今回の貝採り(ブログ2022 9.11)で確実に採れる自信のあったテトラの場所では頼まれていた量を確保することが出来なかったので、このまま帰る訳にも行かずテトラの横まで探してみることにする。時間がもうあまりないので魚には目もくれず、ザっと探して行く。すると、魚は無視していたにも拘らず、非常に目立ち、目を引かれてしまう魚を発見。ヒレナガスズメダイの幼魚である。ヒレナガスズメダイはここの海域では初めて見る魚である。だが、南の方では普通種で特に幼魚時は体色が独特で綺麗な魚なので知っていた。見ていると同じ場所から動かず、周りに大きな岩なども無いので採集道具さえあれば採集出来そうである。だが、残念ではあるが今回はテトラ狙いだったので採集道具を持って来ておらず、写真だけで記録だけを残す事にする。家に帰り「薩摩半島沿岸の魚類」図鑑(ブログ2022 2.25)を見るとヒレナガスズメダイは生態写真のみ載っており標本写真はない。鹿大のデータベースを見ると種子島・屋久島から得られた標本はあるが県本土での標本は登録されてないので、採集すれば標本に基づく県本土初記録と思われる。大きな台風が接近中であるが、次回採集に来るまでこのままこの場所に居続けてくれるだろうか。
ヒレナガスズメダイ幼魚