お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

初発見・初採集

2011年05月04日 | 採集

 ゴールデンウイークど真ん中の今日、悲しい事に予定がないので貝採り(素潜り)に行く。まだ海水温が低いので魚の採集道具は持たずに行う。ところがいざ潜っても目的の貝が見つからない。そうなってくると自然と魚に目が行ってしまう。ところがその魚もニシキベラや普通のチョウチョウウオなどしかいなく、採集しようと思うような魚もいないし、採集道具もない。だが、貝を探している時にやたらとヘビギンポ類が目に付いた。今年はヘビギンポ類が非常に多い。ヘビギンポを採集する時は網目が細かい小さなタモ網を使う。でもそのタモ網は持ってきていない。今持っているのは貝を採る為のタモ網である。この辺はガンガゼが多く、ガンガゼに囲まれた貝を採る時にタモ網を使う。このタモ網も網目は細かい。ヘビギンポ採集には向かないがあまりにも数が多いので試しに使ってみる。するとあっさりと採集。今までは苦労して採集していたものの、その後も面白いように捕れてしまい、標本用に確保する。そんな時、頭部に皮弁を生やしたギンポを見つける。コケギンポの仲間である。魚ボラの学生にコケギンポはいるはずと言われていたが、今まで見つけた事がなかった。こちらも簡単に採集。それからはヘビギンポには目もくれず、コケギンポ探しとなる。その後も別種と思われるコケギンポの仲間を見つけ、採集する。持ち帰り同定を試みるが、眼上皮弁の本数は小さすぎて数えられない。撮影後、画像を拡大しても分岐していてよくわからない。結局、1個体はコケギンポのようであるが定かではなく、自分ではこの両者共に同定できなかったので、魚ボラで顕微鏡を使って精査せねばならない。

後日、ハダカコケギンポNeoclinus nudus (Stephens and Springer,1975) (写真上)、コケギンポNeoclinus bryope (Jordan and snyder,1902 )(写真下)と同定されました。
コメント
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