べるとこの個体よりも小さな時期から既に黒色斑があるではないか。オオスジイシモチではないのなら何かと調べるとこのまま成長するのであればミスジテンジクダイのライン型が一番近い気がする。だが、全長で10ミリ程の稚魚である。今後成長に伴いまだまだ変化して行きそうな気がするので種は不明で終了となる。やはり小さな稚魚幼魚は直ぐには種がわからず面白い。
モヨウフグ属幼魚?



ミスジテンジクダイ(ライン型)幼魚?
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夜間採集でオニカマス幼魚だろうか?

2024年06月15日 | 採集
 今日は土曜日で夜間採集の日。だが、今年の夜間採集は本当に収穫が無く、毎回ワクワク感がゼロ状態。それでも一応見に行く。港に着き水面を覗くと早速ロープに寄り添う細長い魚を発見。見覚えのある魚で採集。見るとオニカマスの幼魚である。オニカマスの幼魚を採集するのは久し振りである。だが、今までなら迷わずオニカマスと即座に同定していたものの、最近の定置網ではオニカマスの成魚は獲れず、毎年獲れるのは近似種のヤシャカマスばかりである。ヤシャカマスの幼魚は今までに写真やネットですら見た事がなくその容姿はわからない。両種は非常に良く似ているため幼魚も似ているものと思われる。普通に考えれば定置網で獲れているのがヤシャカマスなのでこの幼魚もヤシャカマスの幼魚の可能性がある。ところがヤシャカマスは今までに大きな成魚しか獲れていないので黒潮によって運ばれて来た個体と思われ、この地で再生産しているとは考えにくい。という事でヤシャカマスではなくオニカマスの幼魚と思われる。一応魚ボラの標本用に確保したのでDNA解析をすれば種は判明すると思われる。今回はその他、モヨウフグ属幼魚、スジイシモチ属の幼魚など種を特定出来ない幼魚ばかりとなり、最近の夜間採集では面白い日となる。

オニカマス?幼魚

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今度はコバンヒイラギ現る

2024年06月03日 | 定置網
 コロナ感染から何とか立ち直り、今日から仕事復帰。今日の定置網漁でまたキビレヒイラギが1個体入網。私が休んでいた数日間も獲れていたかもしれないが、ある程度標本は確保出来ているので意外と残念な気持ちでもない。するとお隣の定置網でもまたオキヒイラギの中から大きめの個体を2個体見つけたと教えてもらう。またホソウケグチヒイラギなのかなと思いながら貰いに冷蔵庫へ行くとやはりホソウケグチヒイラギである。だが、2個体共ではなくもう1個体はコバンヒイラギであった。やはり思った通り2個体共キビレヒイラギではない。お隣の定置網では今までにキビレヒイラギは獲れていないのだろうか。うちの定置網とお隣の定置網で入るオキヒイラギは一緒なのに混ざる魚種が別れているのが何とも面白い。今後もこの動向を見て行きたい。
うちの定置網ではキビレヒイラギ

お隣の定置網ではまたホソウケグチヒイラギ

お隣の定置網でコバンヒイラギ

写真:左上オキヒイラギ 右上ヒメヒイラギ
真ん中キビレヒイラギ
左下ホソウケグチヒイラギ 右下コバンヒイラギ
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