575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

コスモスやわたくしはいま何色ぞ   値遇

2011年09月30日 | Weblog
☆郁子さん
     若い時は、自分がどう見えるか?
     それが全てのような必死な思いもありましたが、
     今となっては何色ぞ・・・・・「一応聞きたい」くらいの思い。
     作者のそこそこの満足も感じられます。
     秋のコスモスは自分自身のこころ。
     これから残りの人生をいかに生きようかと穏やかに考える様子も見える。

作者より  
     様々な色の花を付けるコスモス。そして晴天や風などで、
     太陽に真向いて咲いたり、背いてみたり。
     また朝昼晩でも瞬間瞬間で自在に変わるコスモス。
     数ヵ月後の出産を控え、自身の体調、子供への思い、
     家族への想いなどを含め、将来への希望・期待と不安などが
     入り乱れる毎日を過ごしている
     私の心境(女心)の変化を、秋の花・コスモスに託して詠みました。

     選んでくださった方は、とても余裕のある、懐の大きな方、
     お心の綺麗な方というお人柄も感じられる選評で作句意図を顧みて、
     もっと人生勉強をせねば!と、ファイトが沸いてきました。

遅足の感想

      囀に色あらば今瑠璃色に

     西村和子さんの句を思い出しました。
     人生を四季に例えることは男女を問いませんが、
     わたしは何色?と、問いかける発想は、女性のものですね。
     男の私は何色なんでしょうか?



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トランジスタ電池が切れて夜長かな    朱露

2011年09月30日 | Weblog
    早寝なので明け方のラジオを寝ながら聴く。
    某局の昔「心の時代」今「明日への言葉」。
    ゲストの中身より聴き手の力量が気になる。
    「雀百まで踊り忘れず」か俺はイヤな男だ。

                



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秋桜(あきざくら)も一度占い花吹雪   智恵

2011年09月29日 | Weblog
☆結宇さん 
     花占いは、少女趣味と言いつつも、普通はコスモスでない処を
     面白く思った次第。

遅足の感想
     コスモスは、夜が長くなると花芽を作る「短日植物」。
     秋に花を咲かせます。
     花びらの数は8枚、1枚飛ばしで、取って4枚に。
     これを投げ上げて、ヘリコプター遊びをしました。

     花占いというと、いろんな占いがありますが、
     この句の場合は、花びらを1枚、1枚ちぎって
     「好き」「嫌い」という恋占いでしょうね。
     花弁数が偶数であるので、「嫌い」から始めないと・・・
     作者は、「好き」から始めて、もう一度、もう一度と・・・
     花吹雪をつくってしまったようですね。
     「嫌い」から始めるのは、ちょっと抵抗がありそうですね。




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日の出前電線に烏彼岸花    朱露

2011年09月29日 | Weblog
  9月末快晴無風6時20分日が出た。 
  山法師・辛夷・黐の枝が風に揺らぐ。
  その木陰に彼岸花の固まりが血の色。
  「赤い花なら曼珠沙華」と唄い出す。

             



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ほどほどにコスモスの揺る野分あと   結宇

2011年09月28日 | Weblog
☆智恵さん
     一面、ではなくて、ほどほどに、という表現が、秋を感じます。

遅足の感想
     コスモスといえば風。
     揺れる風情は、ココロを誘うものがあります。
     「野分あと」という下五が、説明になってしまう可能性があって、
     意見の分かれるところではないでしょうか?
     「ほどほどに」という上五が句の命ですから、
     ほどほどに、という揺れ方に、
     焦点を絞りこむのも一つの方法だと思います。
     
     「ほどほどに」という言い方は、人間の生き方を
     連想させませんか?
                   



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天高し何処に痛みもない目覚め   朱露

2011年09月28日 | Weblog
     思えば何処かが痛む七十数年だった。
     痛まない日はなかったと言っていい。
     それが昨今痛まなくなったのは何故。
     外へ出ない人に会わない、女房以外。

                



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カラスウリの花  鳥野

2011年09月27日 | Weblog
百日紅も夾竹桃も花の終り。さすがの猛暑も去って、秋がきました。

強烈に個性をアピールしていた夏の花々の中で、忘れられないのは優雅なカラスウリの花。

念願の花を、さまざまの力添えを得て、見ることができました。

開花は夜、蔓性ゆえに樹の幹を攀じ登り、花の位置は高い。

大型の脚立を置き、蚊遣りを焚き、懐中電灯を掲げ・・・と
サポートする側は大変でした。

ついに見たのは期待に違わぬ、夢のような白花。
レース編みにたとえられている繊細さです。

夜行性の昆虫に花粉を媒介してもらうのが、目的で、夜に咲くとのこと。
暗がりに、よく似合う花、星もちらほら。

 ・ 糸口を引けばほろりと解(ほど)けそうカラスウリの花は星夜に相応う

                          鳥野
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秋深し脚の筋肉叩いてみる    朱露

2011年09月26日 | Weblog
     結局この秋は運動不足だったと自省。
     三十年続けたゴルフから足を洗った。
     その為に肩身が狭くなったのは覚悟。
     差し当たりは失ったものが目立つが。

              


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低山の秋見続けて今朝の雨    朱露

2011年09月26日 | Weblog
    殆ど一日北窓一面の低い山並みを見る。
    手前は数軒の家と県道を走る自動車群。
    こんなことでいいのかという自問なし。
    こうするまでに無慮半世紀働き続けた。



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秋桜を遣り過ごしたる男かな  朱露

2011年09月26日 | Weblog
秋桜を遣り過ごす男って??気になるコスモスって?どんなコスモス、と郁子さん。

採った方のお話。
☆能登さん
     遣り過ごすが面白い。コスモスに気が付かなかったのだろうか。
     それとも、気付かぬふりをしているのか。
     コスモスのような女性を遣り過ごしたのか。
☆亜子さん
     コスモスに男を配したところが良い。
     遣り過ごす、というやや自意識過剰なところも面白い。
☆狗子さん
     ・・・
☆静荷さん
     花に対する男と女の違いが読み取れる。すぐ飛びつく女。対する男は・・・
☆遅足 
     秋桜と書いてコスモスと読ませるのでしょうね。
     遣り過ごす、とは後ろから来たものを前に行き過ぎさせる、と辞書に。
     また限度を越える、という意味も。
     コスモスを限度を越えて楽しんだという意味も面白いですが、
     多分違うでしょうね。
     気にはなっているが、横目でみながら・・・というココロ。
     ホンネは言葉をかけてほしい。微妙な男心を詠んだのでしょうか。
     一方、風を待ち風にあらがふ秋桜、は女ゴコロの句。

みなさんは、どう読まれたましたか?   遅足

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焔みながらんどうなり晶子の忌  今村俊三

2011年09月25日 | Weblog
この句、焔はがらんどうである、と断定。
えっ!と絶句しました。思ってもみなかったことです。
改めて火を見れば・・・たしかに何かが満たしているようには見えません。
と、いうことはガランドウ。
火のように燃えるといいますが、その火は実はカラッポなのか。

晶子とは与謝野晶子。
亡くなったのは昭和17年5月29日。63歳でした。

 やわ肌のあつき血汐にふれも見でさびしからずや道を説く君

と、焔のように生きた人です。
その人生も実は空だったのか・・・

いやいや案外、情熱というものの正体はカラッポなのかも。

                    遅足

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朝寒や一人は起きて一人は寝    朱露

2011年09月25日 | Weblog
    五時に起きて一人で食べて何年経つか。
    四人目の末っ子が外へ出て十数年経つ。
    今書いているのが朝七時で独りを満喫。
    アナウンサーの後遺症がひど過ぎるか。

               



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真鶴で撃った鵯に多米で会う    朱露

2011年09月24日 | Weblog
   真鶴は神奈川県の漁港で私共の在所。
   戦争中疎開で鵯(ひよどり)を撃つ。
   多米は豊橋の田舎で此処が終着駅だ。
   蜜柑畑に鵯が居るがもう殺生はやめ。

             



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9月句会の最終結果です。     遅足

2011年09月23日 | Weblog
ようやく句会の結果がまとまりました。
昨日、今日と秋晴れ。さわやかです。
コスモスは風と深い関わりがあるようです。
立雄さんの選が届きました。


題詠「コスモス」

①秋桜を遣り過ごしたる男かな(朱露)能登・狗子・亜子・静荷・遅足
②ほどほどにコスモスの揺る野分あと(結宇)智恵
③秋桜(あきざくら)も一度占い花吹雪(智恵)結宇
④コスモスやわたくしはいま何色ぞ(値遇)郁子
⑤高原のコスモスにただ抱かれる(麗子)郁子・童子・晴代
⑥コスモスや風がくすぐるみぎひだり(郁子)朱露・智恵・麗子・亜子・静荷・晴代
⑦コスモスはやせっぽっち赤毛のアン(能登)遅足
⑧コスモスのゆれる合間に見えし面(晴代)
⑨コスモスの咲かぬ死の街死の田畑(静荷)
⑩コスモスをかき分け分けて深呼吸(立雄)麗子
⑪風を待ち風にあらがふ秋桜(亜子)能登・値遇・結宇・狗子・智恵・童子・麗子・静荷・立雄
⑫コスモスの沖をすぎゆく風の使者(遅足)値遇・朱露・狗子・童子・立雄
⑬コスモスやふるさとへ揺れ彷徨うて(童子)結宇
⑭コスモスの咲き乱れても淋しかろ(狗子)能登・値遇・朱露・郁子・亜子・晴代・遅足・立雄


自由題
 
①今日もまたかくてありけり秋の風(郁子)狗子・亜子
②名月や月下美人は交信す(麗子)結宇・智恵・晴代・遅足
③単語もて返事してゐる残暑かな(値遇)結宇・狗子・智恵・麗子・亜子・静荷・晴代
④「津波坂」地滑り危機に天畏る(智恵)
⑤大寺の真ん満月は屋根に盛り(結宇)能登・郁子・童子・亜子
⑥蜘蛛の巣や二百十日を横に見て(朱露)値遇・麗子・静荷・立雄
⑦ポニーテール揺れてゆかしき山の萩(能登)郁子・狗子
⑧秋風のはや濯ぎたる梢かな(晴代)童子・遅足
⑨裁縫の苦手な少女居待月(亜子)能登・朱露・遅足
⑩へちま忌やゴーヤ口裂け高わらひ(静荷)値遇・朱露・郁子・立雄
⑪打ち水やひょいと止まれり糸蜻蛉(立雄)能登・朱露・智恵・童子
⑫もも色に猫の舌あり秋の風(遅足)麗子
⑬ひらひらと糸一本の秋簾(狗子)値遇・結宇・静荷・晴代・立雄

次回は10月19日(水)午後1時  東鮨
題詠は「十」です。十月にしようかと思いましたが、思い切って「十」に。
季節は秋でお願いします。


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トタン屋根多米連山の秋の朝    朱露

2011年09月23日 | Weblog
    多米山脈・雑木林・水田が大昔の風景。
    この辺には我が家しかなかったホント。
    この春道路向こうに十軒ばかり建った。
    毎朝目の前の若夫婦に笑って挨拶する。

              

    

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