お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

台風の置き土産でオオクチイケカツオ初入網

2022年09月08日 | 定置網
 台風11号が接近し強風域に入るが暴風域には入らなそうなので定置網は揚げずに入れたままであった。一昨日台風が通過したものの昨日は吹き返しが吹き時化。という事で今日は4日振りの定置網操業となる。網を起こして行くとアカシュモクザメが多く泳いでおり、期待外れな予感。ところが網を絞ると底の方には大きめのロウニンアジとギンガメアジが多く、大漁。そのような状況の中、網の中で泳いでいるロウニンアジの中に体型的に細長い個体を発見するが魚種までは確認出来ずに見失う。結局何だったかわからずに帰港。そして、水揚げ中にその魚が出て来て判明。オオクチイケカツオである。オオクチイケカツオはうちの定置網では初入網であるが、以前にお隣の定置網で獲れた事があり(ブログ2019 3.9)、標本に基づく日本からの3例目の記録として報告している。その後も各地で見つかっているらしくネット上で何度も見ているが、標本登録や報告はされていない模様。今回の個体はここでは2個体目であり、貴重な魚なので標本用に確保する。標本を確保したので大学へ標本登録に行こうかと思うが、今月は確か日本魚類学会の年会があったと記憶しており、魚ボラの先生や学生が居ない恐れがある。先生に連絡すると学会年会は来週で学生はまだ大学にいるとの事。更に今日、たまたまうちの隣町に学生の何人かが魚類調査に来ているというのでそちらに連絡してもらう。そして魚類調査も終わり帰り際に近くで待ち合わせ、学生に標本を手渡し、託したので今回は隣町まで走っただけで大学まで走らずに済む。今回は3年振りにオオクチイケカツオに出会うことが出来、嬉しい台風の置き土産となった。
大漁のロウニンアジ

ロウニンアジ

オオクチイケカツオ



魚類調査に来ていた学生達
コメント
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