お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

鹿児島大学総合研究博物館 特別展

2018年06月19日 | 魚ボラ
 私が魚類ボランティア(魚ボラ)を行っている鹿児島大学総合研究博物館で毎年開催される特別展ですが、今年は地元施設、鹿児島大学総合研究博物館、鹿児島水圏生物博物館が共同で7月19日~8月31日までの期間の開催。場所は地元施設で行われ、今日はその準備を魚ボラの学生と共に行いました。今回は地元の魚500種の液浸標本を展示し、今まで見つかった新種や日本初記録種、更に商業種などをパネルで解説と今までの総決算的な展示となりそうである。地元の豊富な魚を多くの方に知ってもらえる機会を作って頂き、本当に関係者皆様に感謝です。それにしてもこの特別展、開催まではまだ1ヵ月あるのだが、ここはこの施設の常設展示室であり、明日からでも来れば観覧できてしまう。準備は終わったので少しでも早い方が多くの方々に見て頂けるので悪くはないか。










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日本動物分類学会

2018年06月09日 | 魚ボラ
 今日、明日と鹿児島大学で日本動物分類学会が行われると連絡を受け、魚類分類での大御所の先生達も訪れると言う事で顔を出しに行く。仕事を終えてからなので夕方前に到着。会場へ行くと既にポスター発表が行われている最中である。会場の教室が狭く、更に今日は一段と暑く、会場の外から見学。その後、みんなが退場してからゆっくりとポスターを見る。今回は魚類だけではなく動物分類学会なので、魚類関係のものだけを見る。終了後、参加者の懇親会があり、その間に魚類研究室では二次会の準備。懇親会終了後、研究室に魚類分類の大御所の先生方が集まり二次会が行われる。懇親会は24時で終了。帰宅は午前様となる。





最後に参加者の記念撮影
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普通種を登録

2018年05月16日 | 魚ボラ
 今までに定置網や市場、採集、貰い物等で手にしてきた魚類を鹿児島大学総合研究博物館へ標本登録をしてきた。今までは標本登録魚種を増やそうと思い、特にいつでも手に入りそうな普通種は幼魚や若魚を中心に手頃なサイズの標本ばかり集めていた。その為、最近になって意外と普通種の成魚が無いことがわかる。そこで今日は魚ボラの日という事もあり、今朝うちの定置網や市場に水揚げされている普通種を片っ端から確保し、鹿大へと標本登録に行く。数多く持ち込んだものの、魚ボラの日なので来ていた学生も多く、無事に標本登録を終了。最近は学生の作業が丁寧なうえ素早く素晴らしい。とてもじゃないけど私は手を出せない状況である。





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日本初記録種 新称イワツキクロダイ

2017年12月08日 | 魚ボラ
 昨年の今日、うちの定置網で獲れた謎なクロダイ属の魚。その日のうちに鹿児島大学へ持ち込んだものの、その場では同定できずに終わる。後日、魚ボラの先生が見て、その特徴的な顔つきに見覚えがあり、調べたところ日本ではまだ見つかっていないAcanthopagrus taiwanensis Iwatsuki and Carpenter, 2006と同定される。そして日本魚類学雑誌に論文が投稿され、標準和名をイワツキクロダイと提唱される。種名のイワツキとは魚類学者で宮崎大学教授の岩槻教授である。岩槻教授は魚ボラの先生の恩師である。またこの魚を新種記載したのも岩槻教授である。新種記載したのも岩槻教授であり、先生からの要望もあったので今回イワツキクロダイとなる。これで魚ボラの先生も恩師に恩返しができたのではないだろうか。魚ボラの先生には私もサクヤヒメジの学名やイトウオニヒラアジの標準和名に私の名を付けて頂いた。うちの網でこのイワツキクロダイを確保することができたので、私も魚ボラの先生に少しは恩返しができただろうか。今度は魚ボラの先生用にオニカサゴ属の未記載種もしくは未記録種を見つけ出し、学生に論文を書いてもらい、魚ボラの先生の名を付ける番である。それで学生達共々と恩返しをすることが一番の理想である。





上:イワツキクロダイ  下:クロダイ

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タカエビ漁で得られた標本達

2017年07月27日 | 魚ボラ
 今回のタカエビ漁で得られた標本の数々。その一部である。


シギウナギ



ゾウカスベ



ノコバホウネンエソ



コワヌケフウリュウウオ



カゴマトウダイ



ナカムラギンメ



ハダカイワシの仲間



ヒレタカフジクジラ



シャチブリ
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深海魚を標本登録へ

2017年07月27日 | 魚ボラ
 昨日タカエビ漁で得た深海魚の標本だが、家の冷蔵庫には入らずクーラーの中で海水氷に浸けたままである。という事で今日は鹿大へ走り標本登録へ行く。大学へ行くと幸い学生が多く居て、みんなで手分けして標本登録作業に取り掛かる。昨日は漁から帰り、疲れて寝てしまい、クーラーはそのままで中は見ていない。自分でも実際に何をどれだけ確保したのかはよく覚えていない。クーラーから出された標本の数は多く、更に背鰭・臀鰭の鰭条数の多い魚種が多々あり、顕微鏡でピンセットを使い小さく短い鰭条に小さな針を1本1本丁寧に刺して鰭を立ており、大変に根気のいる作業となる。そのような魚種をたくさん確保してしまい、ちょっと学生達には悪い気持ちとなり後悔する。全ての作業が終わるのに結構な時間が掛かってしまった。だが、今回のタカエビ漁ではまだまだ多くの魚種が混獲されるらしいので、また漁に同行し標本を確保しなければならない。








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ホシヒレグロハタ標本登録

2016年12月27日 | 魚ボラ
 昨日市場で見つけたホシヒレグロハタ。分布域が西表島・台湾南部となっており鹿児島では珍しい種のようである。体には刺し網によるスレ傷があるものの、少しでも綺麗な標本写真を残す為にも冷凍せず、今日のうちに鹿児島大学へ持ち込み、標本登録をする。この前のクロダイ属の魚を持ち込んだのが今年最後の大学訪問だろうと思っていましたが、まだまだ今年は終わりませんでした。また、その謎のクロダイ属は日本初記録種である事が判明しました。この年末に来て本当に面白いお魚三昧生活を送っています。年が明けてもこの状況が続く事を願います。




 
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深海性魚類を標本登録

2016年08月29日 | 魚ボラ
 昨日標本用に頂いた深海性の魚類。今日は午前中から撮影。標本の数が多く家の冷蔵庫で保存できない為、午後からは鹿児島大学へ走り、標本登録に行く。突然の訪問なうえ、普段は調査などで学生は出張に行っている事が多く、大学に何人残っているかが心配であったが、幸い出張は数名だけで殆どの学生が居てくれたので助かる。それでも帰る時間までには全ての作業は終わらず、あとは任せて帰宅する。今回の標本は採集する時点での丁寧な扱いのお陰で、標本の状態が非常に良いと高評価であり、標本を提供して下さった方に感謝したい。今度は自分もこの深海エビ漁の船に乗船して、まだまだたくさんいると思われる深海性の魚種を確保したいところである。








ボウズカジカ


ソコマトウダイ


ザラガレイ


上、ウロコガレイ  下、ヒレグロ

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今年初の魚ボラ

2016年02月24日 | 魚ボラ
 私が担当する集落イベント開催の為、年明けから忙しい日々が続いている。ようやくイベントも無事に終了し時間が取れ、今日が今年初の魚ボラ参加となる。だが、今日は魚ボラと言っても自分の事で訪れたようなもの。昨年うちの定置網で獲れたヤリテングが鹿児島県初記録という事で、Nature of Kagoshimaに投稿する報告書を作成する為である。ど素人の自分一人では報告書の作成は無理なので、同じく著者となる研究者の方に教えて貰いながら作業を進める。ヤリテングは日本では稀種な為、国内の文献は殆ど無く、参考文献は全て英文である。更にヤリテングは魚の形にはほど遠く、始める前から困難な作業となる事は察していた。標本を手に取り、鰭など各部位を調べて行くが、その各部位が普通の魚には該当しないものがいくつかある。その部位を文献には英語で示されているが、それは専門用語であり日本語ではどのように示すのかわからない。当然辞書に載っている訳ではない。早くも壁にぶち当たり、今後作業を進めて行くうえで更に不安が募るばかりである。


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標本登録

2015年10月28日 | 魚ボラ
 今日は魚ボラの日。先々週標本用に確保した魚を持って鹿児島大学へ標本登録に行く。実はこの前のヤリテングが鹿児島では初記録とわかり、私がその報告を書く事となる。まずは標本を作製しなければならず、登録し写真撮影後、ホルマリンで固定し固定後ホルマリンを抜いてアルコールに置換するまでに2週間ほど掛かる。それから計測など標本を調べる事となる。時間がありそうだったので気楽に引き受けたのだが、いざ考えると魚の体形は魚というよりは昆虫に近い感じがして、普通通りにはいかないのではと不安が過る。標本が出来上がる前に少しずつ文章からでも進めて行かねばならない。



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夢と希望が・・・

2015年01月16日 | 魚ボラ
 明けましておめでとうございます。ブログネタ不足で厳しいですが頑張って更新して行きますので、今年もお付き合いよろしくお願いいたします。

前日に魚ボラの先生からメールを頂いた。奄美の海底であのミステリーサークルを作るシッポウフグ属の新種アマミホシゾラフグの講演を行うとの事である。アマミホシゾラフグはこのミステリーサークルとされていた産卵床が見つかった事により発見された新種である。うちの定置網で獲れるこのフグと同じシッポウフグ属のナミダフグも同じく産卵床を作るのではないかと、フグで有名なしものせき水族館が考えており、水槽内で再現できないだろうかと取り組まれ、我々も定置網で採集したナミダフグの提供を行い、水槽内でのミステリーサークル再現の夢を日々抱いている。と言う事で大変に興味のある講演であり、是非とも参加したいと思う。だが、平日なうえ時間が早くまた夜は会議があるので時間的に微妙である。だが、仕事終了後急いで大学へ向かうとタイミング良く10分前に到着。講演終了後も会議に間に合い、今回の講演は絶妙な時間帯であった。今回はこのアマミホシゾラフグを発表した著者であり国立科学博物館の松浦啓一氏が鹿大へ来られ講演された。その講演の中で産卵床を作るこのフグの雄個体は砂地に擦りつける臀鰭に特徴がある事が明かされる。と言うことはナミダフグも産卵床を作るのであれば同じような特徴があるのではと思うが、今まで鰭立てをした時にはそのような個体はいなかったような気がする。また、講演後質問すると伊豆の方でシッポウフグの産卵行動が産卵床を作らず海中に放卵される事が確認されているそうである。となれば2つの事からナミダフグの産卵床実現は夢となりそうである。だが諦めず少しの希望を持ち、今度大学へ行った時に所蔵されているナミダフグの標本の臀鰭を今一度調べてみる事にしよう。







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水族館とのコラボ企画

2014年11月16日 | 魚ボラ
 今日は久し振りに家族でかごしま水族館へ行く。水族館を訪れるのはここで講話をした時以来なのでもう2年近く振りとなる。今回は気になっている企画をしているのでそれをメインに観覧する。現在、特別展示コーナーで鹿児島大学総合研究博物館とかごしま水族館の共同企画で「鹿児島県の魚を調べる」と題して魚ボラで行ってきた事や魚類研究室の調査・活動、水族館側の調査等をいろいろな形で紹介している。




これまでに屋久島から始まり硫黄島・竹島、与論島と調査を行い作成してきた図鑑に標本等も展示され紹介されている。また、標本も展示されており、その中にイトウオニヒラアジも見つける。更に今までに報告されてきた論文なども全てまとめて展示され、閲覧できるようになっている。その他まだまだいろいろな事も展示、紹介されている。








そして、今回一般の人にとって一番の目玉が魚に名前を付けるという斬新な企画である。これは与論で見つかってまだ標準和名の無いフサカサゴ科イソカサゴ属の日本初記録種を、お客さんからの公募により標準和名を決めるというものである。全く魚の研究などに携わっていない一般の人達が魚に名前を付ける事ができるとは、魚好きの人にとっては夢のような企画である。用紙に思い付いた魚の名前を書き、その名前を付けた理由を添えて投稿するだけである。だが、選考基準などは明らかにされていない。はたしてどのような種名になるのか気になるところである。
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魚ボラの日

2014年07月16日 | 魚ボラ
 前日に定置網に入網したタイワンイトマキエイに吸着していたコバンザメ類や、網の中に産み落とされていたタイワンイトマキエイの仔魚などが家の冷蔵庫に入ったままである。冷凍しようかと悩むが量も多いしタイワンイトマキエイの仔魚が冷凍に耐えられるかが心配なので大学へ持ち込むことにする。魚ボラの先生や学生に連絡するが誰とも繋がらない。だが、今日は水曜日で魚ボラの日である。連絡は取れないものの作業はしているだろうと思い大学へ走る。魚ボラへ突然の訪問であったがやはり作業をしていて助かった。皆忙しい中突然標本を持ち込んだので久し振りに鰭立てなどを手伝う。

タイワンイトマキエイ仔魚













 また、丁度台湾から標本が届いていた。その中にとても大きなハタンポの仲間が入っており、このサイズのハタンポは初めて見る。今年度から沖縄よりハタンポの研究をしているK君がここの研究室に来ている。ハタンポ類は定置網でも獲れるのだが難しく以前より気になっていた。そこへK君が来たのでいろいろとハタンポについて伺った。特に知りたかったのがK君が発表したユメハタンポである。どのようなハタンポなのかよく解らなかったので伺うと、とても大きい事を聞かされていた。そしてこの標本と対面。直ぐにユメハタンポであると確信する。この標本はそのK君が台湾に行っていて、そこから送られてきたものである。見るからに他種のハタンポ類とは違うサイズである。ハタンポは小さい魚なうえ体が薄く利用価値が低い魚ではあるが、味は良いと聞いている。これだけ大きければ数さえまとまれば普通の魚と互角に料理に使えそうである。
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図鑑「与論島の魚類」

2014年06月04日 | 魚ボラ
 昨晩キビレフエダイの標本登録に久し振りに鹿児島大学へ行き、図鑑「与論島の魚類」を頂いて来た。そして今朝地元新聞を見ると、その図鑑の記事が載っている。毎年鹿児島の各島の魚類調査を行っており、今までに屋久島、三島村(硫黄島、竹島)と図鑑を発行しており、今回の図鑑はその第三段。この調査で111科323属697種が記録されており、全てカラー写真で紹介されている。この図鑑で新種としてキホシスズメダイ、また日本初記録種8種が記載(3種は魚類学雑誌で記載済み)された。とても素晴らしい仕上がりの図鑑ではあるが、残念なことに今回も非売品である。




 また、今回は鹿児島県自然愛護協会誌「Nature of Kagoshima」の新刊も頂いた。今回も魚ボラの学生H君に鹿児島県(うち1種は県本土)初記録種3種を報告してもらい第二著者として載せてもらう。このH君、投稿前に3報告書を確認させてもらったが、3種も書くなんて大変だったと察していたところ、この雑誌を見て驚く。さらにあと2報告もしているではないか。合わせて5報告書も書いたことになる。1人で5報告、更に他の学生もこの雑誌に報告書を投稿をしている。今回のNature of Kagoshimaの3分の1を魚ボラの報告書で埋め尽くした。出版されるに従い魚類雑誌へと変貌して行く。
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気になる講義

2014年04月21日 | 魚ボラ



数日前から魚ボラの学生からイスラエルのヘブライ大学の研究者が来日され、鹿児島大学総合研究博物館で講義があるとメールを頂いていた。だが、この日は大事な会議があり断っていた。しかし、その講義が定置網で見つけた新種サクヤヒメジの近似種Upeneus poriの生息する紅海に関するものであり、サクヤヒメジが当初はUpeneus.poriと同定されていた経緯もあったので大変に興味のある内容で日が近づくにつれ受講したくなって行く。結局ギリギリで会議を無理言って断り講義を受講する。だが、受講したものの講義はもちろん英語。魚の写真は解ったものの講義の内容は全く解らずに終わる。講義終了後、天文館で食事まで御一緒するが話はできずに終わる。
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