鉢植の小さな小さなピラカンサス。 10月末には覆いつくすほどに黄色い実がもぶれついていた(写真 左)。 いつの間にか、ツグミかヒヨか、一粒残さず平らげて、今では素っ裸同然にされてしまった。
小鳥はお腹が太ったろう。 残されたピラカンサスは、ここ二日ばかりの木枯らしに吹かれて寒そうに震えて見える。 無理もない今日は、立冬・小雪・大雪・冬至・・・とつながる「たいせつ」。大雪が降り始める頃とされる真冬の前触れである。
先ずはピラカンサスが裸にされた。次は、今食べ頃に熟れているクロガネモチか、それも平らげたら南天へ・・・。ここしばらくは小鳥たちの気兼ねない満腹が続くのだろう。
雪ちるや おどけも言へぬ 信濃空 小林一茶
「一茶は、雪を風流なものと、愛で興じるのは、雲の上人(うえびと)のことだとあざ笑うのでした」とおっしゃるのは田辺聖子さん。
拙ブログのお仲間にも、文字通りの雪国で、毎年雪囲いをしなければ生活が成り立たない北国の方もおられる。 暖かなこの地方では、ともすれば雪は風流などと思いがちだが、縦長の日本列島を思い起こし、うかつなことはしゃべらない方がよさそうだ。
自然界に注文出すこと自体間違っているのだろうが、雪も降る時期と量を違えず、少しは愛される程度に降ってくれることを願いたい。