年末恒例の窓ガラス拭き。
お天気はいいが、チメタ~イ風の吹く昨日、二階のベランダに脚立を立てて、キュッキュッキュ、音を立てて磨き上げる。
ドライバー1本で、網戸という網戸を外し、高圧洗浄機で新品同様に。そして難なくはめ込む。
存在の薄れかけたお父さんの力を誇示する絶好の機会である。 やるときゃやるのだ・・・と。
そして今ひとつ。お父さんの存在を助けてくれるいいお友だちがいてくれる。
「オーイ、正月用の野菜はあるか~?取りに来るか」と電話が掛かる。
「行く行く」返事が早いかクルマを走らせる。
山の上にあるイノシシ囲いを施した肥沃の土地に、大きく実った白菜・大根・蕪・水菜。
泥の付いたまさに取れ立てを運び出し、たわしでこすり真っ白にするのが吾輩の役どころ。
有り難い。しっかりクルマに積んで、同級生何人かに配って我が家へ。
これは、窓ガラス拭き以上に喜んでくれる。
例年は、99才を迎えた叔母が、自分の力では抜けないほどの大物白菜や大根をプレゼントしてくれる。ところが今年は、足のケガで農作業は自粛。くれる相手がいなかった。
そんな折りの、友からの呼びかけ。渡りに船!
師走の風が身にしみる冷たさの中、指先はかじかむ。が、気持ちはほのぼのあたたかく。
友のお陰でまた一つ面目を施す。
ウーン、吾輩もまんざら捨てたものではない・・・と咳払いひとつ。
人のゴボウで法事をする・・・ということわざを地で行くような・・・。