小松市郊外 日用町にある苔の里へ。
広い駐車場に車を停めると、ガイドさん(地元の方)が出て来られて、案内していただく。
今は7軒、25名が住むこの地は江戸時代からの杉の産地。
160年前頃、杉の種を蒔いて殖やす杉苗の栽培に成功し、昭和35年には全国に50万本もの杉苗を売り、大いに儲かったらしい。
民家なのに家の中は総漆塗り、壁は群青色、天井は絵が描かれた各天井・・・どの家もとても立派らしい。
古民家交流施設ウイズダムハウスは、築100年の古民家を改修し、団体さんの休憩施設、各種会議、あるいは日用町の公民館として使われている。
樹齢300年という杉の大木。
枝打ちし、真っ直ぐに成長させるには大変な労力が要るらしい。
そうして育った日用杉は粘り強く、年輪は細かく、真ん中までしっかりとした木になる。
駐車場に続く入り口。
ガイドさんが不在の時は、左の料金箱に入園料金@500円を投入。
今は誰も住んでおられない家の庭園も苔に覆われていた。
日用町は山に囲まれ、植わっている杉によって日差しが遮られ、適度な湿度に保たれるという苔の生育には好都合の土地柄。
もこもこ生えるのは細葉しらが苔で、盆栽や盆景に使われる。
杉などの木皮に生えるが、皮が剥がれると地面に落ち、そこで上へ上へと繁殖するので、盛り上がったようになる。
通路左右に苔が広がる壮観な眺めにうっとり。
日用町を一躍有名にしたカモジ苔・・・だったかな?
カモジ苔は都会では育たないようで、日本中これだけ生えているのは、ここだけ。
道路の反対側に日用神社がある。
橋の欄干も苔に覆われ、鳥居の前には青モミジ。
これが紅葉するのはいつ頃だろう?聞き忘れたが、紅葉の頃に再訪したい。
イチョウの木に雄雌があるのは知っているが、葉にも銀杏にも雄雌があるとガイドさんから興味深い話を聞いた。
葉の真ん中に切り込みがあるのはメスで、オスには切り込みはない。
時々、銀杏の中に筋が3本あるのが混じっているが、これが銀杏のオス。
入園料500円は、苔を殖やすために使われる。
アチコチで苔育成中。
これがカモジ苔(ちょっと怪しい)。
ヒノキ苔は日当たりを嫌い、都会では育たない苔らしい。
この苔が一番好き!
ガイドさんのお蔭で苔に少し詳しくなったような気がする。
馬杉苔など、水がなくなり、太陽が当たると葉を閉じて茶色くなるが、雨が降ると30秒で真っ青になるらしい。
湿気、日当たり具合は苔の種類によるが、水道水に含まれる塩素は苔にはよくないようだ。
苔を殖やすには、胞子を手に取りモミモミしてアチコチに飛ばす・・・のだそうです。
やってみよう!
少し前に訪れた平泉寺も小松市。
小松市にはおいしいパン屋もあり、私は大好きな町。
賑わう金沢から少し足を延ばして是非小松にも。
苔の里 詳しくはこちらへ。