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"中国 真の権力エリート“を読む

2017-11-20 09:31:49 | Weblog
元産経新聞中国特派員の野口東秀さんが書かれたものだ。産経が中国や韓国の記事を発信しているのをよく見るけれど新聞を読んでいるわけではない。しかし本が出ると興味があるのでよく読んでいる。
この本は2012年に発行されたものだから江沢民、胡錦濤の政権時代で次の政権を誰に託すか、と言う抗争の最中の様子が書かれていた。野口さんの取材の様子、ことに人民解放軍幹部と交わり、新聞記者の原点である事件事故現場の取材、当局の頑なで執拗な取材拒否などの中国当局の現状がよくわかった。
それにしても高級官僚や軍人達の豪勢な生活ぶりや権勢に度肝を抜かれた。日本人には到底考えられないものばかりだ。総書記が統べる共産党一党支配の国だから頂点への階段を上るためには、まず出自、学歴、能力、強い上司、権謀術に秀でていること、情報収集能力、軍との関係等々あるが強運がなければならない。習近平総書記は当にその道を登って来た。

終わり頃のページに野口氏の友人となった軍幹部の日本の弱点へも知識と言う項目があって、「日本では自衛隊の行動が法律で制限されている。法体系の障害で有事の際に問題が生じる。国防のために各種の法律を制定させないと防衛できないというのは日本の弱点だ。」と書かれていた。もう五年も前に中国の軍人が指摘している日本の防衛問題を、中々国会で決められない。銃を外に向けることは絶対にあってはいけないけれど国を自分たちで守ることは絶対に必要だ。日本の国会議員は国の事、国民の将来、子や孫の事を考えているのだろうか疑問だ!革新勢力の人も現実の世界を知ってほしい。理想では国を守れない。