575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

菜の花や崋山トヨタの夢のあと          朱露

2006年03月31日 | Weblog
 「菜の花や」は蕪村、「夢のあと」は芭蕉。

 田原市は、渡辺崋山とトヨタを抱えている。
 あるいは抱えられている。 市民は怒るかな?

 全て忘れられても、菜の花は咲くという句。
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名残の雪   麗

2006年03月30日 | Weblog
桜の開花宣言のあとに今日はうっすら雪景色。
寒の戻りでのどをやられてしまいました。

またまた本の紹介で恐縮ですが先日話題のリリー・フランキー作
「東京タワー」を読みました。リリーさんて外人さんかと思いきや
私と同世代の福岡生まれの男性コラムリストでイラストレーターなど多彩な
活動をしている方でした。やられました!
本の帯にあるように涙が流れて仕方ありませんでした。
こんなに泣いた本は久しぶりです。ぜひ男性陣に読んでもらいたい一冊です。

本の内容はタイトルにあるように「オカンとボクと、時々、オトン」という
リリーさんの複雑な家族の物語ですが、
小説版「母に捧げるバラード」という感じです。
この世に存在するひとりひとりに母親がいるという当たり前だけど不思議なこと。
その母親との別れをみんなが経験するのにみんなその恐怖に向き合って生きているという現実。
リリーさんの友人の松田美由紀さん(故松田優作夫人)が
「男は母親が死んでからやっと一人前になるのよ」という言葉が心に残りました。
長男は皆マザコン。と私は思っていますがいかがですか?
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球春や球の弾ける音がする   長良

2006年03月29日 | Weblog
 WBCに始まり、高校野球にプロ野球、それぞれの球が弾けている。

 いざ球春!青春! 性春とも?         

 わくわく、そわそわの音がいい・・・

 音といえば、二年振りに我が家のまわりにウグイスが戻って来た。
 今年はなぜか、せわしい(無音の間隔が短い)気がする。
 朝1時間ほど鳴いて…どこかへ行ってしまうのか?

 ヒヨドリや猫などの声(音)はじつにイヤらしい。

 ウグイスはユーモラスで親しみを感じるのはなぜ?

                       


    口笛を吹く口実やホーホケキョ   長良
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春休み吉川英治三国志  朱露

2006年03月28日 | Weblog

もう一つ浮かぬ劉備の春休み

春休みどこ吹く風の関羽かな

張飛なるヨラバキルゾの春休み

曹操に暗い憧れ春休み


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句歴600日目の日記            愚足

2006年03月27日 | Weblog
 平成18年3月27日(月)多分はれ

俳句の中に読んでも良く分からないのがある。その原因は次のどれかだろう。
  ① 読み手に責任がある場合。
  ② 作者に責任がある場合。
  ③ 両者に縁が無かった場合。
だったら、そんな句に出会った時、②か③だと思う事にしよう。

 また、句会で自分の句が良い句だと思うのに採られないことがしばしばだが、そんな時は、①か③だと思うことにしよう。

 これで、のびのび俳句を楽しめるようになると思う。でも進歩が無くなりそうな気もするが、まあいいか。 しかし師匠には黙っていよう。
 明日から若狭の一人旅だ。早く寝よう。
       
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おくれ毛や三月生まれのひと笑ふ  絵門

2006年03月26日 | Weblog
絵門さんが折々の句を紹介した小冊子のなかの句です。

 高校生の頃だったか「三月生まれ」という映画があった。
 主演はジャクリーヌ・ササールという可憐な新人女優。
 フランス映画だったかどうか遠朧である。
 内容はすっかり忘れてしまったが、カミさんがそうだ
 からという訳では決してないが、三月生まれという
 語感が妙に気に入ったのである。

と、解説がありました。 
この文を読んで思い出しました。
確かフランス映画だったと思います。

 三月の風は移り気花売女  草間時彦

移り気な月も、もうすぐ終ろうとしています。

              (遅足)











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ハーモニカ昭和を語る春彼岸  

2006年03月25日 | Weblog
塔句会の中野さんの句です。

最近、ハーモニカを買いました。
赤とんぼしか吹けませんが、音色は、まさに昭和そのものです。
春彼岸という季語も、あの世、此の世の人々を連想させてくれます。

中野さんは、水琴窟の研究家であり、音に詳しい方です。

     

この他、塔句会で好きな句は

 手に包むコーヒーカップ雪柳  石田

最高得点はこの句です。

 山際に耕人のあり雲ひとつ   敬子

                  (遅足)

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春の闇男は黙って喧嘩する  朱露

2006年03月24日 | Weblog

私のラジオでバーのママとダベる10分。

「喧嘩売ることしか考えてない」、と私。

「穏やかな人に見えるけど」。ママ当惑。

「そう喧嘩すると元気出るね」と納得顔。


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ケータイ小説    麗

2006年03月23日 | Weblog
雫井修介というミステリー作家をご存じですか?
1968年愛知県生まれで「犯人に告ぐ」「火の粉」などで最近、本屋さん
でも平積みされています。
この作家が携帯読書サイトで発信した「クローズド・ノート」という
小説に100万件のアクセスがあったそうです。
読書離れが進む若者がこのサイトを毎日見るのが日課になったとのこと。
単行本になったので早速読んでみました。

引っ越し先の部屋に置き忘れられた1冊のノート。それは小学生の先生だった
らしき女性の日記でした。読み始めると同時に主人公の日常は
その日記に支えられるようになっていきます。
これ以上は書けませんがとても心暖まる作品です。
会話文が多いのがケータイでの読書という新たなツールの特色ではありますが
ストーリーがしっかりしているので読み応えはありますよ。
元先生の愚足さんは涙なしでは読めないかも??

春は別れの季節でもあります。せつなくてちょっぴり泣きたい気分の時にもお勧めです。


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健康と花がニンジン歩く群れ   長良

2006年03月22日 | Weblog
 やっといい気候になってきました。
 スポーツシューズにリュックの人が歩いています。

 目的は健康、花、それとも~でしょうか。  

 日頃の運動不足を解消するため?比較的年齢の高い人に
 好まれるようです。

 昔、インベーダーゲームが流行った頃、流行とは300万という単位、
 800万を越えると
 それは「文化」となるという名言?を聞いたことがある。

 さて、歩く群れという社会現象は現代の「文化」?でしょうか。


    WBC急場を凌ぎ花となり   長良

            

      
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如月や光の束を立ちあげて  絵門

2006年03月21日 | Weblog
中日俳壇に載った絵門さんの句です。

 如月は陰暦二月の異称。今の暦なら三月である。
 仲春ともなると日差しは力を増して明るく強くなる。
 そういう光のありようを「束」と捉えた。
 感覚的な作品である。

長谷川久々子さんの評です。

素晴らしい句ですね。
写生から「束」という言葉を引き出しています。
別に特別な言葉ではありません。 

       


 

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土の俳句        愚足

2006年03月20日 | Weblog
 来月の「お題」は「土」。 なかなか見つかりません「土の句」清水哲男氏の「増殖する歳時記」の助けを借りて。
   
  畑打つや土よろこんでくだけけり      阿波野青畝
  日当りの土生き生きと龍の玉        山田みずえ
  ナイターに見る夜の土不思議な土     山口誓子
 よくわかる句です。

  土佐脱藩以後いくつめの焼芋ぞ      高山れおな
  土筆生ふ夢果たさざる男等に        矢島渚男
 分からん上に、これは「土」違い。       
                 
  
 
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木蓮や咲いて拒絶という白さ  朱露

2006年03月19日 | Weblog

木蓮が咲くとドキッとするのは私だけか。

殺風景な冬景色の中に、ある朝突然開く。

咲きたいから咲くのだが逆の感じがする。

否、ノー、ニヒト、ノン、が咲き乱れる。

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鳥の巣にの句について

2006年03月18日 | Weblog
鳥の巣に鳥が入ってゆくところ  爽波

 たしかに子供がつくったような句です。
 先生にこの句について、お聞きしました。
 名句かどうかは疑問だが、良い句とのこと。
 子供でも出来そうですが、と聞きました。
 子供だと。

鳥の巣に鳥は入っていきました  

鳥の巣に鳥が入ってゆくところ

 並べてみると・・・

 「ところ」という、何でもない言葉の力が感じられます。

              




 



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しずしずと三島由紀夫が降りてくる  朱露

2006年03月17日 | Weblog

23の時三島邸へ録音に行った。彼は32だ。

階段を降りる姿に美学を感じてウヘとなった。

45で自殺した時、私は豊橋へ島流しだった。

己の生命を己で律するのは、人間的だろうか。


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