別府鉄輪温泉にあったサカエ家が閉められ、新たにサリーガーデンの宿 鉄輪 柳屋となった。
サカエ家には以前湯治部に泊まった事があり、その時でも女将はかなりのご高齢だった。
宿を閉め新たな経営者に引き継ぐまでの話は、こちらに詳しい。
数有る別府の宿の中でここ!と思うような宿は見つかっていない。
サカエ家、結構良かったので、もう一度泊まろうかな・・・と、思い、検索したがヒットしない。
ヒットしないはず、経営が変わり、屋号も変わっていたのだ。
双葉荘、陽光荘などが軒を並べる鉄輪銀座通りの奥に柳屋はある。
暖簾は変わっているが、たたずまいは当時のまま。
宿の前に柳の木が1本。
屋号と関係あるのかな?
新しい経営者は大分のケーキ屋さんで、建物の左手でシフォンケーキなどを販売しておられる。
玄関を入る。
そうそうこんな雰囲気だった・・・なぁと。
確か、このロビー辺りに大きな食器棚があり、その中には重厚な器が収まっていたが、今は見当たらない。
ここでチェックインし、宿泊料金は前払い。
領収書ではなく、スーパーでもらうような簡単なレシートを渡されちょっと戸惑う。
夕食時の飲み物は、レストランで支払う。
レストランの駐車場からは建物の裏口になり、真ん中の建物1階に今宵泊まる部屋があった。
部屋から眺めで、中央に地獄蒸しの釜、右手はレストランOtto e Sette Oita。
地獄蒸し釜の前の広場は喫煙所でもあり、釜で蒸しあがるのを待ち、食べる場でもある。
釜の手前を左に曲がると新館旅館部 全4室の秋の棟がある。
館内わりと複雑で、慣れるまで少し時間がかかった。
地獄釜は10個口。手前2つにはいつも熱い湯が沸かされ自由に使える。
蒸し時間の目安が書かれ、そばにはタイマーもある。
朝、地獄釜を使い、まずは茹で卵。
そして前日山口県の道の駅豊北(ほうほく)で買っておいたサザエを蒸す。
ついでにサツマイモも。
談話室には見覚えのある八角形のテーブルがあった。
かつて湯治部屋に泊まった時、地獄蒸しのいい香りとこのテーブルが目に入り、いつかは旅館部に泊まり、夕食も食べようと思っていた。
談話室には麦茶と水は用意されているが、別注文のコーヒーは¥540と高い。
湯治部屋を覗いてみた。
かつて泊まったのは、鉄輪銀座通りに面した2階の部屋だった。
自炊用台所には調理器具や調味料までよく揃っていたが、ガスコンロは見当たらなかった。
地獄で蒸し、湯はいつでも沸いている。
電気鍋やホットプレートはあったので、10円投入して使うガスコンロは必要ないのだろう。