お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

従来のシッポウフグ入網

2021年07月05日 | 定置網
 今日は定置網漁でシッポウフグを発見。急いで掬い取り、生きた状態で確保する。体色がいつもの個体と比べると少し黒っぽく、体側の黄褐色縦帯を見ると不連続であり驚く。以前は今回の個体の様に体側の縦帯が不連続な個体がシッポウフグとされており、この海域で今まで得られていたシッポウフグは黄褐色縦帯が連続しており、ナミダフグと同定されていた。それが4年前に「日本産フグ類図鑑」が出版され、体側の縦帯が連続しているものの、ここで採集されるナミダフグもシッポウフグとなったのである。この縦帯が不連続のシッポウフグは以前に1度だけ幼魚のみが定置網で得られている(ブログ2010 4.15)が、成魚は今回が初入網である。一応水族館用に活かしたのだが、この縦帯が不連続な個体は初なので魚ボラの標本用として確保したいところである。と言う事で今回は1個体しかないので魚ボラ用に確保する。近年シッポウフグの入網が減ってしまっているが、体側の縦帯が連続でも不連続でもどちらでもいいので、生息数が増えてくれる事を願っている。



体側黄褐色縦帯が不連続なシッポウフグ(今回の個体)



体側の黄褐色縦帯が連続しているシッポウフグ(今までこの海域で得られていた個体)

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