国立新美術館で開催中の現代書道展「第38回 白峰社書展」を鑑賞してきました。
今回も、役員書道家の120点と一般公募入選者の244点の作品が、広い美術館の展示場に展示されていました。コロナ禍の影響で観客は少なく寂しい雰囲気でしたが、迫力ある大作に魅せられていました。
役員の皆さんの作品には、独特の迫力を感じるものが多く、漢字・かなで流れるような筆の運びで書かれた書体に感動的な作品が見られます。
役員をされておられる知人の作品は、薄墨で流れるような書体で、”めちゃくちゃ手をふり蝶にふれんとす・・・・”と書かれており、情景が浮かび上がる素晴らしい作品でした。
天井から床まで届くような超大作も7点観られ、詩文や筆の流れは、文字を美的に表現された現代書道独特の迫力を感じますね。
多くの秀作の中から感動した作品の一部を紹介します。
「涙が溢れて鉛色の雲から雪が・・・・」と書かれた、墨が飛び散るような大作
「地吹雪の道・・・・」
「月が描いた銀の道・・・」
「無為~」
「いのちは大切だ いのちを大切に~あなたが大切だ・・・・・」「美しい花が咲いている清い水が流れて・・・」
「樹の中には 気があり 奇の中に 機がある そして季がある~」と書かれた作品には、現代のコロナ過の中で元気で生きるヒントが隠されているようで、詩文と書体から人間としての生き方を告げているようですね
令和2年を表す今年の漢字は「蜜」が選ばれましたが、新年は福を呼ぶ「福」の年になることを願いながら会場を後にしました。