ブログ雑記

感じることを、そのままに・・・

サトウキビの想い出

2017-01-11 10:23:31 | Weblog
終戦直後は食べ物に飢えていた。
現在の難民の苦しさを超えていた。
何とか三度の食事にありつければホッとする時代だった。
甘い物を口にすることなど皆無に近かった。
サトウキビを貰ってかぶりつき、ちゅうちゅうと吸うと甘い汁が口一杯に広がった。
吸い尽くしてしまうと今度は繊維をガリガリかみ砕いてもう一度汁が残っていないか試してみた。

先日サトウキビがあるから「食べて見る?懐かしいでしょう」と言われ、貰った。
正月に孫にサトウキビ食べてみないか、と問いかけても「じいちゃん、それ何?」と聞いてはくれたが興味なし。
自分でも歯を気にしながら挑戦してみたが昔の甘い感動は戻らなかった。
八十間近になってしまった老人の想い出に付き合ってもらうなんて野暮な話だった。