575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

発句 ひつじ田の悠々として美濃の風  長良

2005年10月31日 | Weblog
今日から3人で連句を始めようと思います。
長良、遅足、それに塔句会の久々さん。
いずれも連句の初心者、あちこちで、決りを破ると思いますが、
連想ゲームとして楽しむことにします。
半歌仙です。

発句は長良さん。
刈り入れの終った広々とした美濃の風景です。
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ふるさとへ稲孫田の中ひた走る   長良

2005年10月30日 | Weblog
稲孫田、ひつじだ。刈り取られた稲の株から、
新しい稲が萌え出たのをひつじ、と言います。
ひつじの出た田が稲孫田。秋の季語です。

この句は、刈り入れも終って、しばらく経った頃、
ふるさとに急ぐ人を詠ったもの。
私は故郷の祭に帰っていく景と、想像しました。
しかし静荷さんが、祭にも戻らなかった人が、
どうしても帰らねばならない用件が起き、
稲孫田の中を急いでいる景と読まれました。
素晴らしい読みです。
句がぐっと近く感じられました。



稲孫田の中ふるさとへひた走る

と、したらどうでしょうとの先生からの一言。

                 (遅足) 
コメント (2)
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金剛の露ひとつぶや石の上  川端茅舎

2005年10月29日 | Weblog
私の好きな句です。

石の上に露の玉が乗っている写真は
まだ、見たことがありません。
でも句のなかでは、ちゃんと石の上に露の玉が
乗っているのです。
しかもダイヤモンドのような永遠の輝きで。

俳句は写生といいますが、
単なる写生ではこうした句は出来ないと
思い知らされる句です。
石の上というなにげない下五が
句をしっかりと支えているような気がします。

画家を志望したものの病気で断念。
若くして亡くなった俳人と聞いています。   遅足
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「霜」の句  山本健吉選から愚足二十選

2005年10月28日 | Weblog
 霜の句には素敵な句が一杯あります。 山本大先生の選から、不肖愚足選ばさせていただきました。
    
   酒くさき蒲団剥ぎけり霜の声     其 角
   行く舟にこぼるる霜や芦の音     太 祗
   鳴きながら霜ふるいけり明けがらす  大江丸
   下百里舟中に我月を領す       蕪 村
   夜もすがら竹凍らするけさの霜    芭 蕉

   霜踏んで跡に見えたる朽ち葉かな   杉 風
   朝露に野鍛冶が散り火走るかな    一 茶
   南天をこぼさぬ霜の静かさよ     子 規
   霜枯れし黄菊の弁に朱を見たり    虚 子
   霜に明け殉教の像みな濡れぬ     秋櫻子

   霜の華ひと息の詩は胸あつし     馬場移公子
   薪投げて登り窯たく霜日和      石原八束
   初霜ややさしくなりぬ山の色     神原栄二
   東西の鉄路真直ぐに霜置けり     山口誓子
   死や霜の六尺の土あれば足る     加藤楸邨

   霜夜来し髪のしめりの愛しけり    大野林火
   音立てて産湯捨てらる霜の庭     鈴木松山
   薄綿はのばし兼ねたる霜夜かな    芥川龍之介
   泣くものの声みな透る夜の霜     野見山朱鳥
   霜の墓抱き起こされしとき見たり   石田波郷
   
  
 「霜」を見ると「霜降る」とか「霜の声」とか「霜の華」「青女」とか良く分からない言葉が出てきて、イメージしかねます。
 
 いろいろ ご教授ください。



                     



   
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めくられてゐる坂道や秋の雲  上田信治

2005年10月28日 | Weblog
俳句講座で紹介された句です。
めくられている坂という唐突なイメージが
ちょっとショックを与えてくれます。
考えてみれば、道路工事をやっていただけかも。
しかし、言葉で表現されると、おやっと思わせる
なにかが生まれてきます。

先生の言葉

「日常の風景のなかに俳句の素材はあります」   遅足

               
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次回は11月30日

2005年10月27日 | Weblog
次回の会は11月30日です。

宿題は「霜」です。一句は霜を詠んで下さい。

コメント (5)
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575の会 10月26日の結果

2005年10月27日 | Weblog
キム帰る38度線越えて          朱露
ふるさとは切り売りされて残る虫    亜子◎○○
草紅葉ブレンダ・リーの世の果ての   朱露
黒々と山迫り来る星月夜         能登◎
故里はこのブログぞよ秋の風      愚足
牡蠣鍋や磯の遊びを語りたる      立雄○
故郷の葱まっ白く一人鍋         童子◎◎◎○○
母逝きてふるさとの海冷まじや     能登
ふるさとへ穭田の中ひた走る      長良◎◎
一村のことごとく消ゆ柿の秋      遅足◎◎○○
ホーミーに故郷をのせ秋深し      静荷○
モクセイとカレーの匂い住宅地     麗子◎○
老猿は郷愁秘めて日向ぼこ       立雄○○
ふるさとの花野蹴散らし兵の伏す    亜子○
酔い醒めの水のこぼるる雨月かな   静荷○
ふるさとの言葉でメール打っている   麗子○
ふるさとは二坪の庭秋の蝿       愚足○○○○
蜘蛛の糸切って始まる秋祭       遅足◎○○○
危うきは平穏なりし今あした       長良○

番外
名月の故郷追われし兎かな   立雄
参拝も産廃も捨ておけぬもの   長良
銭猛者野球乗っ取る期待外   長良

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10月26日の投句

2005年10月27日 | Weblog
キム帰る38度線越えて         
ふるさとは切り売りされて残る虫   
草紅葉ブレンダ・リーの世の果ての 
黒々と山迫り来る星月夜      
故里はこのブログぞよ秋の風   
牡蠣鍋や磯の遊びを語りたる  
故郷の葱まっ白く一人鍋  
母逝きてふるさとの海冷まじや 
ふるさとへ穭田の中ひた走る  
一村のことごとく消ゆ柿の秋   
ホーミーに故郷をのせ秋深し  
モクセイとカレーの匂い住宅地   
老猿は郷愁秘めて日向ぼこ    
ふるさとの花野蹴散らし兵の伏す   
酔い醒めの水のこぼるる雨月かな  
ふるさとの言葉でメール打っている  
ふるさとは二坪の庭秋の蝿   
蜘蛛の糸切って始まる秋祭  
危うきは平穏なりし今あした  
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ブログ575の会開設おめでとう from 愚足

2005年10月25日 | Weblog
 やったね コーちゃん さすが主宰! 師匠!

  秋の夜やブログ立ち上げ故里に 

  ブログなるサロンを覗く今日の月

  秋夜長ブログ書く指弾みけり       

 ブログ五七五の会・・・ 参加者でサロンが賑わうことでしょう。  愚足 
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塔句会に投句

2005年10月24日 | Weblog
まなぶたの秋の光のあたたかし

初霜や足の小指を思い出す

裏のない写真より吹く秋の風

   以上3句を塔句会に投句しました。  遅足
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人喰って口なまぐさし会議室

2005年10月21日 | Weblog
加藤健一のモノローグ・ドラマ「審判」を見ました。もう25年以上前に上演されたドラマですが、
今日、見ても少しも揺らぐところがありませんでした。

第二次大戦中に、ポーランドの修道院の地下室に閉じ込められた7人のロシア人将校たち。
衣服を剥ぎ取られ、水も食料もなく、置き去りにされる。次第に忍び寄る極限状態。
閉じ込められた5月23日から、救出された7月22日までの60日間に、なにが起きたのか?
生き残ったのは2人、一人は精神に異常をきたしていた。
そして唯一人の将校の証言が始まる・・・

2時間半、たった一人のドラマ。
見終わって言葉なし。        遅足
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ヴィーナスの腕

2005年10月19日 | Weblog
絵門さんから手紙が着きました。
個展の案内にヴィーナスの腕の句が
添えてありました。

 ヴィーナスの腕の所在や秋の風   絵門

目に見えない風、腕のないヴィーナス。
いろいろな季節に風は吹きますが、
ここは、やっぱり秋の風ですね。芸術の秋。
絵門さんは画家ですね。
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ななかまど

2005年10月18日 | Weblog

ななかまど大地に還る色となる

            遅足  
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小泉さんが靖国参拝

2005年10月17日 | Weblog
愛国の勇士西向き禁煙す  遅足
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とりあえずスタート

2005年10月16日 | Weblog
575の会のブログをスタートさせることにしました。
これから句会での句を紹介していくつもりです。
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