575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

フォト575に参加第一作         愚足

2006年07月31日 | Weblog
  

  「蓮池の葉陰に揺れし花ひとつ」



 先日久しぶりに琵琶湖水生植物園にハスを見に行ってきました。
 ハスは植物園に接する琵琶湖一面に咲き誇っていました。ただ、午後だったのでハスたちは午睡の最中、元気な蕾達だけが強い日差しを楽しんでいるようでした。
 植物園の水生植物たちも今が花盛りで可愛かったり、艶やかだったりの姿を見せてくれました。
 そこで ついついシャツターをきり続けたと言うわけです。
 この写真は、盛りを過ぎた花が日差しを避けるように葉の下で揺れているのを見つけて思わずシャツターをきりました。
 十点満点で写真3点、俳句3点 あわせてやっと6点。かな・・・甘い?

                      
                 
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

動物感覚、という本の書評を読みました。

2006年07月30日 | Weblog
作者は自閉症の動物学者と、
自閉症の子を持つ母親。
彼女が自閉症である故に分かった
動物の認識・考え・行動について
解き明かした本。

  「動物、あるいは自閉症の人が、
  世界の概念ではなく、
  あるがままの世界を見ているということは、
  細部を見ていることを意味する」

  「ふつうの人は、ほんとうに多くのものを見ていない」

  牛が怖がるものは地上の影であることを発見した著者は
  動物が怖がるものリストをつくる。
  きらきら光る水たまりの反射も怖がるもののひとつ。

これって、俳句をつくる時と同じじゃないかな?
と思いました。
とくに、普通の人は本当に多くのものをみていない、
あるがままの世界を見るということは
細部、ディテールを見ること。
という指摘は、なんとなく頷かせるものがあります。
映画の神様も言っています。

  ディテールに神が宿る



もうひとつ面白いと思ったこと。

  犬をしつけるには、お腹をなでながら寝ころがらせ
  エサを与えること。



なお、写真は霧が峰で撮影した赤とんぼです。

この写真で細部だけ見ると・・・・

                  遅足






     
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アジサイの真花知られぬ陰日向   長良

2006年07月29日 | Weblog


今朝のNHKの俳句の時間に
「フォト575」を紹介していました。
昔からある俳画を写真に変えたものです。

デジタル・カメラとパソコンの普及で
日本中に拡がっているようです。

長野県の辰野に「チロルの森」という
レジャー施設があり、まだアジサイが
咲いていました。
そこで、さっそくフォト575で、
長良さんの句をつけてみました。

先日、蓮の花の写真を提供して下さった
Sさんは、フォト575の大先輩です。

写真を見て575をつけたり、
575があって写真を撮ったり、
いろいろ遊び方があるそうです。

            遅足


コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

オオムラサキに会ってきました

2006年07月28日 | Weblog
ジャイアント・パープル・エンペラー。この大層な英名を頂いているのが、わが国蝶のオオムラサキです。

昆虫好きでも、とりわけて蝶の愛好家でもないのに、どうして、わざわ甲斐の山里まで毎年出かけるのか。

美しいのです。とくにオスの羽は中央部が瑠璃色に輝いて、白い水玉を散らし、縁は褐色に黄の点々、複眼は朱色、と絶妙の配色。タテハチョウ科独特の大きさで、動きは活発、風に乗って帆走する姿は、まさに帝王です。

メスはオスより一回り大きくて、地味色ですが、姿は風格があって素敵。でも、いつも樹液の出る幹にしがみついて、両羽をひろげ、オスを待っているのは、少々ナサケないかな。

オオムラサキが国蝶に選ばれたのは昭和34年のこと。全国に生息し、美しくて風格があるからという理由だそう。でも今再び投票すれば、あの可憐なギフチョウになるかもと。なにしろ、日本にしかいない「春の女神」なんだから。

 蝶は春の季語。オオムラサキは夏蝶、居心地に違和感ありです。

  雲と石かがよふ真昼蝶生る  光尋

  一蝶に雪嶺の瑠璃ながれけり 茅舎

 




コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

国語に関する世論調査

2006年07月27日 | Weblog
今日の新聞に文化庁の「国語に関する世論調査」の結果画が出ていました。
4人中3人が気にならないと答えた「一番最後」という言い方。すみません。
私もよく使っていました。
「まず最初に」というのは間違っていると知っていましたが
「一番最後」もそういえば重複した言い方ですね。

「あとで後悔した」も後悔はあとでするものだから重複しているそうです。
子供のころ先生や親から「あとで後悔しないように。。」と言われ続けたのにな~。

「馬から落馬しないように」。もちろんこれも間違いですね。
ことばは変化するものなのですが、心にとめておこうと思いました。麗
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

すづすまし怠けて水になりすます  角免栄児

2006年07月26日 | Weblog
先日の句会にも

  驟雨去り何処に居たやら水すまし 立雄

という句がありました。

「秀句350選・虫」を読んでいたら、
上のような句に出会いました。
なかなかユーモラスな句ですね。
「みずすまし」と、「なりすます」も
上手な言葉遊びになっています。

その本には、次のように書かれていました。

  みづすまし 水馬と書きます。
  関東ではあめんぼう
  関西ではみずすまし
  学問上は、まいまい、を、みずすましという。

ああヤヤコシイ!

   


このほか、本の中にこんな句を見つけました。

 糞ころがしと生れ糞押すほかはなく    加藤楸邨

 蚯蚓(みみず)ひからび国際脱毛研究所  村井和一


                   (遅足)


コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

我を遂に癩の踊りの輪に投ず   平畑静塔

2006年07月25日 | Weblog

山本健吉氏のこの句に対する批判は、
「我を」「遂に」など直接、心情を表す言葉を
そのまま使うのは、禁じ手ということでしょうか?

では、この切羽詰まった気持ちを
表現するのに、どんな言葉があるのでしょうね?

差別というものを越えていくという決断が
「我を遂に」という言葉を選択させ、
最後の「投ず」という言い切りになったのでは?


理論は、実作の前には、無力だと思いますが???
思想より実践?

                遅足


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

天つかまむとする踊               愚足

2006年07月24日 | Weblog
 次回の句会のお題が「踊り」となったので早速歳時記をひらいてみました。

   てのひらをかえせばすゝむ踊りかな     阿波野青畝
   あの下手を嫁にと思ふ踊りかな       也 有
   いとけなき踊りを父の裾がくれ       皆吉爽雨
 
 などなど情緒ある名句の数ある中で、

   我を遂に癩の踊りの輪に投ず        平畑静塔

 に目が止りました。

  山本健吉氏の解説によれば、静塔が医師としてカソリックの信者として戦後間もなく癩患者の施設愛生園を訪れたときの句だということです。
  患者達が日頃の苦業を忘れて踊る姿に感動して思わず人々の中に飛び込んで踊 ったといいます。傍観者となりえなかった感動 が伝わってきます。
  この時の句として山本氏は、他に

   癩の手が夜天つかまむとする踊
   主ならねど癩と踊りて我汗す
   踊りつゝ癩尺寸に人臭し

 等をあげていました。
  そして氏はこれらの句には、新興俳句時代の過誤が相当残っているとも評していました。

 しかし 氏の評はどうあろうとも、「癩の手が夜天つかまむとする踊」などには
私など感動しかありませんでした。

                     
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今日は「大暑」   遅足

2006年07月23日 | Weblog

暦の上では一番暑い日。酷暑。炎暑。極暑。
字を見ただけで汗が出そう。

 念力のゆるめば死ぬる大暑かな  村上鬼城

でも今日は、曇り。九州では、いまだ梅雨前線が
大暴れし、大きな被害が出ています。
心が痛みます。

  

今日は、土用の丑。
日本で鰻の養殖が始まったのは明治時代とのこと。
場所は浜名湖畔。でも、新幹線で通り過ぎる時に見えるのは、
養殖場の池のあとばかり。
愛知県の一色町に、養殖日本一の座を明け渡して久しいそうです。
現在は、鰻の多くは輸入。
土用の丑の日にどの位の鰻が蒲焼になるのでしょう?

ちょっと気になるニュースもあります。
ウナギの子供であるシラスウナギが世界的に
減って来ているそうです。

鰻は、今も季語の座を守っていますが、
何世代か後には、季語としてだけ残っているなんてことが
ないように祈っています。


 鰻の面白い句があったら紹介して下さい。

  

なお、土用とは、立春・立夏・立秋・立冬の各季節の
最後の18日間のことをいうのだそうです。
一般には夏の土用のことで、小暑から立秋の前日までの間。
土用入りを、土用太郎とも言うそうです。

 土用太郎一日熱き茶でとほす  石川桂郎




コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

選句の結果です。

2006年07月22日 | Weblog
題詠 「水」

木曽渓の武蔵が滝や水しぶく(新太郎)○
水鏡揺れて異界の人となり(童子)○○○○○
夕涼み水打つ人の立ち話(麗子)○○
水打って麗人の客いまだ来ず(龍)○○○
テーボーガキレタデミズガヨノハジメ(朱露)
人間を水にかえすや夏の波(遅足)○○
日盛りや水の大方は動かざり(鳥野)○○
手伝ひといへば水撒く男ども(ほたる)○○○○○○
プール熱棚には昨年の水薬(静荷)○○
挨拶もそこそこまづは氷水(晴)○○○
水しぶき笑顔はじけて虹かかる(郁子)○
梅雨出水雨足を聞き夜が明ける(能登)○○○
替えし水するり金魚の沈みけり(愚足)○○○○○○○
驟雨去り何処に居たやら水すまし(立雄)○○○○○
山路来て一椀の水夏の寺(亜子)○○○○○

     


自由題

水責めの戦でありし城薄暑(亜子)○○
葉の上に雨水遊ばせ荷花ひらく(静荷)○○○
草の間に地球の汗の匂いする(郁子)○○○○
黙しても多弁の人の玉の汗(晴)○○○○○○
あやめ挿し水の一夜さ艶めけり(鳥野)○○
一口しやおらボトルに岩清水(立雄)○
蟻落ちて何も変わらぬ日向水(ほたる)○○○○○○
湧き水の花藻に走るハリヨかな(愚足)○
雷帝に道案内を頼むべし(遅足)○○
ビール注ぎ震え止らず老い哀し(能登)○
目元から喉元険しクールビズ(朱露)○○
湧き水や分解されぬ化学式(麗子)○○○
暗闇にただ開くだけ遠花火(龍)○○○○○○○○○
蓮の花実桃のごとく割れむとす(新太郎)○○

    

番外

恐竜かテポドンノドンジョンイルドン(能登)面白い!
バイカモに必死にすがる水の泡(能登)
  梅花藻に必死にすがる水の泡、と漢字の方がとの声

    


 次回は8月23日(水)午後6時 安田屋です。
    題詠の「踊り」と自由題です。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

閑話休題 俳句から離れて失礼します

2006年07月21日 | Weblog
揚げ足を取るつもりではありません。でもこの会はマスコミ関係の方が多いと聞いて、ひとこと。

7月18日の県版に「球児の詩」という囲みがありました。5段見出しG朝で「不屈の闘志で白血病克服」、中見出しも大きくM朝で「最後の夏に挑む」と。

内容は、難病に耐え、甲子園を目指す高校生のはなしです。
闘病で1年遅れたものの現在は、記録部員としてチームを支えているが、この夏限りで退部するとのこと。気になるのは、この見出しです。

 なにも間違ってはいません。その通りで正確です。
 でも、ナゼあえて「最後の夏」と。

弟さんからの骨髄移植と抗がん剤で、現在を得た少年になぜこの文字。
記事には、見出しにふさわしいポジティブな事実が、たくさん述べられているのに。彼はずーっとずっーと生きていくのに。

悲しくって、さびしくって、というのは、私の過剰反応でしょうか。
親御さんや、本人が、拘りなく読み過ごしてくれますように。

  (ワタシめがデスクなら朱ですヨ)
                             鳥野

コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

盛会

2006年07月20日 | Weblog
昨夜の句会、またまた新たなメンバーが二人入られ
にぎやかな会となりました。

題詠の「水」では
蛍さんの

手伝いといへば水撒く男ども

という、笑いと的を射た句に人気集中。男性陣の「女ども」の
リベンジ俳句、お待ちしてます。

鳥のさんの

日盛りや水の大方は動かざり

助詞の「は」は必要かどうか議論の分かれる展開でした。
私としては字余りの方が好き。

初登場の安藤さんの

「暗闇にただ開くだけ遠花火」は最高点でした。
音のしない遠花火。皆の心にしみる一句でした。

今回の自由題は全員得票という珍しい結果。句友のだれかが
自分の句を選んでくれる。嬉しい瞬間ですね。
では来月の「踊り」
どんな乱舞が見られるか楽しみにしています。麗
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

7月例会の句が集まりました。

2006年07月19日 | Weblog
題詠「水」

木曽渓の武蔵が滝や水しぶく
水鏡揺れて異界の人となり
夕涼み水打つ人の立ち話
水打って麗人の客いまだ来ず
テーボーガキレタデミズガヨノハジメ
人間を水にかえすや夏の波
日盛りや水の大方は動かざり
手伝ひといへば水撒く男ども
プール熱棚には昨年の水薬
挨拶もそこそこまづは氷水
水しぶき笑顔はじけて虹かかる
梅雨出水雨足を聞き夜が明ける
替えし水するり金魚の沈みけり
驟雨去り何処に居たやら水すまし
山路来て一椀の水夏の寺

自由題

水責めの戦でありし城薄暑
葉の上に雨水遊ばせ荷花ひらく
草の間に地球の汗の匂いする
黙しても多弁の人の玉の汗
あやめ挿し水の一夜さ艶めけり
一口しやおらボトルに岩清水
蟻落ちて何も変わらぬ日向水
湧き水の花藻に走るハリヨかな
雷帝に道案内を頼むべし
ビール注ぎ震え止らず老い哀し
目元から喉元険しクールビズ
湧き水や分解されぬ化学式
暗闇にただ開くだけ遠花火
蓮の花実桃のごとく割れむとす


番外
  恐竜かテポドンノドンジョンイルドン(能登)
  バイカモに必死にすがる水の泡(能登) 

今回は題詠で3句、自由題で3句のあわせて
6句選んで下さい。

                   遅足   

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新鮮な表現を生み出す方法

2006年07月18日 | Weblog

ある本にこんな嬉しいことが紹介してありました。

その方法とは、
動詞をうまく使うこと。
動詞と名詞を強制的に組み合わせること。

まず、思いつくままに名詞を5つ書き出してみる。

 「手紙 嘘 バイク 金 夏休み」

次に、料理を作るときに動詞をたくさん書き出す。

 「炙る 泡立てる 揚げる 切る 刻む 味見する 煮る 焼く」

この5つの名詞を、それぞれ動詞と組み合わせてみる。
意味は通じなくても、イメージが他人にも伝われば、
新鮮な表現として受け入れられるとのこと。

 手紙が私のこころを炙りだす
 テストで頭が蒸しあがる
 心の中で嘘を揚げた

アメリカの詩人で作家のナタリー・ゴールドバーグが
考え出したものだそうです。

さて上手くいきますか?保障の限りでは有りません。

(「ゼロから始める人の俳句の学校」より)  遅足


コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中国北京「地書の風景」の写真です。           愚

2006年07月17日 | Weblog
 中国の「地書」についての新聞写真(中日の加藤丈朗氏撮影)を紹介しましたが、写真を添付できず、写真をみての拙い説明でした。そこで添付を試みました。
 ご覧ください。          (近日中に消去します)
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする