575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

薄目開く目白埋葬せりし午後  容子 

2024年11月29日 | Weblog

からだが鶯色で、目の周りが白いのが特徴のメジロ。庭のモクレンの木によく つがいで来ていました。ヒヨドリやスズメが来るとさっと逃げるのに、私と目があっても意外に平気で親しみを感じたりしていました。それだけに衝撃的な一句でした。短歌ならこのあとの七七がどうなるのだろうと想像したりします。

亜子さん: 目白は夏の季語ではあるが、作者の経験から作った句であると思われる。薄目を開けて息をひきとった目白を庭に埋めたのであろう

能登さん: 小鳥の死、薄目開くに既視感。下五に引っかかるが、句を強めている効果もあり。

泉さん: なんとなく悲しい。

佐保子さん:ガラスにでもぶつかって死んでしまった目白でしょうか?埋葬せりしは文法的に少しおかしい気がします。埋葬したる午後でいいのでは?

強いインパクトの句に、いろいろなコメントが寄せられました。ちいさな生きものの死をつぶさに見ることで、作者は「生」を改めて思ったのかもしれません。

 

そしてもう一句私の句です。

   葬儀済みひときわ高く百舌鳥の声  郁子

 

須美さん: 百舌鳥のキィーと言う高鳴きも「早贄」も葬儀とよく合っているように思う。

亜子さん: 百舌鳥の声は高く鋭い鳴き声。お葬式が終わったあとのひときわ高い声が秋晴れの空気の中に響く。悲しみが沁み通る感じ。

泉さん:  情景がよく出ている。 

最初、私は中七を「デクレッシェンドの」と音楽用語を使ってみました。だんだん小さくという意味です。悲しさを出そうという格好つけが入っています。ところが投句したあと、本当にすぐ近くで百舌鳥が鳴きました。耳をつんざく高鳴きは、情緒的というよりいきなり切れるカットアウト(笑)想像や作為の入った句はいけませんね。そのあと訂正をお願いしました。ありがとうございました。

 

 

遅足さんから「ひときわ高し」と切ったほうがよいのではとのつぶやきがあったそうです。

 葬儀済みひときわ高し百舌鳥の声

葬儀や法要の事務的な忙しさから解放されてホッとした私の気持ちがこちらのほうがよく表れています。青く澄んだ高い空まで想像できます。

一字でこんなに違うものなのですね。遅足さん、これからもたくさんつぶやいてください。  郁子

 

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小鳥来る大きな空をつれてくる  遅足

2024年11月28日 | Weblog

「小鳥来る」は秋、さまざまな小鳥が北方から渡って来たり、山から里におりて来たりすること。遅足さんのこの句は大群で渡って来た冬鳥たちかもしれません。小鳥が大きな真っ青な空をつれてくると言った感じでしょうか?

須美さん:雄大でとても気持ちの良い句。

能登さん:「くる」のくり返しが小粋。「大きな空をつれてくる」がいい。

晴代さん:

小鳥と大空の取り合わせがゆったりとした気持ちになります。

亜子さん:具体的な鳥ではないが、「大きな空をつれてくる」というフレーズがよい。かわいい小鳥より群れをなして来るというイメージ。小鳥と大きな空の対比。

佐保子さんも採られ、同じ兼題で作っておられます。

      小鳥くるオカリナを吹く友の窓  佐保子

これは里におりて来たかわいい小鳥のようですね。窓辺から小鳥の様子をやさしく見つめるまなざしが伺えます。

竹葉さん:私のことかしら?。。オカリナの音は甲高くとても窓辺では吹けませんが、オカリナの爽やかな音につられて可愛い小鳥が来るような明るい句に惹かれました。

千香子さん:オカリナの音色が仲間と思ったのでしょうか、かわいらしく感じました。

           ★★★

同じ「小鳥くる」でも全く違った景色を切り取られ、このあたりが俳句の面白さですね。そしてご夫婦で同じ季題に取り組まれるのはまさにオシドリ夫婦ですね。麗子

 

 

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髭を剃る退院の朝鳥渡る  童子

2024年11月22日 | Weblog

トップ賞と一票差のこの句は、晴れやかな気分の朝に鳥の渡りがとてもよく合います。

作者童子さんからは、(コロナで入院していた幼馴染のお父さんが退院されるのでお祝いに、丘の上のケーキ屋さんでイチゴのスイーツを買いました。退院の様子の想像句です。)とありました。非体験でありながらその場にいるような臨場感です。作者の細やかでやさしい想像力が生きています。

 

 竹葉さん: 髭を剃って迎える退院の爽やかさと嬉しさが「朝」「鳥渡る」でよく表されてると思います。

 晴代さん: さっぱりとした心も顔も空を見上げています。

 千香子さん: 自宅へ帰る喜びが伝わってきました

遅足さん、容子さんもとられています。

退院の喜びに、鳥の羽音は拍手のように聞こえたかもしれません。鳥の渡りが、活気ある新しい幕開けを予感させてくれる良句と思いました。

 

 季語「鳥渡る」は 

日本で冬を越すために北の方面から多くの鳥が渡ってくることで秋の季語です。逆に暖かくなって北に戻っていくことを「鳥帰る」といい、こちらは春の季語です。

夏鳥といわれる燕や時鳥はどうだったかな?南方から飛来する渡り鳥は「渡る」のか「来る」のか?いろいろ考えてしまい実のところ苦手な季語です。私は「渡る」というと遠くに行ってしまうイメージでしたが、「渡り来る」ということなのですね。

   

「鳥渡る」「渡り鳥」「小鳥くる」は秋。

「鳥帰る」「鳥雲に入る」は春です。(少し浅いまとめでした 笑 )

渡り鳥に関しては年間通じて素敵な季語があり、もう少し勉強が必要と感じています。 郁子

 

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鶺鴒のリズムよき尾の石づたい  晴代

2024年11月21日 | Weblog

「秋の鳥」句会いかがでしたでしょうか?なかなかじっくり鳥を見る機会がなく苦労した方も多かったようです。

それにしても色んな鳥が句会では飛来しました。百舌鳥・椋鳥・鶺鴒・鶫・鶉・鵯・かささぎ・目白などいろんな鳥が渡って来ましたね。

そんな中見事トップ賞に選ばれたのは晴代さんのこの句でした。

まずはいただいたコメントから。

竹葉さん:確かに鶺鴒は尾をいつも上下させて歩いてますね。それを「リズム良き」と詠み、「石づたい」も跳ねる感じが出てで良いと思いました。

郁子さん:鶺鴒の尾の独特の動きが見えるようです。私の見たのはアスファルト道路をチョンチョン歩く姿でした。

千香子さん:句もリズミカルです。

佐保子さんも採っておられます。

       ★★★

鶺鴒には「石たたき」「庭たたき」という傍題もあります。長い尾を持ち、石をたたくように尾を上下に降って河原の石を敏捷に渡り歩きますが、都会の近郊にも現れます。そうなのです。なかなか句が出来ない時、コンビニに行ったら、駐車場のアスファルトの上をちょんちょんとかわいく歩いているセキレイに遭遇しました。そこで思わず作ったのが

   セキレイの立ち寄るコンビニ駐車場  

でも晴代さんの秀句を見て「参りました!」の気分でした。

「リズム良き尾」がまさにその通り。

私も鶺鴒のこういう句を作りたかったです。これからも精進します。麗子

 

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11月句 結果発表!

2024年11月20日 | Weblog

兼題「秋の鳥」

  1. 葬儀済みひときわ高く百舌鳥の声 (郁子)須美 遅足 亜子 泉
  2. モズのオスキリリハードに眉ライン (能登)須美
  3. 椋鳥の付かず離れぬ二羽はるか (亜子)童子 泉
  4. 小鳥くるオカリナを吹く友の窓 (佐保子)竹葉 千香子
  5. 小鳥くる大きな空をつれてくる  (遅足)須美 能登 晴代 佐保子 亜子
  6. セキレイの立ち寄るコンビニ駐車場 (麗子)
  7. 鶺鴒のリズムよき尾の石づたい (晴代)郁子 竹葉 麗子 千香子 佐保子 容子
  8. 鶫鳴く山家の夕食(ゆうげ)馳走かな (泉)容子
  9. 鶉鳴く御吉兆(ごきっちょう)とは縁起良し(須美)郁子 佐保子
  10. 鵯去りて全ての音や消えにけり(竹葉)麗子 能登 晴代 童子
  11. かささぎの群れ飛ぶ白さDMZ (千香子)麗子 遅足
  12. 薄目開く目白埋葬せりし午後(容子)郁子 童子 亜子 泉 能登
  13. 髭を剃る退院の朝鳥渡る (童子)竹葉 晴代 千香子 遅足 容子

 

 

自由題

  1. 椋鳥や逢魔が時を群れ渡る (亜子)郁子 麗子 千香子 遅足
  2. 瀬田川に浮くは言の葉月明り (郁子)能登 佐保子 容子 童子 亜子
  3. 色葉散る伊達政宗のお膝元 (須美)
  4. 白光る墓地の小道を冬桜 (竹葉)晴代 佐保子 泉
  5. 平和賞の被団協や葛の花 (千香子)麗子 遅足 童子
  6. 妻の押す小春日和の車椅子 (遅足)竹葉 千香子 亜子
  7. 挨拶の帽子はとれぬ木の葉髪 (能登)須美 晴代 容子 泉
  8. 秋麗や人生整理祖母の技 (泉)竹葉 須美 千香子
  9. 金木犀灯りともせるごとく咲く (佐保子)麗子 晴代
  10. キリン舎の餌の高さや空高く (麗子)泉
  11. どんぐりを拾う八十路の童女かな (容子)竹葉 須美 能登
  12. 青みかん昼餉の畦にころげでり (晴代)郁子 遅足 佐保子 容子 童子
  13. 冬暁頭撫で逝くなと祈る (童子)郁子 能登 亜子

 

  トップ賞は 兼題 晴代さん

      自由題 晴代さん 郁子 でした。

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秋の鳥の投句が揃いました。

2024年11月19日 | Weblog

兼題「秋の鳥」

①      葬儀済みひときわ高く百舌鳥の声 

②      モズのオスキリリハードに眉ライン 

③      椋鳥の付かず離れぬ二羽はるか 

④      小鳥くるオカリナを吹く友の窓 

⑤      小鳥くる大きな空をつれてくる  

⑥      セキレイの立ち寄るコンビニ駐車場 

⑦      鶺鴒のリズムよき尾の石づたい 

⑧      鶫鳴く山家の夕食(ゆうげ)馳走かな 

⑨      鶉鳴く御吉兆(ごきっちょう)とは縁起良し 

⑩      鵯去りて全ての音や消えにけり 

⑪      かささぎの群れ飛ぶ白さDMZ 

⑫      薄目開く目白埋葬せりし午後 

⑬      髭を剃る退院の朝鳥渡る 

 

 

 

自由題

①      椋鳥や逢魔が時を群れ渡る 

②      瀬田川に浮くは言の葉月明り 

③      色葉散る伊達政宗のお膝元 

④      白光る墓地の小道を冬桜 

⑤      平和賞の被団協や葛の花 

⑥      妻の押す小春日和の車椅子 

⑦      挨拶の帽子はとれぬ木の葉髪 

⑧      秋麗や人生整理祖母の技 

⑨      金木犀灯りともせるごとく咲く 

⑩      キリン舎の餌の高さや空高く 

⑪      どんぐりを拾う八十路の童女かな 

⑫      青みかん昼餉の畦にころげでり 

⑬      冬暁頭撫で逝くなと祈る 

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運動会ビデオで追えば見知らぬ子  須美

2024年11月15日 | Weblog

メールで寄せられたコメントを紹介します。

能登さん:あるあるです。私、元カメラマンだったと言うのが恥ずかしくなるほど、 目の衰えが進行中です。

泉さん:子供の運動会では服装、背丈、髪型などほとんど同じで自分の子供をさがすのは大変。

童子さん:受ける!

生まれたときから動画があたりまえ。撮られ慣れているのか被写体の子どもの動きもとても自然で、歌や踊りなど主役級の演技を見せてくれます。最高のわが子の姿をおさめるために、運動会で親たちの場所とり合戦も盛んです。学校側の規制もあってプレッシャーもある中、「やっちまったな・・」という一句ですね。(笑)

 

 新蕎麦に誘われ蔵のある町へ  麗子

能登さん:その町のキャッチコピーに使えそうな句ですね。いただきます。

晴代さんと私もいただきました。晴代さんは食べ物の句がお好きときいていますので、私と同じく「新蕎麦」に魅かれたのだと思います

作者は岐阜県多治見市にある本町オリベストリートにいらしたそうです。古い商家や蔵が残る町並みは美濃焼の文化を感じる歴史ある独特の風情があります。焼き物に疎い私ですが、「織部」のイメージだけは浮かびます。確か人気のお蕎麦屋さんがありました。いつも大勢待っていて入店できず、この一句を胸に今度こそ新蕎麦をいただきたいです。  郁子

 

 

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秋の空仁徳陵の濠澄めり  千香子

2024年11月14日 | Weblog

堺市にある仁徳天皇陵。今は大山陵古墳というそうです。5世紀中ごろに築造されたという486メートルの日本最大の前方後円墳です。そのお濠はあまりにも大きすぎて中はよくわかりませんが、きっと秋になり水も澄んでいるのでしょう。秋の空の青。天皇陵の緑とお濠の水の色。目に見えるようでした。

晴代さんも「空も陵も大きな景ですね。」というコメントを下さいました。亜子さんも句会で「魂を5世紀に持っていかれるロマンあふれる句。想像の翼を広げてくれる。そしてラストの「澄めり」でぴしゃりと終わっているところもよい」と話されました。

余談ですが、実は私。この仁徳陵にあこがれてそのすぐ近くにあった大学を受験しました。JR阪和線「百舌鳥駅」を降りて古墳の横を歩きながら受験会場へ。その広大さと駅名を「モズ」と読むことを知りました。結果は見事撃沈でした(笑)あれから40年以上。大学は統合され今はもうありません。でももう一度ゆっくり行ってみたいです。

 

さて秋の空。お次は月夜の句です。

   今生か名月母に知らせけり  容子

美しい月を見ると吸い込まれていくような気持ちになります。そしてこの世は一体何なんだろうか。。。そんな気持ちにもなりますね。思わず離れているお母さんにこの美しき月を見せたくて声をかけられたのでしょう。

句会では上五の「今生か」の「か」の意味が気になるという声や、自分だけで見るにはもったいない、大切な人に知らせたくなる気持ちがよくわかる。心に染みるいい句だという講評でした。

作者の容子さんは「お母さんが来年中秋の名月を見られるか?」という思いがよぎったそうです。そして思わず電話したとのことでした。

美しい月を大切な人に知らせたくなる気持ち。それも月のパワーでしょうね。麗子

 

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二つ上の姉の病めるや秋の蝶  佐保子

2024年11月08日 | Weblog

朝の冷え込みが急に厳しくなりました。早朝に救急車のサイレンを聞くとドキリとします。温度差は身体に負担がかかりますね。

ところで親を看るのと違って、兄弟姉妹の病は堪えるものです。同じ環境で育ち、共に人生のステージや思い出を共有しているからでしょうか。

自分の足元が揺らぐような不安な気持ちになります。胸に迫る一句には、作者の状況を知る方もいらしてたくさんの票が入りました。二つ上というお姉さんとの関係がリアルで、いっそう切なさが伝わります。

私も二つ上の姉がいて、最近、気苦労が多いのかすっかり小さくなり、満身創痍で孫の世話をしています。竹葉さんも二つ上のお姉さんがいらっしゃるとのこと。。

姉を思う気持ちへの共感と同時に不思議なご縁を感じました。

 

さて「秋の蝶」問題です。

遅足さんから「蝶の秋」ではどうだろうという指摘があったそうです。

秋の蝶は、夏の盛りを過ぎて秋風が吹く中で見られることから、儚さや移ろいを感じさせる詩的なイメージを持つ季語です。この先冬を迎えるとどうなってしまうだろうという切なさもあり、姉の病と響きあいます。

蝶の秋 となると、少し違った味わいが出てきます。句会のときにはそこまで感じられませんでしたが、残りわずかな蝶の命を惜しむ感情が出るように思いました。華やかにひらひらしている蝶にも人生の秋というタームがあるということでしょうか。

「秋の蝶」「蝶の秋」  どのように思われるでしょうか。 郁子

 

 

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隣家より嬰の声して良夜かな  亜子

2024年11月07日 | Weblog

自由題でトップ賞になった亜子さんの秀句。

美しい夜。窓を開けるとお隣から赤ちゃんの泣き声が聞こえます。静かな夜に響きますがそれは生きている幸せな音です。句会では嬰の声と月の対比。未来ある暖かな声がよいと絶賛でした。

童子さんからも「赤ちゃんの声の感じ方が優しいですね。」とのコメントが届きました。

作者の亜子さんは、マンションの9階にお住まいです。以前、お隣に双子の男の赤ちゃん(ゆう君とこう君)が生まれベランダから泣き声が聞こえていたそうです。後年、お隣さん一家は引っ越されたのですが、なんと先日、成人し社会人になったゆう君に亜子さんは突然、街中で声をかけられたそうです。その日は折しも十五夜だったとのこと。こんなことがあるのですね!!

このエピソードに一同驚愕。小説以上の物語性。

亜子さんは「回想を現在形で詠む」という方法を教えて下さいました。

今年6月に93歳で亡くなられた俳人鷹羽狩行さんは「俳句は過去をも映し出す鏡」と常々おっしゃられたそうです。

どうしても現在のことだけに目を向けて俳句を作りがちですが、過去を現在に取り出して詠める広がりにまたまた可能性を感じました。

いつも貴重なアドバイスを下さる亜子さん。先日お元気に米寿をお迎えになりました。心からお祝い申し上げます。             麗子

 

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孫が子に子は親に訊く芋煮会 遅足

2024年11月01日 | Weblog

 

11月です。ようやく季節の体感をともなうようになりました。鍋物、煮物が恋しくなります。今日は良い句ながらいまひとつ票の伸びなかった三句をとりあげます。

 孫が子に子は親に訊く芋煮会 遅足

芋煮会とは、山形県や宮城県など東北地方の各地で行われる行事で、河川敷などの野外にグループで集まり、里芋を使った鍋料理などを作って食べる秋の風物詩です。

孫が子に、子が親にきいたことは何か?など考えるととれずという意見、芋煮会の由縁ではないかなど想像したりしました。年長者亜子さんは、これは家族の語らいの様子を描く作者ならではの独特の表現なので、内容はどうでもいいのよ。わいわいがやがやにぎやかということよ。皆、なるほど~。作者の狙いどおりだったでしょうね。

 

 緑いろ青といふ母芋を煮る  童子

こちらもちょっぴり???  選句された方は

「緑色を青と言ってしまうお母さんっていいですよね。」「信号機も緑だけど「あお」っていいますもんね」と共感されていました。童子さんならではのお母さんのお人柄の説明は解るようで解らないような。。一度聞いてみたいです。

 

おしまいに

 里芋の囲炉裏を囲む報恩講  能登

「報恩講」を辞書で調べました。

報恩講(ほうおんこう)とは、浄土真宗の宗祖である親鸞聖人のご命日をご縁として、営まれる法要(行事)のことです。

ありがたいお説教をききながら、囲炉裏では芋がコトコトしている景は、湯気や香りまで浮かびなかなかの風情を感じました。

ところが亜子さんから季語が三つと指摘。「里芋は秋 囲炉裏は冬 報恩講も冬」 

「報恩講まで言ってしまったのが少し残念」とのことでした。 なるほど~(皆がメモ)

 

亜子さん:最近の575全体に言えることですが、もう少し季語を大切に。大事にして考えてほしい

久しぶりの秋の対面句会 まだまだ勉強が足りないなと思うと同時に多くの収穫がありました。郁子

 

 

 

 

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