575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

照ノ富士春雄優勝春の夢  佐保子

2024年02月29日 | Weblog

照ノ富士が「春雄」という四股名だとは知りませんでした。佐保子さんはよくお相撲をご覧になっているのでしょう。初場所は怪我から復帰して優勝。来月の春場所も連覇できるでしょうか?この句では漢字が多いので横綱らしく強そうな感じがして効果的だと思いました。また春の夢を実現させて欲しいですね。

亜子さん:照ノ富士は先場所で優勝し夢が実現しました。心が温かくなるおめでたい句。

泉さん: 照ノ富士は怪我から復帰して横綱になり今回は優勝した。

 

   投稿欄にその名探して春の夢  遅足

新聞に投稿をよくなさる方の名前を見つけた時の喜び。しばらくないとお元気かな?と心配になったり。。「春の夢」がその両面に合っているようです。

童子さん:◎の句。投稿をなさってた大切な人の名前を探す切なさが良く伝わります。

「に」はない方がよかったかな?「に」があるからいいのか。春の夢、季語がしっかりたってて素敵です。

 

  会いたくてなぜか会えない春の夢  麗子

これは私の拙句。父が亡くなってちっとも夢に出て来ませんでした。ところが、今朝、夢に出て来たのです。人の夢の話は面白くないと言われますが書かせてください。

私は実家にいます。父は宴会か何かで大阪の街に行っており、その出先から、帰るコールがありました。「今から御堂筋線で帰る」と。そして突然母に電話を代わったのです。私は「お母さんも一緒だったのだ。。」と思い、母とも電話で話したあと「じゃあ、すき焼き作って待ってるからね!」と言って電話を切りました。そこで私は気がつきました。母は4年前に亡くなっていることに。「では、今電話で話したのは誰?」と思ったところで目が覚めました。

夢の中で懐かしい両親の声がしっかり受話器から聞こえました。そして奇しくも昨日が父の49日だったので無事に母と会えたことを確信し、朝少し泣いてしまいました。

      会いたくてやっと会えたね春の夢  麗子

 

 

 

 

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辺野古の湾を群れるジュゴン春の夢  千香子

2024年02月23日 | Weblog

今月のもうひとつのトップ賞、千香子さんの秀句です。

ジュゴンは「人魚」のモデルとなったと言われる海の哺乳類です。親近感をいだくふくよかな体格(笑) 鼻のあなをぱかっと開け閉めする愛らしさが私は大好きです。日本国内では沖縄島の東部の沿岸域にわずかに見られるそうですが、米軍基地移設により辺野古の海では絶滅が懸念されています。

 泉さん:埋め立て計画が実施されはじめたが住民も魚達も悲しんでいる。

 須美さん:ジュゴンが群れるのが夢で無くなるといいな。

 亜子さん:辺野古では国が民意を無視して工事が進められている。平和の象徴のジュゴンが群れて泳いでいるはずなのに。。そんな海が戻ることを夢として見る。これもある意味祈りの句でしょう。

 童子さん:現実になればどんなに良いでしょうか。

 

  

昨日のブログにもありましたが春の夢という定義が広く、作者も選句で少し迷ったとききました。

「春の夜の夢のごとし」ということなら儚いもののたとえ、

少し艶めいたものかもしれないし、眠りの心地よさもあり、遠くに霞んでいきそうな景色かもしれない。広がりがあるなと私も今回気づかされました。

この句に関しては作者の危惧と祈りが感じられます。破調がひっかかりを感じさせインパクトをもつのかもしれません。

定型の575に整えるなら

 ( 辺野古湾群れるジュゴンの春の夢 )

するっと流れ過ぎてしまう・・?

ジュゴンの見る夢なら温かい辺野古湾でいつまでも海藻を食べていたいなという夢でしょうね。  郁子

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父宛の母の恋文春の夢  亜子

2024年02月22日 | Weblog

「春の夢」句会いかがでしたでしょうか?ちょっと捉えどころのない「春の夢」。春眠に見る夢ですが、春の願望のようにも思えます。

千香子さんと同票でトップになった亜子さんの句。

親の恋文を発見するのはどんな気分でしょうか?見てはいけないような、両親にもこんな甘い時があったのかと。いずれにしてもご両親はもうこの世にはおられず、恋文からしのばれる両親の恋心。春の夢のようにうっすらと色づいて見えたことでしょう。

容子さん:若かりし日の手紙か、最近のものなのか。 デジタル時代はこういったものが残りそうにないですね。 

郁子さん:親の青春時代はあまり知りたくないというのが本音ですが、恋文なんて出てきたら。。。(笑) まだまだ子どもなのか春の夢にしてしまいたい。

能登さん:ホッコリする佳句。

       ★★★

亜子さんに句意を聞いてみました。

明治生まれのご両親は恋愛結婚だったそうです。ご両親の実家を処分された時、若き日のお母さまのお写真が出て来たそうです。その写真の裏にお母さまからお父様への恋文が書かれていたそうです。

素敵なエピソードですね!!今回「春の夢」の理解が難しかったという声がありました。夏の夢とどう違うのか?亜子さんが「春の夢の範囲は広くていい」とのアドバイスをくださいました。確かに。明日もトップ賞の千香子さんの句をご紹介します。麗子

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2月「春の夢」 結果発表!

2024年02月21日 | Weblog

兼題「春の夢」

  1. 照ノ富士春雄優勝春の夢 (佐保子)遅足 麗子 泉 亜子
  2. 縁側で傍らに猫春の夢 (泉)千香子
  3. 投稿欄にその名探して春の夢  (遅足)佐保子 晴代 童子
  4. あまた会う亡くなりし人春の夢 (須美)竹葉 晴代 千香子
  5. 春の夢呼べど叫べど醒めぬ母 (童子)能登 須美
  6. 父宛の母の恋文春の夢 (亜子)容子 遅足 佐保子 能登 郁子
  7. 会いたくてなぜか会えない春の夢 (麗子)竹葉 晴代
  8. あちら向く君に寄せる手春の夢 (竹葉)容子 能登 須美
  9. 能登市場音のないセリ春の夢 (能登)千香子 泉 亜子
  10. 辺野古の湾を群れるジュゴン春の夢 (千香子)佐保子 須美 泉 亜子 童子
  11. 夢の中春の一輪さがす原 (晴代)郁子 童子
  12. 春の夢セスナは空か空耳か (郁子)容子 遅足 麗子
  13. つぶやいたただ春の夜の夢のごとし (容子)竹葉 麗子 郁子

 

 

自由題

  1. 早春の空に残れる一葉かな  (遅足)麗子 須美 泉 亜子
  2. 地中より沸くごと雪の乱舞して (亜子)竹葉 遅足 佐保子 晴代 能登
  3. 蝋梅は咲いたかと聞く父の指 (麗子)容子 遅足 晴代 能登 須美 亜子 郁子
  4. 焼き芋やふっくらと焦げ紅はるか (千香子)
  5. 春そぞろ手にコンビニの新製品 (郁子)容子 須美 童子
  6. 蕎麦を食べ豆のおまけや明日立春 (佐保子)麗子 能登 泉 郁子 童子
  7. 味噌汁で黒く輝く蜆かな (泉)
  8. 穴だらけ托鉢の足袋春来る (能登)竹葉 容子 晴代 千香子 童子
  9. 好物の味も変えたり春の風邪 (晴代)麗子
  10. 雪嶺や白増す魔力光さす (竹葉)遅足 佐保子 泉 郁子
  11. 伊勢参り親子三代砂利を踏む (須美)佐保子 千香子
  12. 還暦の骨折に如月笑う (童子)亜子
  13. ものの芽や冒険譚に足軽く (容子)竹葉 千香子

 

予想はいかがでしたか。いろんな広がり方を見せてくれた春の夢でした。

トップ賞は 兼題  亜子さんと千香子さん

自由題は  麗子さんでした。おめでとうございます

 

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春の夢句会の投句がそろいました。

2024年02月20日 | Weblog

「春の夢」。いろんな夢が見られました。明日の結果をお楽しみに。

兼題「春の夢」

①      照ノ富士春雄優勝春の夢 

②      縁側で傍らに猫春の夢 

③      投稿欄にその名探して春の夢  

④      あまた会う亡くなりし人春の夢 

⑤      春の夢呼べど叫べど醒めぬ母 

⑥      父宛の母の恋文春の夢 

⑦      会いたくてなぜか会えない春の夢 

⑧      あちら向く君に寄せる手春の夢 

⑨      能登市場音のないセリ春の夢 

⑩      辺野古の湾を群れるジュゴン春の夢 

⑪      夢の中春の一輪さがす原 

⑫      春の夢セスナは空か空耳か 

⑬  つぶやいたただ春の夜の夢のごとし 

 

自由題

①      早春の空に残れる一葉かな  

②      地中より沸くごと雪の乱舞して 

③      蝋梅は咲いたかと聞く父の指 

④      焼き芋やふっくらと焦げ紅はるか 

⑤      春そぞろ手にコンビニの新製品 

⑥      蕎麦を食べ豆のおまけや明日立春 

⑦      味噌汁で黒く輝く蜆かな 

⑧      穴だらけ托鉢の足袋春来る 

⑨      好物の味も変えたり春の風邪 

⑩      雪嶺や白増す魔力光さす 

⑪      伊勢参り親子三代砂利を踏む 

⑫      還暦の骨折に如月笑う 

⑬  ものの芽や冒険譚に足軽く 

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避難所の空にもオリオン輝けり  童子

2024年02月16日 | Weblog

能登半島地震をふるさと富山で体験した作者から次のコメントとともに寄せられた一句です。

「元日の夜は余震に何度も外へ飛び出しました。つと空を見上げたら、それはそれは見事なオリオン座が煌々と…自然の素晴らしさと非情さを感じずにはいられませんでした。避難生活を送っている方々を勇気づけるように、天に雨や雪を降らせずに冬の星座をあげてくださいと祈るばかりです。」

童子さんの願いは聞きいれられず、悪天候がかなり救難活動の妨げになったことを思いだします。

 千香子さん:地上で何があろうとも 空にはいつもの ように変わらず オリオンが輝きさみしさが伝わってきました。

 能登さん:オリオンも輝き、全天一明るいシリウスも輝いています。早い復興を祈っています。

 麗子さん:こんな悲惨な状況でも空にはオリオン座が輝く。電気もなく一層くっきりと見えたことでしょう。やるせない無常の気持ち。阪神大震災の夜も満月が美しかったと聞いたことを思い出しました。避難所が俳句に出て来るなんて。。。

 亜子さん:避難所の生活は厳しいものですが、見上げればオリオンが輝いていますよと被災地の人たちにエールを送る句。この思いを共有したい。

私もいただきました。空はつながっていても何もできない小さい自分を感じました。せめて避難所からオリオンを見ながら一緒に頑張ろうねと誓い合う方が隣にいらっしゃることを願いました。

 

さて、今月の句 「春の夢」が出そろったようです。        

最後に先月自由句で出した私の初夢を紹介させてください。

  初夢は円空仏に母の顔

泉さんは「幸せな気分にさせる夢です」と選んでくださいましたが、実は半泣き状態で飛び起きた私の夢でした。

車椅子の母を施設から連れ出し、山道を散歩しているのですが、石に車輪があたりそのはずみで母が椅子から飛び出して転がってしまいます。大慌てで抱き起したら全身土まみれ。なんてことを!!

夢中でその土を払い落としていたら母が手の中で固くなり円空仏になるという、感触もともなう生々しい夢でした。表情がおだやかでそれだけは救いでしたが

初夢にしては辛いですね。

皆さまの春の夢はどのような・・・  楽しみにしています。  郁子

 

 

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寒がらす湯舟波立ち地震わたる  千香子

2024年02月15日 | Weblog

元日の能登半島地震を詠まれた句が多く集まりました。まず、千香子さんの句。

あの時「寒がらす」が一斉に鳴いたのか、飛び立ったのか。それとも何か悪い予感がしたのか?湯舟が波立つ大きな揺れ。大阪の兄のマンションでも水槽のめだかが飛び出したそうです。かなり離れているのにそれほど大きな揺れだったことがわかります。

容子さん:湯舟の波立ちには地震のリアル感があります。言葉が詰め込まれているのにとても流れが良いと思います。

亜子さん:地震の揺れを湯舟に見たところに感心しました。寒がらすが不気味さを暗示している。

もう一句ご紹介します。

    年始地震輪島塗り椀抱き締めん  竹葉

作者の竹葉さん。「輪島塗りのお椀なんて持ってませんが、毎日見るニュースに心痛めてばかりですので、一句作りました。現地には何の役にも立ちませんね。」とのコメントがついていました。いえいえ被災地に心を寄せる俳句。「抱き締めん」に痛い程気持ちが伝わって来ます。

私も輪島塗りのお椀は持っていませんが、いつの日か必ず応援したいと思います。

能登さん:輪島塗はたぶん、生き延びてくれると信じています。

今はまだボランティアの受付もままならない現地ですが、輪島塗りの職人の技は困難を超えても受け継がれまた復活すると私も信じます。それにしても「地震」を「なゐ」と書くほど日本は昔から地震の被害を受けていたことがわかります。でもここまで発展して来ました。輪島塗りの工房を金沢に移して生産を再開したところもあるというニュースも聞こえて来ました。時間はかかっても必ず復興できるとの祈りを込めて。麗子

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能登地震つぶれし軒に注連飾  能登

2024年02月09日 | Weblog

何も元日からこのような悲惨な地震がおきなくても。。と誰しも思ったことでしょう。

作者の能登さんは能登の御出身。そのときの衝撃!いかほどであったろうと推察します。ご実家はお兄さまが継がれておられるそうですが、ご家族お家とも無事だったと伺い安堵しました。それでもいまだ余震の速報が入る毎日。不安と不自由な日々は続いているのでしょうね。

いただいたコメントです。

竹葉さん:お正月が台無しになった情景、胸つぶれる思いをしっかり詠んだ句だと思います。

麗子さん:あまりに辛い新年早々の大地震。家の倒壊、軒の注連飾りもつぶれて言葉にならない光景をなんとか言葉にされた作者の勇気。おめでたい筈の注連飾りが何とも無残・・どうしようもないかなしみに胸がつぶれます。

ほかに 遅足さん 佐保子さん 晴代さん 童子さん 大勢のかたがとられました。

 

  なゐの神正月祝えぬ国にした  容子

 

須美さん:なゐが地震の事と初めて知りました。正月祝えぬ国にしたに共感

能登さん:まったくです。なゐの神は、「ない」にしてほしい。

麗子さん:本当にこの通りの思い。お正月を祝えない国になってしまいました。神様なんとかしてくださいと祈るばかりです。

泉さん:正月早々の地震、最近温暖化のせいで世界各地で自然災害が起こっている。

どうしようもない甚大な自然災害がおきるたびに、今の社会事情の様々な問題点や課題が浮かび上がるようです。

神さまが起こしているとしたら何を示しているのでしょうか。     郁子

 

 

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父を偲んで  麗子

2024年02月08日 | Weblog

このブログにも時々登場した父が先月12日に95歳で逝去しました。先月の私の句はおのずと父のことを詠んでしまいました。

    白菜を漬ける父の手大きな手 

亡くなる前の日もお見舞いに行き、病床で父の手を握りました。父の手は大きく爪の形も私とよく似ていました。母亡きあと一人暮らしをやり通し、お味噌汁も自分で作っていました。中身は豆腐とわかめです。白菜漬けの恒例行事のことは先週も書きましたが、体の弱い母の家事を助けていました。母が大きな漬物の樽の底にまず塩を入れる時、塩の目分量を「初雪くらいにうっすらと」と言っていたことを思い出します。その母のアドバイスに従い父は初雪のように塩を振り、毎年たくさんの白菜をその大きな手で漬けていました。そんな思い出の句です。

そして自由句は

    父の文字小さくなりぬ年賀状

父は、去年の12月初めからあまり食べられなくなっていました。それでも年賀状はいつも通り手書きし、投函は義姉に頼んで早々と15日に出していたそうです。ですから我が家に元旦にちゃんと届きましたが、宛名の字が例年より小さくなっていて私ははっとしました。文面には「福寿」とあり「皆様のお蔭で新春を迎えることができ嬉しく思っています。96歳の春に向けてがんばっていきたいと思います。本年もよろしくお願いいたします。」と書かれていました。お父さんからの最後の年賀状になるかも?と不安な気持ちがよぎりました。そんな経緯で出来た句です。それから12日後、大好きな母の元に逝ってしまいました。3月3日が誕生日の父は、亡くなる日の午前中も指を三本ずつ立てて、3月3日まで頑張る意志を示していたそうです。

父がいなくなってもうすぐ一か月。亡くなった感じがしないのですが、夕方毎日のように電話で話していた時間がぽっかり空いてしまっています。また父のことを詠みたいと思います。  麗子

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白菜の豊かに重し大家族  佐保子

2024年02月02日 | Weblog

白菜を丸のまま買うことが減りました。今夜は鍋物というときに半分で足りるかなと思った頃が懐かしい。

大家族があたりまえで、大きくて重いということが豊かであった時代です。

竹葉さん:「豊かに」とは分かるようでよく分かりませんが、しっかり太ってるというだけではなく、美味しい良い食材で、大家族の食卓を十分に賑わしてる感じがして独創的な言葉だと思いました。

 

反対にちいさいサイズに着目した句

 

 白菜の四分の一カット並ぶ国  容子

 四つ割りの白菜余る我が家かな  能登

 

 両方とられた千香子さんは

国と いう 1字 がいろいろ 表している。ここに 歴史まで読み込んでいるような 気がしました

私も スーパーの白菜売り場でしばらく 見ていたのですが 1/4カットの白菜は  茎の直線がとても みずみずしく美しく 1/2カットのものは中心 部分が盛り上がってきていて、切ってから時間が経っていることが分かりました。 1/4 ぐらいでないと現在の家族構成の家庭料理にはむかないということなのでしょうか。(よく観察していらっしゃいます)

 能登さんの句に対するコメントです。

容子さん:自分と同じ題材でも「四つ割り」が字数少なくよいなと。

亜子さん:子どもたちが自立した今は、ひとつの白菜がどうしても余ってしまう。。。昔をなつかしむ句ですね

 

こうやって見ていると白菜ひとつにも時代の変遷、歴史ありですね。

とても身近な白菜から暮らしや生活、思い出があふれだしたように思います。シャキシャキでも、くたくたに煮ても、和風でも洋風でも、お漬物でも飽きないお野菜と言えます。

 白菜は百歳までのお友達  遅足

容子さんは「日々のつましい生活こそ宝物です」とコメントされました。

 

能登半島地震から一か月、日常が一瞬にして崩れ去ることを知りました。あたりまえの暮らしがいかに脆いものかも。

今は、復興にむけて懸命に日々を重ねる方たちの明日を信じて祈り続けたいと思います。  郁子

 

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ザクと割り白菜白く日に並べ  晴代

2024年02月01日 | Weblog

今日から2月です。能登半島地震から一か月。心が晴れない一か月でした。早くライフラインが整い少しずつ日常が取り戻せるようお祈りします。

晴代さんのこの句は白菜漬けの下準備でしょう。白菜の漬物を作る時、まず4半分に切って半日ほど日に当てると母から教わりました。実家での白菜漬けは冬の恒例行事で、母から父が手伝うようになり母が亡くなっても父が数年前までまだつけていました。私も数回自分でつけたことがありますが、なんだか樽を買ったり水がうまく上がらなかったりで実家のお漬物をもらうという感じでした。晴代さんもお漬物ご自身で漬けられたのでしょうか?

「ザクと割り」で勢いがあり「日に並べ」がずらっと並んだ白菜の景が見えます。

須美さん:ザクと割りが好き。

能登さん:近頃目にしなくなりましたが、生前の母がよくやっていました。

私にとっては懐かしい風物詩ですが、ご自分でなさっているのでしょうか。だとすれば、素晴らしい。

泉さん:採りたての白菜を太陽にあてて漬けると甘みが増す。

佐保子さんも採られています。

 

カタカナの「ザク」が効いていますね。さてもう一句。カタカナが入った郁子さんの句。

     白菜の常なるカタチ仕舞いまで 

白菜のあの形。小さくなっても最後の最後まであの形。「カタチ」とカタカナで表記することに賛否はあるでしょうが、この場合はしっくり来るような気がしました。

須美さん:白菜は大きさこそ小さくなりますがずっと同じ形です。面白いところに着眼されたなと思います。

容子さん:そう言われれば、律義にそうだと気づきました。何だか“良い人柄”の様です。

作者の郁子さんは、白菜が最後までその形を貫く、日常の形を保つというところを詠みたかったと。MISHAの名曲「アイノカタチ」もちらっとよぎったそうな。。。

私の父も最後まで自分を貫き先日95歳で天寿を全うしました。来年は父の供養も兼ねて私も白菜漬けチャレンジしようと思います。  麗子

 

 

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