車内に充満する日景温泉の硫黄臭を楽しみながら国道7号線を南下。
羽越本線を走る特急。
鳥海山の獅子ケ鼻湿原散策で汗だくになり、今宵の宿、
湯田川温泉「九兵衛」にチェックイン。
湯田川温泉で泊まるのは、これで2度目。
1度目は、秘湯を守る会のお宿でもある「湯どの庵」。
湯田川温泉街は、鳥取の岩井温泉によく似ていると思う。
道の両側には、古いが立派な造作の旅館が数軒並び、
岩井温泉が「ゆかむり温泉」なら、こちらは「正面湯」。
温泉場を象徴する共同浴場が、メイン通りにでんと構えている。
九兵衛旅館は、もう1軒の共同浴場「田の湯」のそばにある。
スリッパはなく館内は素足で・・・。
掃除、大変だろうなぁ。
チェックイン時女性用だった「川の湯」は、壁面が大きな水槽。
群がって泳ぐらんちゅうを眺めながらの入浴。
蔦温泉の「久安の湯」にも小さな水槽があり、何か魚が泳いでいた。
薄暗いせいもあって、なんだか不気味な感じがして、水槽が
ある浴室は好きではなかった。
しかし、赤と白の金魚なら不気味さは感じなく、湯に浸かりながら、
ゆらゆら泳ぐ金魚を見ているのも、なかなかおつなものだった。
気に入ったのは、20:00に男女入れ替えになるもう一方の
内湯「山の湯」で、こちらには露天風呂も付いている。
大きな御影石造りの内湯と露天。
湯船の隅には、これも御影石で造られたウサギが鎮座。
めのうだろうか?目には紅い石がはめ込まれている。
これが、なんとなく不気味で怖い・・・と、いう人もいるが、
それぞれ、表情が違うこれらのウサギ、私は可愛く、ほほえましい。
この浴室には、広い湯上り処があり、私の好きな
マッサージチェアも置いてあった。
私は、凄く気に入り、泊まった部屋からも近いので、
この「山の湯」へは何度となく足を運んだ。