練習の成果を、真剣な眼差しで表現 応援合戦 優勝旗と金メダルを胸に、堂々の部活行進
バトンを受け必死の形相でダッシュする孫君 選手リレー
秋の日差しが朝から遠慮なく照り付ける土曜日。男の子から男子へと成長する過程の真っただ中の孫君。人生1回こっきり中学2年生の体育祭。
追っかけ爺としては行ってみたい。声の届くところで応援したい。ウズウズする。
でも帯状疱疹の真っ赤な発疹は左上半身を覆っている。ウズウズする。どうせウズウズするんなら、ちょっとだけ美味しい部分だけでもいいから体育祭をカメラに納めたい。望遠レンズをセットして学校へ。
現場に着けば、いつもの旺盛な報道カメラマン精神が目を剥く。痛痒さも鬱陶しさも半分忘れている。運動不足で軋む膝をものともせずにベストアングルを求めて右往左往。たった3枚のこの写真を撮るのに何度シャッター押したやら。日陰を探して次のプログラムを待つ。まさに追っかけ爺の新骨頂か。
体育会系を地で行く孫君、どの種目も真剣に演じる姿にはジジバカながら「ウ~ン、なかなかやりおるわい」
中学2年生の体育祭はこの日この時しかないのだからつい無理をする。少し弱った体調にこれほど悪いことはないと理屈では分かっている。
でもこれほど真剣なパフォーマンスを見せてくれたのだから、小さな患いは飛んでいくかもしれないし許してくれるやろ。なんて勝手な行動をするのだから、結果的には患いの中にもまだまだゆとりがあるということなのかも。その後の辛さも何も一切触れずに黙って早めに横になる。
運動会や体育祭などには、どうかするとお腹が痛くなることもあった我が幼少のみぎり。それから考えると、最終種目となる選手リレーに堂々と出場する孫君はまぶしいくらいに思える弱小少年時代を送った爺である。彼の姿を追いかけ、雄姿をこの目で確かめることは何よりの薬となるのも事実のようである。季節や良し、病気などしていられない。早く治さないと。