10月4・5日と伊良湖岬のバードウォツチングに参加。伊良湖ビューホテルの駐車場がウォツチングのポイント。
20年くらい前に家族でサシバの渡りを見に行ったが、恋路が浜からのサシバは遠くて小さいし、強風でなかなか飛ばず見る事が出来なくて止めてしまった。
今回は、指導者や探鳥のベテラン達がいて心強い。
4日のお昼には到着していたが、ほとんど渡ってくれない。空を舞うトビの群れにノリスやハチクマが少しいたのみ。ベテランが言う「風が悪い。」 翌5日は、朝食もそこそこにウオッチング。待望の西風。
サシバが大半であるがハチクマ、ミサゴ、ノスリ、チゴハヤブサも混じっている。向こうの山の上空から湧いてくる。一羽で来るもの。十数羽で来て鷹柱を作り上昇気流に乗って流れて行くもの。
駐車場は暑かった。せめてもと観光バスの陰に入ると、エンジンがかかっていて排気ガスを吸い込むはめになる。ベテランはイスを持参している。素人はじっと立ちっ放しで見ている。歩くよりずっと疲れるが、この渡りを見逃す訳にはいかない。「東三河の野鳥たち」というHPによるとこの日渡った鷹類は1500羽以上だったそうだ。
サシバ、クマタカは夏鳥として春にやってきて繁殖し、東南アジアに帰って越冬する。ミサゴやノスリは留鳥であるが渡りをする個体もある。
本によると、秋の渡りの平均日数は35日。春は22日。渡るルートも
伊良湖⇒紀伊半島⇒四国⇒九州⇒琉球列島⇒東南アジアというコースなど幾つかあるようだが、一つの団体は行きも帰りも同じルートだという。サシバくらいの大きさなら付けることが可能な機械が開発されたが、研究はまだ序の口で判っていないことが多い。
今回の渡りを見て、こんなにも多くのタカ達がこの列島に居て、繁殖していた事に驚かされた。見かけたハチクマなどには幼鳥が多かった。
「生きて、また帰ってきてね。」と願わずにはいられない。
日本でも生活環境が破壊されている。越冬地の東南アジアでは更に森が伐られていることだろう。数多くのタカを見て心が弾む一方で心が痛んだ。
鷹渡り空また広くなりにけり 斉藤始子
朝日今岬をそめて鷹渡る 内藤敏春
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