作者の竹葉さんに句の背景をうかがってみました。
「苺は、孫が来たり嬉しいことがあると高くても買ってしまいます。その気持ちを詠みたかったのです。だから「はれの日」が浮かんだ時はこれだー、となりました。初めは、苺に赤い色を塗るという絵本があったから、「赤を塗り込め」を入れたかったのですが、誰が塗り込めるか、分からなくなりやめました。苺を主体にしたとき「吸う」が思いつき、「赤」ではなく晴れの日の気持ち「ときめき」を吸うでいいかとなりました。でもはれの日のときめきはくどいですね。」
そんなことないと思います。お孫さんが来られるとついお財布の紐もゆるみますね。
さて、選句された方はどんな「はれの日」を想像されたのでしょうか?
泉さん:春は卒業、就職など おめでたいことが多い。
紅さん:結婚式でしょうか。初々しさを感じます。
須美さん:ときめき吸うやの表現が好き。苺はときめきを吸ってあんな色、形、匂い、味になっているんだと納得。
★★★
苺がときめきを吸うという発想が見事だと思いました。春のいろんなときめき。年度末。明日から新しい生活が始まる人も多いことでしょう。一人暮らしの大学生や新社会人にはなかなか高くて買えない昨今の苺。私の場合は入院していた父が退院でき、それを祝って作った俳句が
春苺めでたき朝の食卓に
でした。晴代さんから「 めでたさが🍓にのかっていますね。」というコメントいただきました。ありがとうございました。
春のときめきを吸い、めでたさが乗る果物というのは苺だということがわかりました。麗子