575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

旧友旅行の反省会句会       愚足

2009年11月30日 | Weblog
★この前学生時代の四人の仲間と韓国旅行をして、座興に句会を開いたのですが、
 病みつきになり、先日旅行の反省会をして再び句会をもちました。
 その時の句です。

   チャングムが遊んだ庭園紅葉前     民俗村にて        
  若き兵人形のごと立ちにけり        板門店にて  
  つかの間の真顔にみせたる句会かな    
  ほぐし方通になりたり参鶏湯(サムゲタン) 
  ハングルの文字溢れいる夜長かな      
  懐かしき女の名が出る旧友旅        
  台風上陸ここ韓国は静かなり        
  妻が言う旅のみやげは無事な顔       
  青空に衣装あでやか古式祭         景福宮にて  
  地雷原車窓のかなた鳥渡る         板門店にて              
  カチガラス民俗村は秋の色         
  幻の女の面影韓ガイド

★ヘボはヘボなりに、句会といいのは楽しいものですね。
 座の文学というような高尚なものではないのですが
 「つかの間の真顔にみせたる句会かな」
 と一人が言ったように真顔が見えるのも楽しいものでした。

 三月下旬には早春の明日香路で句会を持つことになりました。    
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曇天無風多米連山は冬の霧   朱露

2009年11月30日 | Weblog

      起きて外を見たら目の前の家しか見えぬ。
      山は霧の中だ。冬に何度かある濃霧の朝。
      下の市街地からはこの盆地全体が霧の中。
      窓を開けて見ていたので部屋も霧の中か。

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「鶴ちゃん」   遅足

2009年11月29日 | Weblog
先月、亡くなった母。
その母を24時間看て下さったのがFさん。
看護婦さんもビックリするくらい専門的な知識もあり
心遣いも細やかな方でした。
ところが母は「Fさん」と呼ばずに
「鶴ちゃん、鶴ちゃん」と呼んでいました。

ヨン様の大ファンのFさんが
東京まで一泊で行った時は
「鶴ちゃんは?」と何回も訊ねます。

鶴ちゃんって誰なんだろう?
子どものころの友だちの名前かな?
とも思ったのですが、私たちには、
全然、記憶にない名前です。

母が頼り切ってた「鶴ちゃん」とは、
一体、誰だったんだろうか?

   昏睡の母連れて飛ぶ鶴の群  遅

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マスクする老若男女街に満つ   朱露

2009年11月29日 | Weblog
   
   今年二千九年の冬新型マスクが目立つ。
   梁があるので呼吸しやすいのだろうか。
   昔のマスクで歩くと笑われるだろうか。
   マスクの中で笑われても分からないか。

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子をうちて母の手にある鰯雲   遅足

2009年11月28日 | Weblog
 船団の中谷仁美ドクターの診断です。

子をうったら手は赤くなるのではないかと思い
10句に入れるかどうか迷ったのですが、
何度も机を叩いて実験した結果、
まだらになるかなという結論に至り選びました。
(俳句には現実との整合性も大事です)。
実際叩いてどうだったかは別として、
子を打つというインパクトの強いフレーズが最初にきて、
最後に鰯雲を持ってきてふっと力が抜けるような締め方はいいですね。
また、雲は広い空を連想させます。
それが母の思いなのだろうと想像しました。

  (ありがとうございます。手が痛かったことと思います。)



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柿通信   角寿

2009年11月28日 | Weblog
 古木の柿もすっかり色づき、葉は真っ赤。
 朝日に光っていました。実もだいぶ収穫されたようで、
 葉だけが残り、それもやがて散るでしょう。
 柿通信もこれで終わりとさせていただきます。
 ありがとうございました。


   
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真鶴や海鼠忘れて六十年   朱露

2009年11月28日 | Weblog

     横須賀から父母の里真鶴へ疎開。
     相模湾の荒磯で蚫・栄螺を採る。
     海鼠と雲丹の味を覚えた戦争中。
     平和になって磯の珍味を忘れた。


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イイギリ(飯桐) 草女

2009年11月27日 | Weblog
40数年前、森林公園の芝生広場の北側に大きな木にまるで葡萄の房のような赤い実をたくさんつけている木があった。なんだろうと調べてみると、イイギリであった。
 その後イイギリには、なかなか会えないでいた。金華山ドライブウエイと豊橋郊外で葉を落し枝だけのイイギリに出会っただけ。
 イイギリ科イイギリ属の落葉高木で、イイギリ1種からなる東アジア特産なのだ。名古屋近辺で育たないわけでなないが、もっと温かい地方が自生地。別名をナンテンギリというが、実の様子がナンテンににていて、葉がキリに似ていることに由来している。イイギリは葉がキリに似ていて、昔、ご飯を包んだことから、イイギリの名がある。
 九州旅行に出かけたとき、霧島神社に寄った。けれど、階段に恐れをを感じて、私達はまわれ右をして次へいくことにした。が、まわれ右をした私の目の前にイイギリの赤い房があった。私がいたのは橋の上、イイギリは下の川の土手に根を下ろしているらしく、程よい高さに実を付けていた。こんな幸運そうはない。
 イイギリ科にはもう1つ属があり、それはクスドイケ属である。まだ見たことはないが、ものすごい刺を持ち、温かい地方に自生しているという。名前からしてとても植物と思えない。いつかあえるといい。まわれ右をした私達にイイギリを見せてくれたニニギノミコトにお願いしょぅっと!!
 なを、森林公園のイイギリはもうない。
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言語力   麗

2009年11月26日 | Weblog
昨日NHKのクローズアップ現代で
大学生の言語力が問題視されていました。

自分の考えを論理立てて話すことが出来ない、自己PRができない、
文章力がないなど。。家庭内での会話が乏しくケータイメールの影響もあるとのことでした。
確かに大学生の書く文章の一文が短くなっていることは実感しています。

論理的に話すのは一朝一夕に身に付くものではないので
小学生の頃から結論を先に述べ、「なぜなら」と理由をつける話し方を
練習させている学校の取り組みも紹介されていました。

自分の思いを口にするのは確かに難しく未だに苦手です。
いつも句会で選句したあと、どう感じたかを述べるのに
「なんとなく惹かれて」とか「この言葉遣いが好き」などと
私も我が身の乏しい言語力を痛感します。
でも言葉にするのが難しい「何となく好き」という感覚が
俳句には必要な気がします。
写真や絵画に通じる感覚でしょうか?
うまく説明できないけど
共感できる何かをこれからも追い求めたいと思います。麗

P・S
キネマ旬報という映画雑誌に俳優の香川照之さんが
毎号、「日本魅録」というエッセイを書かれています。
彼の演技力はこの言語力にあると
思わせてくれる文章のうまさ。ぜひ本屋さんで立ち読みして下さい。
そういえば「坂の上の雲」で正岡子規を演じるのですね。こちらも楽しみです。




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四季を詠む②   遅足

2009年11月25日 | Weblog
針供養錆びない恋のありにけり
衣更父に戦後史戦前史
月光の奥へ奥へと母帰る
二日ほど日記空白冬の空
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旧聞です   鳥野

2009年11月24日 | Weblog
なかなか天候の安定しない今年の初冬。
先日の雨の日の夕方、NHKのお天気レディーが「今ごろの長雨を山茶花梅雨といいます」と説明していました。

さて、そのような修辞があるのでしょうか。広辞苑にも歳時記にも無し。もしかして、天文用語?
それとも新しい季語かも。美しい言葉だけに気になります。

その雨も上がった14日の夜、ベランダから丸見えのお城が、ブルーにライトアップされてびっくり。

あたりにビル灯りが多く、そんなに目立つものでは無いけれど、幻想的というよりは不気味でした。

この日は「世界糖尿病デー」とかで、一致団結して撲滅しようという啓蒙のイベントだそうです。

糖尿病のシンボルカラーが青と知ってかしらずか、天守閣は真夜中まで、異様な風体を見せていました。

過日、乳がん検診を呼びかけて、ピンクにライトアップされたそうですが、それは見損ないました。

 ・ 突然のブルーライトにたじろげり、一夜の意図を知らぬ名城

                          鳥野
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念願の九州を旅しました。        愚足

2009年11月23日 | Weblog
九州を旅しました。

 金印の志賀の島海明けにけり

 黒き鶴乱舞し帰る出水かな

 指宿や熱き真砂の重さかな

 桜島一つ息して止まりけり

 武家屋敷庭に薩摩の心を見

 散りし子の言葉累々知覧かな
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夜明け前車出かける音冴える   朱露

2009年11月23日 | Weblog


       道路向こうが二十台ばかりの駐車場。
       まるで不寝番の日誌みたいな俳句だ。
       一方某局「心の時代」に耳を澄ます。
       インタビュアーの精神状態が面白い。

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今日は「小雪」    遅足

2009年11月22日 | Weblog
小雪。
二十四節気の一つ。雨がそろそろ雪に変わる頃。
でも雪も、寒さもまだ少しといった意味です。
小雪のつぎは大雪となります。
平地では雪はまだまだですが、山では雪の便りも。
御嶽山はもう真っ白です。

初候は「虹が見えなくなる」
次候は「北風が木の葉を払う」
末候は「橘の葉が黄色くなる」
と、それぞれ季節の特徴を示しています。

木の葉(このは)・枯葉・落葉は、みな冬の季語。
木の葉は、散っていくものだけでなく
梢に残っているものも含めていうそうです。
木の葉雨はホントウの雨ではなく、
葉が落ちて行く音や様子を雨に喩えた表現。
木の葉(きのは)というと季節に関係の無いことに。

昨日は時雨ました。
虹がみえなくなる頃ということでしたが、虹が見えました。
冬の虹です。
街にしっかりと足を据えて・・・

  冬の虹愚直な足を踏ん張って   遅

でも、振り返ったら消えていました。



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六年生風邪で欠場学芸会   朱露

2009年11月22日 | Weblog

    豊橋市多米小学校学芸会に参加した。
    風邪より驚いたポルトガル語の通訳。
    校長先生の挨拶始め要所要所で聞く。
    口惜しいことに全然分からなかった。

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