・ 春雨や思ひすてたる身もぬるる
特別攻撃隊員として、知覧から出撃した上原良司の辞世の句です。
22歳。沖縄の海に散りました。
彼は、長野県、安曇野の池田町の出身。慶応大学在学中に学徒出陣。
見習操縦士に任じられていました。
命を受けて、明日は出陣という夜、報道班員に託した長文の所感。
その中で、「・・・明日は自由主義者が一人、この世から去っていきます。
ただ願わくば、愛する日本を偉大ならしめんことを・・・」と切々。
池田町の「アルプス展望美術館」の南側斜面に、「きけわだつみのこえ」の碑が建てられたのは、平成18年。モニュメントには、所感の一節が刻まれています。
8月は、日本敗戦の月。<特攻隊>という暴挙を、改めて心に刻みつける月でもあるのです。