今日は定置網漁の水揚げ後、沖へ行き作業。作業を終え帰港すると市場は既に入札が終わり、魚も運ばれあまり残っていない。そんな中、定置網で漁獲された沢山の雑魚がはいった入れ物が残っていて、覗くとヒメジの仲間が頭部のみ見えている。顔つきからミナミヒメジのように見える。ミナミヒメジはよく獲れるのだが大きな個体ばかりであり、この小さなサイズは珍しく標本用に残そうと考える。という事で取り上げると他の魚で隠れていた胴体と尾鰭が見えて驚く。ミナミヒメジは尾鰭によく目立つ数本の暗色帯があるのだが、この個体にはまったく暗色帯が確認できない。まだ未確保で探しているヒメジ属にも尾鰭には暗色帯があったはずなので、更に別種となるのでワクワクしながら帰宅。調べるとコハクヒメジである。調べると国内での分布域は長崎・沖縄となっている。鹿大に登録されている標本を調べると、国内では種子島で採集された標本が1個体登録されていた。この時点で県初記録はなくなる。更にネットで調べると宮崎でも見つかっており、これで本土初記録もなくなり、一応は県本土初記録という事になる。コハクヒメジは珍しい魚であることは間違いないのだが、ちょっと拍子抜けとなる。
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