色鮮やかなピンクの大輪。この時期に開く見事な花。「君の名は」と聞いてみた。
「ふよう」という少し頼りない返事が返ってきた。「へ~ フヨウか~…」聞いた方も何となく釈然としない様子。
それもそのはず、今の自分は「ふよう」などと言われると“不要・扶養”が浮かんでくる。扶養されているわけでもない、立派な一本立ちである。カミサンからも今のところ不要扱いされてもいない…と信じたい。
鮮やかピンクのこの花は「朝に咲き夕べにしぼむ一日花」として昔から美しい人のたとえに用いられている。
美しくしとやかな顔立ちのことを「芙蓉の顔」というそうな。
芙蓉とほとんど同じ形の花で、朝に開花したときは白花で、夕方になるにつれてだんだん赤くなるという、とても珍しい花。
“酔っぱらって赤くなった”とのことで「酔芙蓉」と名付けられたといわれている。 酔な話だね~。
このように、美しい人の象徴であったり、たおやかな一日花であったりする割りには、排気ガスにも強く、高速道路の路肩などにも植えられている丈夫な花木という強さも兼ね備えている。
美しく・たおやかさを秘め・芯は強く…。身辺を見回して…思い当たる人が……いるかも…、錯覚か…、そんなこともないよな~、やっぱりいるな~…。
“ 秋風に たなびく雲の絶え間より もれいづる 月の陰のさやけさ … ”
「繊細な美」「しとやか」 芙蓉の花にピッタリの花言葉を枕に、いい夢でもみるか……。
( 写真: 芙蓉の花 )