昨日はあいにくのお天気でしたが、半年ぶりに6名の参加で楽しくお茶会を催しました。句会の結果をもとにあれこれ感想を言い合いました。参加できなかった方のメールも披露させていただきあっという間に時間が過ぎました。今回は破調や概念を句にする難しさなど亜子さんからの的確なアドバイスで勉強になりました。
千香子さんから「俳句を作るのにはやはり皆さんとの会話が大事だと思いました。なかなかうまく表現できないですが、まず継続とあきらめず、続けようと思っています。」というメールをいただきました。また秋に開催しますのでどうぞよろしくお願いいたします。
さて、遅足さんのこの句。春の花は気持ちを明るくしてくれますが、このすみれは少しブルーな気持ちを呼び起こします。楚々と咲くかわいいすみれ。でもどこかほんの少しのさみしさや哀しみをたたえているようです。「さみしさの色も加えて」が遅足さんらしくて秀逸だと思いました。
容子さん:岩崎宏美の歌声が聞こえてきそうです。
能登さん:私も、すみれを詠みたかったのですが、うまくいかなかった。
「さみしさの色を加えて」ですか。うまいですね。
奥様の佐保子さんによると、遅足さんの体調も落ち着いておられるようで安心しました。でもきっと思うようにならないことも多いと思います。そんな悲しみやさみしさも花の中に感じる。そういった思いも感じ取ることができました。
自由句の
たんぽぽは小さな怒りもっている
佐保子さんはこの句をご覧になって「はっとした」ということでしたが、ご本人、特に句意はないとのこと。でも幸せな黄色の中にも小さな怒りはあるのでしょう。
もう一句ご紹介します。
片穂なく片想いすやフタリシズカ 竹葉
佐保子さんは「片穂」が少し気になるとおっしゃっていました。
最初、竹葉さんは
亡き夫に片思いすヒトリシズカ
という句を作っておられました。でも訂正のメールが来ました。
「私が思い浮かべてたのはフタリシズカでした。日陰にひっそり咲いていました。まさにヒトリシズカの方がいい名前ですが、確かに大きな4枚の葉の中心に白い点々と粒状の花の着いた2本の花穂が出ていました。ヒトリシズカは昔育ててましたが、日向に赤茶色の新芽と花火状の花がスックと伸びる野草で、シズカの語感には合わない気がします。ので困ってしまいましたが、何とか作り替えました。」
私もネットで二つの花を見てみました。確かにヒトリシズカは白いブラシ状の花が一本伸び、フタリシズカは二本の白い花穂が寄り添っていました。それが片穂がないというのは悲しい様子。それを片想いと表現されたところがいいと思いました。いずれにしても亡きご主人さまを思慕する句。日記のようにご自身の気持ちを俳句にするというのは俳句の醍醐味だという感想が昨日のお茶会でも聞かれました。やはり対面だと一方通行ではなく色々と話が盛り上がりました。ありがとうございました。 麗子