575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

山法師青葉まとって門の番    朱露

2012年04月30日 | Weblog
      彼はミズキ科の落葉樹で目前に。 
      三十数年の友でお互い無口が華。
      山法師じゃ延暦寺の悪僧だしね。
      ミズキちゃんだと門番はムリか。



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レタス手にメタボに良いと露天売り  立雄

2012年04月30日 | Weblog
ラジオ体操はアメリカで始まったそうです。
生命保険の会社がスポンサーに。
日本でも、戦前からラジオ体操はあります。
新しく大衆化していった都市生活。
以来、養生、という考えから、健康という思想にシフト。
健康が大きな関心事になっていきました。

戦前の目標は、優秀な兵士たるべく、健康優良児。
戦後は、個人一人一人の健康へ。
いまや、老若男女、なべて、健康志向の世の中。
テレビでも健康志向の番組やCMが。
テレビで○○が良いと放送されると・・・
すぐにスーパーの棚から消えるとか。

今はトマトがメタボに良いそうです。
ケチャップ会社の株価も上がっているとか。    

                   遅足
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春の朝軒の車の列長し     朱露

2012年04月30日 | Weblog
   道路向こうのプレハブは六軒。
   建て方は同じだが色は六種類。
   車は十二台で全て軽自動車だ。
   我が家は半世紀一貫して一台。

            



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レタスもぐ新一年生手に余り   結宇

2012年04月29日 | Weblog
晴代さんは、親心を詠んだ一句と読みました。
レタスもぐ、と、新一年生の間に切れがあるという読み。

レタスをもぎながら、食事の準備をするお母さん。
今年、新一年生となった我が子のことが、ちょっと心配。
最近、悪戯が過ぎることもあり、親のいうことを聞かない・・・
先生や友達とうまくやっていけるかしら?

レタスもぐ新一年生の手に余り、なら、子供の様子を詠った句に。
俳句は読み手が半分、製作に携わる文芸ですね。

豊橋市の八町小学校に入学。校庭に並んで、日本のトビウオ、
古橋選手のお話を聞いた覚えがあるのですが、
中身は全く記憶にありません・・・一年生だったのかな?

                    遅足


               
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春暁や庭の水飲む夫婦鳩    朱露

2012年04月29日 | Weblog
    多米連山の日の出前に起きている。
    善良なる豊橋市民は睡眠中である。
    いつもの夫婦鳩が大鉢の淵に止る。
    金魚が居るので朝から気がもめる。

            



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やわらかなレタスの朝に白き靴   麗子

2012年04月28日 | Weblog
真っ青に晴れ上がった空で始まったゴールデン・ウィーク。
東名高速は、三ケ日と岡崎の間が朝から渋滞とか・・・
定年後は、現役の人たちの邪魔にならないようにと、
GWには出歩かないようにしています。

さて、レタスの句です。
「やわらかなレタスの朝」・・・
繰り返される、普通で、幸福な一日の始まりを、感じさせます。
食卓には、パン、コーヒー、卵焼に、レタスのサラダ。
青いレタスの色は爽やかで、やわらかい。

そして、白い靴が、取り合わされると。
新生活の始まり。朝食をすませた新一年生が登校・・・。
まっしろなソックス。真っ白な靴。
レタスの爽やかさが効果的な句ですね。

白い靴、が夏の季語なので、夏の句と読まれますが。
初夏の句と、読めば、新一年生ではなく、フレッシュな大人の句に。

なんでもない日常が、貴重な時間と感じられるようになったのは、
自分が病気になったり、連れ合いの健康状態が気がかりな時。
いつまでも続くと思い込んでいた時間。
本当は、わずかしか残されていないと、知った時からです。
だからといって、これまでと違ったことをするわけではありませんが。

                    遅足
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恋の季節から子育ての季節へ    遅足

2012年04月27日 | Weblog
すずめが、近くの電線を保護する筒のなかに巣をつくったようです。
庭で餌をつついていた雀のうちの2羽でしょうか。
恋の季節から結婚生活、子育ての季節に。
動物たちの季節もどんどん変化しています。

室生犀星に「春の寺」という詩があります。

  うつくしきみ寺なり
  み寺にさくられうらんたれば
  うぐいすしたたり
  さくら樹にすずめら交(さか)り
  かんかんと鐘鳴りてすずろなり。
  かんかんと鐘鳴りてさかんなれば
  をとめらひそやかに
  ちちははのなすことをして遊ぶなり。
  門もくれなゐ炎炎と
  うつくしき春のみ寺なり。

生き物の世界は時に残酷にも。
あの鳩の雛は、どうも悲劇的な運命をたどったようです。



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男独り七十六年レタス抜き   朱露

2012年04月27日 | Weblog
最後の「レタス抜き」の読み方が二通りに分かれました。
ひとつは、一生、レタスは口にしない。
いまひとつは、仕事として、あるいは、家庭菜園で、
レタスを作り続けてきたと。

作者は、レタス嫌いのようです。
この気持ち分からなくは、ありません。
はじめてレタスを口にした時の印象は、といえば、
「えっ?!。これが食べ物???」というものでした。
まるで青虫になった気分、ドレッシングなしで、口にしたのでしょう。

そういえば、子供の頃には、生野菜を食べると言う
習慣はありませんでした。
理由は、回虫が怖かったから。
今は、衛生状態も大幅によくなり、
生のサラダが安心して食べられる時代ですね。

                      遅足
 
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盤石の備え碁盤よ春の雨   朱露

2012年04月26日 | Weblog
    盤石は囲碁の言葉ではないが、
    盤と石は部屋の隅に待機中だ。
    新聞の総譜が出ると必ず打つ。
    この程度では強くはなれない。

              

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心を整える   麗

2012年04月26日 | Weblog
実は5年ほど前から週一回ヨガのレッスンに通っています。
あまりにも身体が固いので身体が軟らかくなれば心も軟らかくなるかと思い始めたのでした。

俗にいうパワフルヨガで終わるとぐったり。午後はほとんど何もできずという感じですが
先生の最後の挨拶が気に入っています。

「調身、身体を整え、調息、呼吸を整え、調心、心を整える。その先にあるのは調和です」
というもの。「取り巻く自然、家族。支えてくれる人に感謝しましょう。」と言われ、
なぜか殊勝な気持ちになれます。

今日木曜日がそのレッスン日。今から行ってきます!

        若葉雨呼吸ひとつを丁寧に   麗
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スプリング・エフェメラル     遅足

2012年04月25日 | Weblog
長野県・岡谷市の出早公園で、かたくり祭と、聞いて行ってみました。
神社の境内一帯にかたくりの花。
カメラマンが地に這うようにして写真を撮っていました。
私も、さっそくシャッターを押して・・・
写真は、その中の一枚です。
公園では、お茶の接待もあり、楽しい時間を過ごしました。

かたくりの花のように、春先に花をつけ、夏まで葉をつけると、
あとは地下で過ごす草花を、スプリング・エフェメラルというそうです。
「春の短い命」というような意味で、「春の妖精」とも。

  かたくりの花すぐゆれて谷こだま   飯塚田鶴子

かたくりは、堅香子(かたかご)とも。

  堅香子の花のみる夢ゆれている    遅足


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携帯に春の陽当り鳴りもせず    朱露

2012年04月25日 | Weblog
      私の携帯は殆ど鳴ったことがない。
      携帯は携帯していなければ鳴らぬ。
      女房はよく携帯するのでよく鳴る。
      格言「携帯を見れば人がわかる」。

               


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高遠の人懐っこい桜かな   遅足

2012年04月24日 | Weblog
昨日、長野県・高遠の桜を見に行きました。
あいにくの雨模様でしたが、お城址についた時には、
雨が上がり、駐車場にも恵まれてラッキー!

ここの桜は「タカトウコヒガンザクラ」という種類で、
明治8年ごろから植え始られて今では1500本にも。
花はやや小ぶりだそうです。

お城址一面に咲き誇る花の下を歩いていても、
花に押し付けがましい感じがありません。
桜たちが人懐っこい顔を向けているような・・・

公園のなかには、句碑が2つ。
一つは河東碧梧桐。

  西駒は班雪(はだえ)てし尾を肌脱ぐ雲を

と、ここから見える駒ケ岳を詠んだ句。

荻原井泉水の句は花を詠んで

  花を花に来て花の中に坐り

です。花が3つも。ここの花が気に入ったんでしょうね。

                   遅足


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春深し成すこと一句作るだけ     朱露

2012年04月24日 | Weblog
     定年になって仕事をやめて十六年経つ。
     人前でシャベル仕事は実に嫌なものだ。
     「イヤだ」と思っているのが顔に出る。
     ムリヤリ笑顔を作ったので大病を患う。

                


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春嵐居留守使って棋譜並べ   朱露

2012年04月23日 | Weblog
     相棒は品川の妹の家へ遊びに行った。
     そこへ春の嵐が吹き捲くるのを幸い、
     門を閉ざし居留守を使って碁を打つ。
     門はないので玄関の鍵をかけて二階。


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