ブログ雑記

感じることを、そのままに・・・

”気散じ北斎“を読んだ

2024-05-17 17:35:00 | Weblog
”気散じ北斎“車浮代著を読んだ。北斎は富嶽三十六景などの作品でよく知られた浮世絵師だがその人生模様はボヤッとした知識しか無かった。この物語が事実を伝えているとは思えないまでも人口に膾炙したところはほぼ書かれているのではないかと思った。
後入りの連子の娘お栄との生涯の強い絆には強い感銘をおぼえた。彼女の画業の卓越した技量に北斎が心底惚れているのがよく分かった。1つとても興味を惹かれたのは“写楽”のところだった。真実かどうかわ別にして、お栄の実の父が写楽で、歌舞伎の舞台裏で働いて人で、歌舞伎役者の生の顔をありのままに描写した絵を描いて、それをある武士が蔦重に持ち込み、下絵として採用して北斎に描かせて写楽の名で売り出した、というくだりは、真偽はともかく、活躍の時間が短く、あっという間に消えていった事を考えると、誠のように思えてくる。本当に面白かった‼️